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国民病、アレルギー6000万人の最新治療法
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160329-00010001-jindepth-soci
Japan In-depth 3月29日(火)7時0分配信
今や国民病といえるアレルギー。
花粉症は4人に1人、食べ物を含めると2人に1人がアレルギー症状に悩まされているという。アレルギーへの対処や最先端の治療について、雑誌AERA記者の古田真梨子氏と共に、内科・血液内科医の久住英二氏に聞くお伝えする。
まず話題となったのは、この時期多くの人々が悩まされている「花粉症」について。AERAの古田記者は、5年前に発症。安倍編集長に至っては、1990年代にアメリカに駐在していた頃から症状が出ていた花粉症の「ベテラン」だ。
ではなぜ、花粉症の人がこんなにも増えているのだろうか?久住医師によると、一説には寄生虫がいなくなり、それに対応していた免疫のシステムが余ってしまって、花粉に反応している…とも言われるが、今のところ確定的な理由は分かっていないという。
「都市部に来てから花粉症になった。」というのはよく聞く話だが、古田記者は、5年前に東日本大震災の被災地に行った際に症状が出るようになったという。これに対し久住医師は、東洋医学・漢方の世界で言われる「水毒」という言葉を使って解説した。これは人間の体が疲れた状態になると生じるもので、水毒があるとアレルギーの症状が強く出ることがあるという。震災取材の際の疲れやストレスが体の状態を崩して、水毒が強くなったことが原因とも考えられる。西洋医学的には解明されていないが、人間の体が疲れることによって花粉症を発症した可能性がある。
花粉症などアレルギーの症状が出た際に、何に体が反応したのか分からないことも多い。血液検査でアレルゲン(アレルギーの原因となる物質)を特定することも出来るが、久住医師は、こういった検査には注意すべき点があると強調する。特に、食べ物のアレルギーについて、「とりあえず一通り検査してみる」といった行為は止めたほうが良いという。検査には、偽陽性といって、実際には体は反応しないのに、検査だけ反応あり、という結果が出てしまうという場合も少なからずあり、これによって食べる、食べないを決めると、ひどい場合には栄養が偏ってしまい、かえって健康を害することに繋がる場合もある。食べて症状が出たものに関して調べることは必要だが、むやみに広く検査することはお勧めできない、と久住氏は述べた。
では、アレルギーの原因がはっきりした場合の対処はどうだろうか。
話題にのぼったのは、卵アレルギーの子どもが少しずつ摂取することで徐々に症状が改善されたという話だ。久住医師によると、他のアレルギーについても「免疫寛容」といって反応が弱くなることがあり、それを利用したのが今注目されている「舌下免疫療法」だ。花粉症でいうと、例えば杉の花粉のエキスを飲み続けることで、体が反応しなくなるとうものだ。3〜5年毎日飲み続けると効果が出るという。抗アレルギー薬は副作用として眠気が問題になる。眠気を催す薬を服用することができない職業や体質の人たちにとっては治療の選択肢が広がることになる。
放送中には、久住医師への質問も次々と寄せられた。
「寒暖差アレルギーは治るのか?」
→(久住医師)医学的には寒暖差アレルギーというものはなく、「血管運動性鼻炎」というもの。寒い日に暖かいものを食べると鼻水が出るといった症状。鼻水が出たりするのだが、アレルギーではないので薬を飲んで治るというものでもない。
「いずれすごい薬が出て花粉症が根絶することはあるのか?」
→(久住医師)根絶されて欲しいが、なかなか難しい。しかし、月に1回飲めば良い薬が出るなどすれば、かなり楽になる。
アレルギーに関しては多くの人が悩んでいることもあり、情報は溢れているが、治療法などについては曖昧なことも多い。久住医師は、「薬はなるべく飲みたくないという声もよく聞くが、例えば鼻詰まりで夜も眠れない…などの症状があるなら、楽に過ごせる方法もある。」と話す。症状が強い人は、我慢しないで早めに医師に相談することも大切だ。
(この記事は、ニコ生【Japan In-depthチャンネル】2016年3月2日放送の要約です)
Japan In-depth 編集部 (Emi)
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