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Description:
小さくて複雑なものでは染色体から、一見簡単そうな性別の決定まで動物界にはいろいろな仕組みがあります。生物学者で教師のアーロン・リーディは性別決定の仕組みについて動物種間での大きな違いについて説明します。
講師: アーロン・リーディ
アニメーション: BuzzCo (http://buzzzco.com).
*このビデオの教材: http://ed.ted.com/lessons/sex-determination-more-complicated-than-you-thought
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妻のお腹には 私たちにとって初めての子どもがいる
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そして 妻の大きなお腹を見て
ほとんどみんな 最初にこうきく
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「男の子ですか 女の子ですか?」って
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私たちが こんな質問を普通にしているのは
人間の体について よく理解しているからだ
0:30 - 0:36
私たちは 生まれてくる子の性別は
男の子50% 女の子50%なのが 当たり前だと思っている
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しかし どうしてそうなるのだろう?
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それは 人類にために進化をとげてきた
性別決定のシステムで 決まっている
0:43 - 0:47
たいていのほ乳類の性別は
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XとYの性染色体のシステムによって
遺伝的に決まる
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ほ乳動物には 1組の性染色体があって
片方を母親から そしてもう片方を父親から受けつぐ
0:54 - 0:58
両方Xのときは女の子が
XとYが1本ずつのときは 男の子が生まれる
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女性の卵子では X染色体しか子どもに伝えられない
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男性の精子は XとYのどちらでも伝えることができる
1:05 - 1:07
性別は父親によって決定されるわけだ
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赤ちゃんが男の子か女の子かの確率は
50% 50%ということになる。
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ほ乳類の場合 これがうまく機能している
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しかし生態系には 性別のきまり方が違う動物もいる
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遺伝子によって 性別が決められるが
1:23 - 1:26
そのタイプが 人間とは大きく違うものがいるのだ
1:26 - 1:29
鳥類やは虫類の一部も 遺伝子によって性別が決まる
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だが 性別は父親によって決められるのではなく
母親によって決定される
1:33 - 1:37
このタイプでは Z染色体が2本で オスが生まれる
1:37 - 1:40
だから このオスはZ染色体しかもっていない
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けど この動物の場合
Z染色体とW染色体の両方があるとき メスが生まれる
1:47 - 1:52
このシステムでも オス メスの確率は50% 50%である
1:52 - 1:57
母親の卵子にある性染色体が
ZかWかで 性別が決まる
1:57 - 2:01
まったく違う方法で
遺伝的に性別を決定しているグループもある
2:01 - 2:06
たとえば アリの性別決定は とてもおもしろいシステムだ
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そのシステムのせいで オスのアリには父親がいない
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アリの集団内の役割には わかりやすい区別がある
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集団を守る戦士がいる
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食べ物を集めたり 巣を掃除したり 子どもの世話をする働きアリもいる
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そして 女王アリがいて 生殖するオスが少しだけいる
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女王アリは交尾をして そのオスから精子をたくわえる
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ここからが このシステムのおもしろいところだ
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女王アリがこのたくわえた精子を使って
卵子を受精させたら
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その卵からはメスが生まれる
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しかし もし受精させなくても
卵はちゃんとアリになる
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しかし そのときはオスだ
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だから オスのアリには絶対に父親がいない
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このように オスのアリは
片方の遺伝子のコピーだけで生きている
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歩く性細胞みたいなものだ
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このシステムを 半倍数システムという
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これはアリだけのシステムではなく
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ハチのように 高度に社会化された昆虫にもあるシステムだ
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人間の性別は遺伝子で決められているし
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今まで見てきた動物も 遺伝子で性別が決定されていた
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そうなると 全ての動物の性別が
遺伝子で決まると考えがちだ
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しかし 性別に遺伝子が まったく関係ない動物も存在する
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たとえば 天候で性別が決まる動物もいる
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ワニや亀とかがこのグループだ
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これらの種は 性別が胚が成長しているときの
気温で決定される
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これらの種では 卵が生み落とされたときには
まだ性別が決まっていない
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胚の成長が半ばまで進んでも まだ性別は決まらない
決められた「そのとき」がくるまで 決まらないのだ
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「そのとき」 巣の温度によって 性別は決定される
3:44 - 3:51
たとえば ニシキガメは
ある温度よりも高い場合 メスがうまれる
3:51 - 3:54
そして 低い場合はオスがうまれる
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誰がこのゴロ合わせを思いついたのか ちょっとはっきりしないが
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ニシキガメの場合は ホットなギャルか
クールな色男しか生まれないってことだ
4:01 - 4:08
熱帯魚には オスかメスかということが
一生の後半まで 決まらないものもいる
4:08 - 4:11
たとえば カクレクマノミは生まれたときはみんなオスだ
4:11 - 4:14
だが 成長するにつれてメスになっていく
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こいつらは厳しい階級制度のもと
小さい集団で生活している
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そこでは 権力のあるオスとメスだけが生殖を行う
4:22 - 4:24
そして 驚くべきだが
集団内で権力あるメスが死んだとき
4:24 - 4:31
体が最も大きくそして権力もあるオスが
メスに変わって 死んだメスの地位につく
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そして 残りのオスはひとつずつランクがあがる
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海には さらに違うタイプの動物がいる
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それはユムシだ
4:37 - 4:41
ユムシの性別は 全く異なった
環境条件によって決まる
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ユムシの性別は 幼生が落ちた海底の「場所」によって決まるのだ
4:47 - 4:51
幼生が何もない海底に落ちたら それはメスになる
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しかし メスの上に落ちたら その幼生はオスになる
4:55 - 5:00
こんなふうに オスかメスかが遺伝で決まる種もあるし
5:00 - 5:02
環境によって決まる種もある
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そして オスかメスかが関係ないやつまで いるのだ
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たとえば トカゲがそれだ
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サバクトカゲなどの場合オスかメスかを答えるのは簡単だ
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メスだ こいつらはみんなメス
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こいつらは ほとんど全部メスなんだ
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卵を産んでも その卵からはメスのクローンが生まれてくる
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だから オスかメスかというのは
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動物の世界全体を見てみると
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性別決定のシステムによって 変わってくるのだ
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人間の場合 XY染色体の遺伝のシステムだった
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そして私たち夫婦の話に戻すと
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どうやら お腹の中は男の子だ!
小さくて複雑なものでは染色体から、一見簡単そうな性別の決定まで動物界にはいろいろな仕組みがあります。生物学者で教師のアーロン・リーディは性別決定の仕組みについて動物種間での大きな違いについて説明します。
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