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米で行なわれる完全な男性器移植の詳細とは? 死体から適合する性器を見つけ…拒絶反応は?
http://tocana.jp/2016/03/post_9175_entry.html
2016.03.18 TOCANA
アメリカ初のペニス移植手術が近々執り行われる予定だ。はたして、移植されたペニスは、きちんと機能するのだろうか?
■アメリカ初のペニス移植手術へ
「Popular Science」より
兵士が国益を守るために戦場で失うものは多い。命を失う者、命こそ取り留めたが、四肢や視力、聴力、臓器などを失うものも少なくない。そして、あまり話題に上ることはないが、性器を失ってしまう兵士もいる。
イラクとアフガニスタンの戦争では1300人を超えるアメリカ兵が、こういった性器損傷を受けている。こうした性器損傷を受けた兵士に、今、救いの手が差し伸べられようとしている。科学情報サイト「Popular Science」のレポートによれば、ジョーンズ・ホプキンス病院の医師と科学者のチームが、アメリカ初となるペニスの移植手術を執り行うとのことである。
中国や南アフリカでは、完全な移植手術とまではいかないが、部分的なペニスの移植手術の成功例はあるという。しかし、なぜ医療先進国のアメリカでの手術例が今までないのであろうか。もちろんその理由はいくつも挙げられるが、大きな理由の一つとして術後のリスク管理があるという。
たとえどんな臓器移植であっても拒絶反応のリスクが必ずある。その拒絶反応を抑えるために、もともと人体に備わっている免疫力を抑制剤などの薬物を利用して抑える必要が臓器移植には不可欠だとされている。性器の移植によって自己の免疫系を損ない、死ぬまで薬とおつきあいをしながら生活をするという選択は、心臓、肝臓、腎臓などの生命を司る臓器の移植と比較した場合、医学的に必要度が低いと考えられてきたからであろう。
しかし、ジョーンズ・ホプキンス病院泌尿器科の医師で、性医学フェローシップのディレクターであるアーサー・バーネット氏は、この考えに反対し「多くの性器損傷を受けた患者は25歳以下で、彼らはもとの完全な身体に戻りたいと願っている。失われた部位の問題ではなく、考えかたの問題である」と言っている。
■一筋縄ではいかない手術と術後
すでに現時点でジョーンズ・ホプキンスのチームでは、移植手術の受け入れ態勢を整えており、アフガニスタンで性器を失った患者が待っているのは、提供者となる新しい死体についている適合性の高いペニスということであるが、ここでまた問題がある。通常の、命を救うための臓器提供と違い、ペニスの提供は整形的であり、また部位が部位だけに正規の手順で移植コーディネートを進めることができない。また、内蔵と違い血液型やその他のマッチングリストの他に、肌の色などの適合性と、年の差プラスマイナス5〜10歳前後という移植先の当人との年齢制限もあるというのである。
この手術には移植の土台となる骨盤が必要で、現在ジョーンズ・ホプキンス病院にはこの手術に登録した60名の患者がドナーを待っている。60名それぞれの損傷の度合いが異なるので、手術法はそれぞれ異なっているものの、基本的には次のように進められる。
「Popular Science」より
ドナーが見つかったら、ドナーから骨盤の筋肉とペニスを取り出し、別の手術室では同時に移植先の患者の局部の血管、神経、尿道などを露出させてすみやかに移植するのだ。しかし性器の神経や血管は非常に小さく、そして数が多いために医療技術的に非常に高度なものが求められ、12時間程度を要する大掛かりなものになるだろうと推測されている。拒絶を抑えるためにドナーからの骨髄の注入も必要となり、さらに睾丸を失っている患者はホルモンの調整のためにテストステロンの投与も必要であるとされる。
仮に移植が成功し、拒絶反応を抑えることができたとしても、その新しいペニスがセックスの際に完全なかたちで機能するかどうかは、また別の問題であるという。勃起するかどうかは、手術をしてみないとわからないというのである。この場合、バイアグラのような薬物を試すか、ペニスのなかにポンプによる空気圧で膨らむインプラントを埋め込むという方法も残されてはいる。
残された最後の問題が、精神的なケアである。妻や恋人が、ペニスだけ他人のモノの状態を受け入れられるかどうかは、まだ実例がひとつもなく全くわからないことであり、そもそも手術を受けた患者自身の精神的な状態も未知数のままである。特にセックスに関しては、多分に精神的な要素が占めているものであるので、身体的には問題がないはずなのに機能しないということが起こりえる可能性も高い。しかし、こうして性器に外科的損傷を受けた患者が、未来を取り戻す道が開きつつあるのは確かなことであろう。今後のさらなる進歩に期待したい。
(文=高夏五道)
参考:「Popular Science」、ほか
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