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ニュースで会見の様子を見たが、黒田総裁はいつもとちがって覇気が見られなかった。
“気”で脱デフレを達成しようと試みてきたひとがそれではマズイのだが、輸出も設備投資も伸び悩みGDP確定値が下方修正される厳しい経済状況に直面すれば致し方ないともいえる。
「国債サイクル維持」政策でしかないアベノミクスに対する誤解だが、超破格の金融緩和を筆頭とするアベノミクスで景気がよくなったわけではない。
さらに言えば、公共投資と並ぶ景気回復の要因である円安も、アベノミクスはわずかな下支えをしただけで、円安の主要因は、欧州中央銀行のユーロ圏国債に対する無制限の買い上げ表明である。
GDPは規模ではなく成長(変化)が問題だが、実体は“水膨れ”だとしても、100円ちょっとのボックス圏で変動を続けている円レートに成長を牽引する力はない。
いずれにしろ、デフレ脱却もGDP成長も、日銀の政策でなんとかできるという話ではない。
国家公務員の“給与回復”やグローバル企業のベアもあるが、今の日本でできる本格的な経済対策は財政出動しかないと言える。
安倍政権は、来月から実施される消費税増税の影響で予想される景気の落ち込に対応するため、いつものことだが使い途を気にせず、補正予算の前倒し執行に励むことになるだろう。
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日銀総裁会見、必要なら躊躇せず政策調整:識者はこうみる
2014年 03月 11日 18:21 JST
[東京 11日 ロイター] -日銀の黒田東彦総裁は金融政策決定会合後の記者会見で、輸出が弱いのは事実とし、今後注目すると強調した。2%の物価安定目標実現が困難と判断すれば、「政策をちゅうちょなく調整する」とし、必要なら追加緩和を辞さない姿勢を示した。
市場関係者の見方は以下の通り。
●シナリオ通り、追加緩和は10月以降か
<大和証券・シニアエコノミスト 野口麻衣子氏>
会見内容は、全体としてこれまでの発言と変わっていない。経済・物価は、2%の物価安定目標達成に向け日銀シナリオに沿った動きとの判断で、円債相場への影響もほとんどないだろう。
黒田総裁は2月の会見で、日銀が示している2013年度2.7%成長が達成できないとは考えていないと明言していたが、今回の会見では、2013年10─12月期GDP2次速報の下方修正を受けて、外需弱め・内需堅調を確認する内容で景気の前向きな循環メカニズムが働いていると述べるにとどまった。また、日銀は声明文で、輸出を下方修正したが、先行きをそれほど悲観していないようだ。
追加緩和のタイミングは早くても10月以降だろう。景気見通しは、輸出の鈍化に加えて消費増税後の消費者マインド動向などの影響で読みにくい。そうすると、日銀は物価をみながら金融政策を運営せざるを得ない。
日銀は物価について、しばらくの間1%台前半で推移するとの見通しを示しているため、秋口以降は2%達成にむけて上昇していくとしている。シナリオ通りに進まず、シナリオとのかい離が目立ってくると、追加緩和の圧力がかかりやすくなるだろう。
●追加緩和は秋口の可能性
<外為どっとコム総研 調査部長 上席研究員 神田卓也氏>
黒田総裁は、2%の物価安定目標実現が困難と判断すれば「政策をちゅうちょなく調整する」と述べたが、現時点では、ある程度自信を持っており、追加緩和の必要があると思っていない。
これまでの発言で、消費増税後の景気の落ち込みはそれほど大きくならないだろうとの見方を示していたが、本当に落ち込まないかというところが一つ目のチェックポイントになるだろう。まずは4月分の景気指標が出てくる5月が注目だ。
ただ、実際は4─6月期の国内総生産(GDP)をみてからという思いもあるだろうし、2015年の消費増税の判断を助けるという意味でも、追加緩和は秋口になるのではないかとみている。
●追加緩和は温存、実施は夏以降か
<安藤証券 調査部部長 横山 貢氏>
発言内容は特に目立ったものもなく、これまでの発言を継承しているような印象だ。外為市場でのドル/円の反応は乏しく、明確に「緩和」という具体的な言葉を使用しない限り、市場は反応しないのではないか。ただ一方では、追加緩和に対する市場の期待を断ち切ってしまわないように言葉を選んでいるようだ。
追加緩和は、日本株に対して危機が差し迫った場合に使える手段であり、日銀にはできるだけ実施の時期を後ろにずらしたいとの思惑があるはずだ。消費増税後の4─6月は様子を見て、景気鈍化がはっきりと確認できれば、夏以降に実施するとみている。
*脱字を修正して再送します。
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http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPTYEA2A05O20140311?sp=true
- nJF6kGWndYさんへ:ECBの国債買い入れは無制限:円ドル・円ユーロのレート推移 あっしら 2014/3/13 00:04:05
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