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広瀬隆氏ばり?の大飯原発再稼働差し止め判決文
http://www.tokyo-sports.co.jp/blogwriter-watanabe/18510/
2014年05月22日 東スポ
ネット上に出回っている関西電力大飯原発3、4号機の再稼働差し止めを命じた21日の福井地裁(樋口英明裁判長)の判決文要旨がすごい。原発反対の作家広瀬隆氏が講演などでたびたび訴えてきたような指摘さえ見られるから驚きだ。
それは地震との関係を述べたくだりに見ることができる。
「1260ガルを超える地震によって、このシステム(地震による運転停止後の燃料冷却)は崩壊し、非常用設備ないし予備的手段による補完も、ほぼ不可能となり、メルトダウンに結びつく。この規模の地震が起きた場合には、打つべき有効な手段がほとんどないことは、被告において自認しているところである。しかるに、我が国の地震学会において、このような規模の地震の発生を、一度も予知できないことは、公知の事実である」
「したがって、大飯原発には、1260ガルを超える地震は来ないとの、確実な科学的根拠に基づく想定は、本来的に不可能である」
「むしろ、@我が国において記録された既往最大の震度は、岩手宮城内陸地震における4022ガルであり、1260ガルという数値は、これをはるかに下回るものであることA岩手宮城内陸地震は、大飯でも発生する可能性があるとされる、内陸地殻内地震であることBこの地震が起きた東北地方と、大飯原発の位置する北陸地方、ないし隣接する近畿地方とでは、地震の発生頻度において有意的な違いは認められず、若狭地方の既知の活断層に限っても、陸海を問わず多数存在することCこの既往最大という概念自体が、有史以来世界最大というものではなく、近時の、我が国において最大というものにすぎないことからすると、1260ガルを超える地震は、大飯原発に到来する危険がある」
判決文は「震度」としているが、実際には揺れの加速度を示す「ガル」が、新たな大地震が起こるたびに上昇し、原発の危険性に言及してきたのが広瀬氏だった。ガルの上昇は、地震の規模のみならず、測定技術の進歩や測定場所の増加も関係しているとみられる。図らずも、同氏も示した岩手・宮城内陸地震(2008年)で記録された「4022ガル」が、今回の判決文にも登場した。
当時の「朝日新聞デジタル」によると、震源近くの岩手県一関で、上下方向に3866ガル、東西・南北の水平2方向の加速度と合わせて4022ガルとなった。重力は980ガルで、「これを超えると地上のものが浮く」。そんな地震が原発付近で発生したら大変なことになりかねない。
阪神淡路大震災の引き金となった1995年の地震(マグニチュード=M=7・3)で計測された最大加速度は891ガル、2000年の鳥取県西部地震(M7・3)では同1482ガルだった。03年宮城県北部地震(M6・4)は2037ガル、07年新潟県中越沖地震(M6・8)が国内観測史上最大の2515ガル、08年岩手・宮城内陸地震(M7・2)はそれを軽々と上回った。2011年の東北地方太平洋沖地震(M9・0)は2933ガルを示している。
新潟県中越沖地震では、同県の東京電力柏崎刈羽原発で、水平方向に最大2058ガルの揺れがあったと東京電力が発表(速報値)。7基の原子炉のすべてにおいて設計時の想定を大幅に上回り、5基で1000ガルを超えていた。
今回の再稼働差し止め訴訟の争点の1つが、耐震設計の目安となる揺れを定めた基準地震動。樋口裁判長も前出のガル数値などを勉強したのか、判決に至る以前の弁論で原告側からデータを出されて知ったのかは不明だが、「4022ガル」を無視できなかったどころか、積極的に取り上げた。被告(関西電力)が想定する最大700ガルについても、「この理論上の数値計算の正当性、正確性について論じるより、現に、全国で20箇所にも満たない原発のうち4つの原発に、5回にわたり想定した地震動を超える地震が、平成17(2005)年以後、10年足らずの間到来しているという事実を重視すべきは当然である」として、「基準地震動」自体の信頼性にも踏み込んだ。
分野は違うが、捜査を厳しく批判した袴田事件の再審開始決定のごとき判決文。厚木基地の米軍機の深夜・早朝の飛行差し止めを命じた21日の横浜地裁(佐村浩之裁判長)といい、このところすごい判決が相次いでいる。
- 1回の地震で破壊しなくてもヒビ割れ等「見えない損傷」起こり、2回目地震で破局するかも!この想定も大事 ヒゲ-戸田 2014/5/23 10:55:16
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