ベラルーシがドル建て決済要求へ　対露貿易で

　ベラルーシのルカシェンコ大統領は１８日、ロシアとの貿易決済について、ロシア通貨ルーブルからドルやユーロに移行するよう政府に指示したことを明らかにした。ルーブル暴落による損失を回避するのが目的。インタファクス通信が報じた。

　ベラルーシはロシアと極めて近い関係にあり、カザフスタンなどとともに年明けからロシアと「ユーラシア経済同盟」を発足させる。ベラルーシのドル建て移行は、ロシアの信用不安が「身内」にも波及したことを示す。（共同）

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http://www.sankei.com/world/news/141219/wor1412190022-n1.html

ルーブル急落受けロシアの求心力低下
12月19日 7時37分

ルーブル急落受けロシアの求心力低下
ロシアと極めて近い関係にある旧ソビエトのベラルーシは通貨ルーブルの急落を受け、ロシアに対して貿易の支払いをこれまでのルーブルに代えてドルかユーロで行うよう求める方針を示し、ロシアの求心力が低下しています。

ウクライナ情勢を巡る欧米の制裁に加え主な輸出品の原油価格の下落で経済状況が悪化するとの見通しから、ロシアの通貨ルーブルはこの１か月でドルに対して３０％近く値下がりするなど急落しています。
こうしたなか、ロシアが主導する関税同盟の加盟国、ベラルーシのルカシェンコ大統領は１８日、閣議で「輸出による収入の４０％を占めるロシアのルーブルが急落しており、このままでは損失を被ることになる」と述べました。
そのうえで、ロシアに対して貿易の支払いをこれまでのルーブルに代えてドルかユーロで行うよう求める考えを示しました。
ロシアとベラルーシ、それに中央アジアのカザフスタンが加盟する関税同盟は、来年１月１日から旧ソビエトのアルメニアも加わって人やモノの移動の自由を保障する新たな経済連合「ユーラシア経済連合」に移行しさらなる経済統合を目指していますが、ルーブルの急落でロシアの求心力が低下しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141219/k10014109941000.html
　

緊張が続くウクライナ情勢を巡って、アメリカのオバマ大統領がロシアへの制裁強化を可能にする法案に署名したことについて、ロシアのラブロフ外相はアメリカのケリー国務長官との電話会談で懸念を伝えましたが、発動が見送られたことから、今のところ、アメリカに対する厳しい批判は避けています。

アメリカのオバマ大統領は１８日、ウクライナ情勢を巡って、アメリカがウクライナ政府に武器を支援するとともに、ロシアの軍事産業などへの制裁を強化することを可能する法案に署名しながらも当面は発動を見合わせる方針を示し、ロシア側の行動を見極めていく姿勢を示しました。
これを受けて、アメリカのケリー国務長官とロシアのラブロフ外相が１８日、電話会談を行い、ロシア外務省の発表によりますと、アメリカ側から今回署名された法案についてロシア側に説明があり、ラブロフ外相は「長期間にわたって両国の協力の可能性を損ねるおそれがある」と懸念を伝えたということです。
ただ、ラブロフ外相も含めロシア側は、今回の措置に対し、今のところアメリカに対する厳しい批判は避けています。
プーチン政権としては、原油価格の下落や通貨ルーブルの急落で厳しい経済状況のなか、国民のさらなる不安につながる追加制裁は避けたいところで、ひとまず、アメリカ側が本当に制裁強化に踏み切るかどうか、出方をうかがうねらいがあるとみられます。

米大統領 ロシア制裁強化しない考え
12月19日 9時32分

米大統領 ロシア制裁強化しない考え
緊張が続くウクライナ情勢を巡ってアメリカのオバマ大統領は議会が可決したロシアへの制裁強化を可能にする法案に署名したものの当面は発動しない考えを示し、経済が低迷するロシアが欧米側に歩み寄りの姿勢を見せるかどうかを見極めていくものとみられます。

