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処分直前に保健所から保護されたワンちゃんが奇跡の恩返しです。
元気でいたずら好きなミックス犬の文福君。彼が暮らしているのは、ちょっと変わったところ。
神奈川県横須賀市にある「さくらの里山科」。ここは全国でも珍しいペットと一緒に暮らせる特別養護老人ホームです。
“諦めない福祉”を目指した取り組みだといいます。
さくらの里山科・若山三千彦施設長:「ペットと暮らすのを諦めている人は私たちが援助してペットと暮らせるようにしよう。高齢者が普通の生活を諦めないで済むような社会を作っていこう。これが私たちの目指すことなんです」
現在、この施設には98人の高齢者が入居しています。ペットと暮らせるのは2階部分。11匹の犬と9匹のネコが生活をともにしています。
コロナ禍の今、家族と会えるのは窓越し。会話もままなりません。
さくらの里山科・若山三千彦施設長:「大変なストレスを抱えていると思います。それを犬や猫が癒やしてくれる。犬や猫と触れ合い、笑顔になることで大きく気が紛れている。犬や猫の力は大きいなと」
イタズラ好きの文福君は皆の人気者。実は、文福君は誰かのペットではありません。殺処分手前で助け出された保護犬だったのです。
聞けば、文福君には不思議な力があるといいます。医師から余命わずかと告げられた高齢者がいると、最期まで寄り添い続けます。まるで、看取りをしているようにもみえる文福君。その行動は彼の境遇を抜きには考えられないと施設長はいいます。
この施設では入居者が亡くなった後も残されたペットの世話をしています。
さくらの里山科・若山三千彦施設長:「高齢者もペットも幸せにする。ペットに関わっている犬好き、猫好きの職員も幸せになる。
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