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(回答先: 欧州中銀、デフレ回避へ奥の手 ユーロ高抑制へ 日経新聞 投稿者 ダイナモ 日時 2014 年 6 月 06 日 07:46:21)
欧州債利回り、軒並み低下
マイナス金利で「資金流入」 企業向け融資、需要弱く
欧州中央銀行(ECB)が5日、主要国の中央銀行として初めて導入したマイナス金利の影響で欧州債の利回りが軒並み低下している。民間銀行の余剰資金が欧州債へ向かうとの思惑が背景にある。当面はドラギ総裁の期待通り、企業向け融資が回復するとの見方は少なく、少しでも利回りの高い運用先を求める資金の受け皿は欧州債になるとの見方も出ている。
マイナス金利は民間銀行がECBの準備預金に預ける余剰資金に年利0.1%の手数料の支払いを求める施策だ。本来は民間銀行がコストのかかる準備預金を避け、融資を増やすのが狙いだ。
ECBが利下げによりユーロ高の抑制を狙っているとの声も多い。ドラギ総裁の記者会見中に、ユーロ相場は一時1ユーロ=1.35ドル割れ目前まで下落、4カ月ぶりのユーロ安水準をつけたが、その後買い戻された。対円・対ドルともに理事会前の水準を上回り、追加緩和によるユーロ安効果は帳消しになった形だ。
一方、欧州債市場では追加緩和発表を受けて短中期債を中心に買いが集まった。6日にはドイツの2年債利回りは一時0.03%台、フランスの2年債は0.07%台といずれも約1年ぶりの水準に低下。1カ月前と比べ、およそ半分の水準となり、米国の2年債(0.37%)との差が開いた。
低下幅が大きかったのは比較的利回りが高い南欧の国債だ。理事会前に0.7%台だったイタリアとスペインの2年債利回りは0.4〜0.5%台に低下。ポルトガルの2年債利回りも1.12%台から0.9%台まで下がった。3カ国ともデータをさかのぼれるうえで過去最低の水準だ。
利回り低下の背景には「民間銀行がECBに預けた超過準備は、民間への貸し出しではなく、欧州の短中期国債に向かう」(みずほ銀行の唐鎌大輔チーフマーケット・エコノミスト)との見方がある。欧州では民間企業の資金需要が鈍い状況が続いているからだ。
BNPパリバ証券の中空麻奈チーフクレジットアナリストは「銀行が余剰資金を抱えたからといってすぐに融資が増えるわけではない」と指摘する。過去にマイナス金利を導入したデンマークやスウェーデンでも貸し出し増にまではつながらなかったという。
国債利回りが低下すれば貸出金利が下がり、企業の借り入れを促す面もある。ただ唐鎌氏は「日本の経験からすれば流動性を潤沢に供給すれば銀行貸し出しが増えるとは限らない」と指摘する。
日銀が昨年4月に実施した異例の金融緩和後も銀行貸し出しの伸びはなお緩慢だ。資金需要を掘り起こすには成長戦略など政府の取り組みも欠かせないとの声が多い。
[日経新聞6月7日朝刊P.17]
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