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(回答先: 逆オイルショックと日銀 投稿者 あっしら 日時 2014 年 12 月 08 日 02:45:50)
ガソリン、年末にかけ一段安か
2014/12/7 7:00
■原油安の店頭への波及にタイムラグ
ガソリンや灯油が値下がりしている。レギュラーガソリンの店頭価格(全国平均)は先週まで20週連続で下げており、約1年ぶりの安値圏にある。原油安が店頭価格に波及するまでにはタイムラグ があり、ガソリン需要の高まる年末年始には一段と価格が下がりそうだ。暖房に使う灯油の店頭価格も下落基調にあり、市場関係者からは地方を中心にした消費の押し上げ効果を期待する声が出ている。
石油輸出国機構(OPEC )が減産見送りを決め、原油価格は急落している。ガソリンなど日本の石油製品の指標となるドバイ原油は一時、2009年9月以来となる1バレル 65ドル台まで下げた。
資源エネルギー庁が毎週発表するレギュラーガソリンの店頭価格は1日時点で前の週から0.9円下落し、1リットル157.4円と約1年ぶりの安値になった。「足元の原油価格の落ち込みを反映するほか、かき入れ時の年末にガソリンスタンド経営者が値下げに動きそうだ」(燃料商社の担当者)との見方は多く、一段と値下がりしそうだ。すでに石油元売りは相次ぎ卸価格を引き下げている。最大手のJX日鉱日石エネルギーは4日から、ガソリンの卸価格を1リットル3円程度下げると特約店に通知した。店頭価格は今後1リットル152〜153円程度まで下がりそうだ。
地方では通勤や買い物などの足として自動車が欠かせない。2013年の総務省の家計調査 によると、2人以上の世帯での年間のガソリン購入量は東京都区部や大阪市で100リットル台だが、山口市は800リットルを上回る。山形市や富山市、松江市なども700リットルを超え、ガソリン価格の下落は地方で大きな恩恵となる。09年1月には1リットル106円だったため現状の150円台は依然として高いが、大きく上昇した夏場からの急落は心理的なインパクトが大きい。第一生命経済研究所の藤代宏一副主任エコノミストは「ガソリン価格の下落は実質的な減税で、可処分所得 の減少を補う」と消費へのプラス効果を期待する。
1日時点の灯油の店頭価格は前の週から0.6円下落の101.6円で、15週連続で下げている。灯油価格の先行指標 となるのが生活協同組合の配達価格だ。コープさっぽろ(札幌市)は1日、配達価格を1リットルあたり3円引き下げた。札幌地区の1リットル96円をはじめ、その他北海道の全地域で高値の目安となる100円を下回った。北海道など寒冷地では1世帯あたり年間で1000〜1500リットル程度の灯油を消費するとみられている。特に北海道電力が11月に電気料金を再び引き上げただけに「灯油価格の下落は家計負担の軽減になる」(コープさっぽろ子会社のエネコープ)。
大和住銀投信投資顧問で中小型株の運用を手掛ける永田芳樹シニア・ファンドマネージャーは特に消費増税後の客数や客単価の落ち込みが目立つ地方スーパーに注目する。「増税や夏場のガソリン価格上昇で来店頻度を落とした顧客の回復が見込める」とみる。
すでに一部の地方小売企業は堅調さを取り戻している。西日本で食品スーパーやショッピングモールを展開するイズミ(証券コード8273)は夏場から既存店の売上高が前年同月を上回っている。年末年始はボーナス支給で「プチぜいたく」型の消費も見込める。出遅れ気味だった地方の小売り関連銘柄に対する見直し機運が高まるかもしれない。
トラック燃料の軽油も20週連続で値下がりしている。年末年始の消費シーズンも追い風に、国内の物流は活発になりそうだ。「1バレル60ドルの水準なら、1ドル=130円まで円安が進んでも物価押し下げ効果が勝る」(みずほ総合研究所の武内浩二主席エコノミスト)との試算もある。しばらくは地方を中心に消費を下支えする公算が大きい。
(菊池貴之、田中裕介)
[日経ヴェリタス2014年12月7日付]
http://www.nikkei.com/money/features/29.aspx?g=DGXLASFZ05H1L_05122014K10700
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