http://www.asyura2.com/14/kokusai9/msg/364.html
Tweet |
北朝鮮やまぬミサイル挑発 世宗研究所首席研究委員 鄭成長氏に聞く 対米韓、交渉力強化狙う 拉致問題は小出し戦術か
北朝鮮が頻繁にミサイルを発射し、日米韓3カ国を挑発している。一方で日朝協議など対話姿勢もみせる。金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は何を考えているのか。韓国のシンクタンク、世宗研究所の鄭成長(チョン・ソンジャン)首席研究委員に聞いた。
――ミサイル発射は報道だけで今年に入って20回を数えます。
「4回目の核実験をすれば制裁強化は避けられない。日朝協議にも影響する。ミサイル開発で対米、対韓の交渉力を引き上げようとしている。短距離ミサイルが多いのも、制裁につながりにくいとみているからだ」
「韓国を軍事的に圧迫し、第三国への輸出を懸念する米国をけん制している」
――金正恩体制の安定度をどうみていますか。
「経済情勢は好転している。公衆市場の営業時間や参加資格に関する規制を緩和した。自由度が広がり活気がでている。労働者を中国やロシアなどに派遣し、外貨を稼いでいる。地下資源の輸出も続いている」
――正恩氏は軍や党を統率していますか。
「逆らえる人物はいない。正恩氏は金正日総書記が死去する2年以上前の2009年4月に国家安全保衛部長に就き、内部の掌握を進めたとみている。この組織は幹部の動静を盗聴などで監視する強力な情報機関だ」
「叔父の張成沢(チャン・ソンテク)氏を粛清した後、事実上のナンバー2といえるのは党書記の崔竜海(チェ・リョンヘ)氏と、現在の国家安全保衛部長である金元弘(キム・ウォンホン)氏だ。崔氏が軍総政治局長を退いた理由は健康問題で失脚とはみていない」
――日本人拉致問題で北朝鮮が設置した特別調査委員会の委員長が国家安全保衛部の徐大河(ソ・デハ)副部長です。
「考えられる最高の布陣とみていい。北朝鮮の住民登録情報をもつ人民保安部や日朝関係の専門家もいる。短期的には制裁の解除、中長期的には植民地支配の賠償金(国交正常化資金)の獲得を狙って正恩氏が直接、日朝協議に関与している」
「ただ、拉致問題を一気に解決するのは難しいだろう。日本の出方を見ながら段階的に情報を出してくるのではないか。どこまで譲歩すれば日本が満足するのか不透明なままでは北朝鮮も慎重にならざるを得ない」
――米朝、南北関係をどう見通しますか。
「米当局者が最近、軍用機で極秘訪朝したとされるが、事実だろう。北朝鮮の李洙墉(リ・スヨン)外相が国連総会に出席するとの情報もある。秋に中間選挙を控える米国は北朝鮮の挑発を抑え、うまくすれば外交で成果を出したい。ニューヨークで米朝接触があるかもしれない。北朝鮮は日本や米国、ロシアとの関係改善を優先し、中韓を後回しにしている」
(ソウル=内山清行)
チョン・ソンジャン 1986年、韓国慶熙大卒。フランスで博士号。ソウル大講師などを経て現職。統一省や軍合同参謀本部の政策諮問委員も務める。50歳。
[日経新聞9月5日朝刊P.6]
- 拉致再調査報告、9月下旬以降に 内容なお隔たり あっしら 2014/9/06 03:09:14
(0)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。