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(回答先: 日本の婦人の真の姿とその能力を知っているなら、この世にこれ以上勝れた、忠実な、勇気のある婦人はいない/英国人の見た明治の 投稿者 仁王像 日時 2015 年 5 月 07 日 20:12:33)
「逝きし世の面影」渡辺 京二/平凡社ライブラリー から
第九章 女の位相
・開国したこの国を訪れた異邦人の“発見”の一つは、日本の女たちそれも未婚の娘たちの独特な魅力だった。ムスメといいう日本語はたちまち、英語となりフランス語となった。62年領事、72年から75年まで駐日ドイツ公使を勤めたブラントの言うように、「ムスメは日本の風景になくてならぬもの」であり、「日本の風景の点景となり、生命と光彩を添え」るものだった。
・日本の女はかならずしも、欧米人の眼に造形的な意味で美しく映ったというのではなかった。ティリーは日本の女は厳密な意味で美しいのではなく、感じがいいのだと言っている。1871年に来朝したオーストリアの長老外交官ヒューブナーによれば「彼女たちはけっして美しくはない。顔立ちの端正さという点では、まだ申し分ないとは言えないのである」。「しかしこうしたことはなんら欠点とはならない」。なぜなら「彼女たちは陽気で、純朴にして淑やか、生まれつき気品にあふれている」からだ。しかも「彼女らはきわめて人なつっこい」。
・徳川期の娘の生態や、有夫の女のお歯黒の風習について、…それは徳川期の社会においてなお生命を保っていた、日本型年齢階梯制の露頭だったのである。夜這いの慣行をもつ農村部で、娘たちが結婚まで性的な自由を享受していた事実はよく知られている。
・中国やイスラム圏にくらべれば、日本女性の地位は高いと感じた観察者は少なくない。1870年から74年まで、福井藩校や東京で教師をしたグリフィスはその一人。カッテンディークも同意見である。「日本では婦人は、他の東洋諸国と違って、一般に非常に丁寧に扱われ、女性の当然受くべき名誉を与えられている」。もっとも彼女らはヨーロッパの婦人のように出しゃばることはなく、男よりへり下った立場にあまんじているが、「だといって、婦人は決して軽蔑されているのではない」。オリファントも「おそらく東洋で女性にこれほど多くの自由と大きな社会的享楽とが与えられている国はない」と見る。
・日本の女性が外国人に対して物おじしないのは、彼らには非常に印象的だった。武士階級の女たちでさえ、われわれが想像する以上に物おじせずのびやかであったようだ。
・オイレンブルク使節団報告書の著者ベルクは「中流階級の夫人や娘たちはヴェールをかぶらず外出するし、通りを歩くのに男の付添いもないこと」に注目した。このような日本女性の自由さは、すでに1820年代にフィッセルによって気づかれていた。主婦たちは「友人たちとの社交が好きで、喜んで友人を訪問する。婦人たちはまた物見遊山にも姿を見せ、美しい自然を十分に享受する。良家の婦人や娘が召使いを従えている姿をよく見受ける」と彼は書いている。
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