オバマ大統領は１８日、声明を発表し、アメリカ議会が可決したウクライナ情勢を巡る法案に署名し、成立させたことを明らかにしました。
この法律は、ウクライナ東部で政府軍と親ロシア派の戦闘が続いていることを踏まえ、アメリカがウクライナ政府に武器を支援するとともにロシアの軍事産業などへの制裁を強化することを可能にします。
ただ、オバマ大統領は「現時点でこの法律に基づいて制裁を科すつもりはない」として当面は発動を見合わせ、制裁を強化しない考えを示しました。
そのうえで、「ロシアが必要な措置をとるなら制裁を緩和する用意がある」として、ロシアに対して親ロシア派を支援するのをやめ、停戦合意を守るよう求めていく考えを強調しました。
オバマ大統領としては議会の意向を踏まえ圧力を維持する姿勢は見せながらも、欧米の制裁に加え通貨ルーブルの急落でロシア経済が低迷していることを受けて、ロシアが欧米側に歩み寄りの姿勢を見せるかどうかを見極めていくものとみられます。

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http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141219/k10014136631000.html

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2014年12月4日木曜日
ルーブルを空売る者はロシアの敵だ！？
今朝のニュースで、何と言っても目立ったのはこれです。

ブルームバーグ
「プーチン大統領は、ルーブルの価値を下落させている投機家たちの処罰を約束した」、という意味になります。要するに、「ルーブルの空売りは犯罪だ」、と公言した訳です。

当局は投機家たちの正体を既に知っている。我々には、彼らに影響を与える手段がある。今日、その手段を使う時が訪れた。-- プーチン大統領

さすが元KGB、脅し文句を使うことには慣れているようです。「その手段を使う時が訪れた」、ということですが、「手段」というのはいったいどんな方法なのでしょうか？読者が、こんなことを書き込んでいます。

尋問室に容疑者を閉じ込め、中世の拷問道具を使って責めるのだろう。投機家たちがロシアの経済問題を作ったのではない。犯人はプーチンだ。-- Bob Smith

冗談抜きに、プーチンならやるかもしれない、と思ってしまうから不思議です。

通貨の投機筋への「厳しい」措置にも触れたが詳細は明らかにしなかった。（ロイター）

本気で厳しい措置を考えているのか、それとも脅しなのかは別として、プーチン大統領はルーブルの下落など最初から全く気にしていない、とリオニッド・バーシドスキ―氏（金融コラムニスト）は述べています。

ロシアに対する西側諸国からの経済制裁、それに下落が続く原油を考えれば、ロシア・ルーブルが下がるのは当然のことだ。政府は、ルーブル安に歯止めをかけることなど考えていない。なぜなら、安いルーブルは資源輸出業者に好都合であり、輸出業者はロシア政府の重要な財源だからだ。もちろん、ルーブル安でインフレとなり国民の家計に悪影響を与えているが、国民は今のところ、ロシアの世界的地位の向上を喜んで優先させている。

１０月８日、対ドルでルーブルが史上初めて４０になった日、中央銀行は４度の通貨介入を行った。しかし午後６時ちょうど、中央銀行は介入を止めた。なぜなら、６時は終業時間だからだ。言うまでもなく、ルーブル安に本当に危機感を持っているなら、勤務時間が終了したからといって介入をストップするようなことはない。

通貨介入に消極的な中央銀行だが、ルーブル安はロシアの赤字予算を減らすことができる、という利点がある。原油、天然ガスの取引は主にドルとユーロだが、予算はルーブルで立てられているから、販売利益の減少を補填できる。

ルーブル安が利点となることは事実ですが、資源輸出が重要な財源となっているロシアにとって、下落が止まらい原油価格は深刻な問題です。現に、１．２％の上昇が予想されていた来年度のGDPは、マイナス０．８％に修正されています。

今回は、いつもとは状況が完全に違う。ロシアは、原油価格を好きなようにコントロールすることができた。しかし今日、プーチン大統領には以前のようなツキはない。 -- セルゲイ・グリエフ（経済学者）

