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(回答先: 「プーチン大統領、連邦議会教書演説」(ロシアの声) 投稿者 無段活用 日時 2014 年 12 月 09 日 20:58:19)
http://www.russia-emb.jp/japanese/embassy/news/2014/12/v.html
12.04.2014
ロシア連邦・連邦会議に対するV.プーチン・ロシア大統領の年次教書演説より
今年、私たちは成熟して一致団結した国民でなければ、力強い真の主権国家でなければ耐えることのできない試練を共に乗り越えました。ロシアは同胞を擁護し、真実と公正を立派に貫く能力があることを態度で証明したのです。
クリミアとセヴァストポリがロシアへの歴史的復帰を果たしたことは、私たちの国と国民にとって特別な意味を持っています。それは、クリミアに暮らしているのが私たちの同胞であり、その領土そのものが戦略的に重要だからです。また、多様でありながらも一枚岩のロシア民族と中央集権国家ロシアの精神的根源がここにあるからです。というのも、ここクリミアで、古代ケルソネスで、あるいはロシア年代記作者がコルスンとよんだ土地で、ウラジーミル公は洗礼を受け、その後、ルーシ全土を洗礼したのです。
だからこそ、クリミア、古代コルスン、ケルソネス、セヴァストポリはロシアにとって大きな文明的意味があり、神聖な意味があると言えるのです。イスラム教徒やユダヤ教徒にとってのエルサレムの神殿の丘と同じです。
ウクライナでの出来事に対する私たちの評価にも言及しないわけにはいきません。たしかに、私たちは2月にキエフで起こったクーデター、武力による政権奪取を非難しました。そして、今ウクライナで起こっていること、南東地域の悲劇は、私たちの考え方が正しかったことを明白に証明しています。
いったい何が始まりだったのでしょうか?今日はこのことを皆さんにお話ししなくてはなりません。何が始まりだったのか、にわかには信じがたいことでしょう。ウクライナとEUの連合協定締結を延期したヤヌコヴィッチ大統領の技術的決定が始まりだったように思われます。しかし、強調しておきますが、これは文書を棄却するという話ではなく、内容を詰めるために締結を延期するという話だったのです。そして、この決定は完全な正当性を有し、国際的に認められた大統領が憲法の定める権限に従って行ったことでした。
それなのに、どうして武力による政権奪取を、暴力を、殺人を支持することができるのでしょうか?生きたまま人々を焼き殺したオデッサでの惨事だけでも十分です。なのに、それに続いて、その無法行為に賛成しない南東地域住民を武力で弾圧しようとした試みをどうして支持できるのでしょうか?繰り返しますが、どうしてそんなことが支持できるのでしょうか?それも、国際法と人権の擁護という偽善的な言い回しを使って支持するのです。ウクライナ国民自身がこうした出来事に公正な評価を下すときが来ると確信しています。
アメリカの私たちの友人は常にロシアと隣国の関係に対して直接あるいは裏から影響を及ぼしてきます。ときには、当該国政府と話をすればいいのか、アメリカの後援者やスポンサーと直接話をすればいいのか分からないことがあるくらいです。ウクライナとEUの連合協定のケースでは、まったく何の対話もありませんでした。これはすでに述べたとおりです。私たちは、あなたたちには関係ないと言われたのです。ロシアとウクライナがCIS自由貿易圏のメンバーであるという論拠も、両国には産業分野と農業分野において歴史的に形成された深い協力関係があり、事実上インフラを共有しているという論拠も、誰も検討はおろか、聞く耳さえも持ちませんでした。
今必要なのは策動することではなく、空虚な約束を大々的に発表することでもなく、ウクライナ経済を支援することです。当然、改革のための支援です。しかし、どういうわけか、私たちの西側の同僚がこれを熱望しているようには見えませんし、キエフ政権が自国民の問題を解決しようと熱意を燃やしているようにも見えません。
ちなみに、ロシアはウクライナへの支援に膨大な貢献をしています。ここでもう一度言いましょう。ロシアの銀行はウクライナに約250億ドルの投資を行いました。ロシア財務省は昨年さらに30億ドルの融資をしています。「ガスプロム」はウクライナ経済にさらに55億ドル、誰も約束することのなかった割引さえして、45億ドルを融資しました。総額がいくらになるか計算してみてください。最近だけで325億から335億ドルです。
欧州諸国にとって国民の誇りは忘却の彼方に追いやられた概念で、主権は大きすぎる贅沢品だとすれば、ロシアにとっての国家主権は、国が存在するための必須条件です。