二日前の報道ですが、こんなことを語ったアナリストがいます。

ロシアには政策の変更が必要だ。プーチン大統領は強硬な姿勢を崩して、反西側諸国という態度を和らげるべきだ。しかし、心配なのは更に態度が強硬になってしまうことだ。国民の目を国内の経済問題からそらすために、プーチンは国家主義、国粋主義的な理論を使って国民を奮い立たせ、第二第三のクリミアを求めて国外へ進出する可能性がある。

今日のプーチン演説で、ロシアの針路は明確になりました。下がロイターの見出しです。

プーチン氏がクリミア併合を賞賛、西側に挑戦的姿勢

http://kabukeizainani.blogspot.jp/2014/12/blog-post_4.html

「我が国東部でのあなたが起こしたロシア語話者に対する懲罰作戦についてお聞きしたい。現地にロシア軍が展開しているのは公知の事実である。一体何人の兵士、いくらの兵器を送り込んだのか。我が国で一体何人のロシア兵が戦死したのか。あなたは軍の最高司令官としてその戦死者の家族に何と申し開きをしたのか。」
これに対する答え
「誰が何に対する責任を負うかということだが、ロシアでは大統領が全ての責任を負うことになっている。心を揺さぶれて自発的にウクライナ南東部での軍事作戦に全ての人々は傭兵ではなく如何なる金銭をも受け取っていない。ロシア社会での受け止め方は、確かにこれは懲罰作戦だが現在のキエフ政権が行っているものであり逆ではない。南東部の義勇軍部隊がキエフに向かったのでなく、キエフ政権が南東部に機関銃部隊、大砲部隊、空爆部隊を送り込んだのである。問題は何処にあるのか、如何に脱すべきか、この答えだが、問題は、クーデター、誰が何と云おうと間違いなくクーデター、しかも武力を伴った、この動きに対して国の一部が賛同しなかったことにあるのではないか。それに加えて、彼らとの政治対話、最初は法治機関、警察との対話を始めたところ、うまくいかず彼らは軍を出動させた。今では経済封鎖を伴った軍事作戦で問題解決を図ろうとしている。私が考えるには、これでは、ウクライナという国においても国民においても将来図を描けない訳です。せめて対話の第一歩でも、我々は仲介者として協力します。そして政治的対話が政治的統一空間の復興に資することを期待します。」
こういう感じです。

さらに中程では、反プーチンの急先鋒として有名なサプチャークが質問していました。プーチンが司会役の報道官に「何で彼女に質問させるんだ」と軽く戯けて聞けば報道官は「私のミスです。」と答えていました。大した質問ではなかったので書きませんが、全体に誰でもどんな質問でもＯＫという配慮がなされているように思いました。あらゆる質問に５分程度の時間をかけ丁寧に答えていました。全く資料も用意せず対応できる政治家が今の世の中どこにいるのでしょうか？

ついでに書けば、最近のロシアのテレビ番組の特長は政治討論番組が非常に多いことです。毎日どこかでやっています。いくつか形式はありますが一般的なのは、左右向かい合わせに５〜６人ずつ立たせ真ん中に司会が双方に意見を聞いていくやり方です。例えば左側にロシア愛国者の政治家、学者、評論家、右側にキエフから招待した政治家、学者、アメリカ人、ＮＡＴＯの役人など。双方が大声で非難合戦をやっています。僕が言いたいのは、斯様に現在のロシアでは意見の多様性は尊重されており、自由のない独裁国家ではないということです。あるキエフからのウクライナ人が言っていましたが、「ロシア擁護の意見はキエフのテレビ番組では絶対に言えない。言えばスタジオから生きて出られないから」

この件、面白くて笑えます。わざとやってるんでしょうね。ｗ
ユーモアを交えるくらい余裕綽々な空気が伝わって来ます。
頭脳明晰ゆえの余裕とユーモアと誠実さ(誤解を解く為のｗ)がプーチンにはある。