制裁は、ウクライナでの出来事とクーデターに対する私たちの態度にアメリカとその同盟国が単に神経質な反応をしたのでもなければ、いわゆる「クリミアの春」に対する反応でもありません。たとえこれがなかったとしても、ロシアが可能性を伸ばすのを抑制し、ロシアに影響を及ぼし、あわよくば自分たちに都合の良いように利用するために、別の口実を考え出したはずだと確信しています。
抑制政策は今日に始まったことではありません。私たちの国に対する抑制政策は長年にわたって行われているものであり、数百年でないとすれば、数十年は常に行われているものです。一言で言えば、ロシアがあまりにも強く独立した国になったと誰かが考えるたびに、すぐにこのツールのスイッチが入れられるのです。
しかし、ロシアと、力を背景に話をしようとしても無駄です。
1990年代と2000年代初め、ロシアの分離主義に対して情報面、政治面、資金面で、また諜報機関を通じて「外国から」の支援があったことは明白であり、ユーゴスラビアと同じ崩壊と分裂のシナリオに私たちを喜んで追い込んだであろうことに疑念の余地はありません。そうなっていれば、ロシア国民にとっては悲劇的な結果となったことでしょう。
しかし、そうはいきませんでした。私たちがそれを許さなかったのです。
それは、人間憎悪の思想でロシアを破壊し、私たちをウラルの向こうに追いやろうとしたヒトラーが失敗したのと同じです。これがどういう結末を迎えることになるのか、誰もが覚えておくべきでしょう。
最もデリケートで深刻な問題、国際安全保障について。国際安全保障と戦略的パワーバランスと安定の絶対的基盤であるABM条約からアメリカが一方的に脱退した2002年以降、アメリカは欧州への配備を含め、世界的なミサイル防衛システムを構築するために粘り強い作業を続けています。これはロシアの安全保障だけでなく、全世界にとっての脅威です。なぜなら、戦略的パワーバランスそのものが崩れる可能性があるからです。
また、当のアメリカにとっても有害だと思います。なぜなら、アメリカが完全無欠だという危険な幻想が生まれ、往々にして私たちの目には中途半端に映る一方的な決定やさらなるリスクを目指す傾向が強まることになるからです。
このことについてはたくさん語ってきました。ですから今、細かい話をするつもりはありません。言っておきたいのはひとつだけです。もしかすると繰り返しになるかもしれませんが、私たちは高額な軍拡競争に参加するつもりはありません。しかし、新たな条件の下で着実かつ確実に自国の防衛力を確保します。
ロシアに対する軍事的優位性を達成することは誰にもできません。ロシア軍は近代的で、高い戦闘能力を有しています。よく言うところの、「丁寧だが怖い」です。自分たちの自由を守るためなら、力も意思も勇気も十分にあります。
私たちは世界の多様性を守ります。歪曲された虚偽のロシア像ではなく、本物の真実のロシア像を誰もが目にすることができるよう、外国の人々に真実を届けます。ビジネスや人道分野でのつながりを、学術、教育、文化面での関係を推し進めます。たとえどこかの国の政府がロシアの周囲に新たな鉄のカーテンを構築しようとしていても、私たちはこれを行います。
私たちが自ら孤立、外国嫌悪、懐疑、敵探しの道を進むことは決してありません。
こうしたものはすべて弱さの表れです。しかし、私たちは強く、自分に自信を持っています。
私たちの目的はできるだけ多くの対等なパートナーを西側にも、東側にも獲得することです。
私たちはいかなる状況にあっても、欧州との、アメリカとの関係を断絶するつもりはありません。そして、南アメリカとの従来の関係を復活させ、拡大させていきます。アフリカ、中東諸国との協力を継続します。
この数十年、アジア太平洋地域が大きく前進しているのを私たちは目にしています。ロシアは太平洋地域の大国として、この莫大な潜在力を全面的に利用していきます。
ロシア極東が成長するためには、先進的発展地域が重要な役割を果たさなければなりません。
ウラジオストクに対して魅力的な優遇関税制度を持つ自由港の地位を与えることも提案します。同様の可能性をセヴァストポリとクリミアの各港についても考えています。
また、北極海航路を最新の競争力ある航路に発展させる総合プロジェクトも必要です。北極海航路は有効なトランジットルートとして機能するだけでなく、ロシアの太平洋沿岸地域の経済活性化と北極圏開発を推進しなくてはなりません。
http://kremlin.ru/news/47173
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