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(回答先: 中タイ、鉄道整備など提携合意:昆明からタイ湾に達する850Kmの高速鉄道 投稿者 あっしら 日時 2014 年 12 月 23 日 00:54:38)
中国「南下政策」着々と 大メコン圏会議 インフラ整備1900億円
【バンコク=京塚環】中国が東南アジアへの「南下政策」を着々と進めている。李克強首相は20日、バンコクで閉幕した大メコン圏(GMS)首脳会議で、東南アジアのインフラ整備に100億元(約1900億円)の特別融資枠を設けることなどを表明した。中国はアジアインフラ投資銀行(AIIB)構想も提唱しており豊富な資金力を背景に東南アジアでの存在感を高める考えだ。
GMS首脳会議はタイ、ミャンマー、ベトナム、ラオス、カンボジアの東南アジア5カ国と中国が参加。3年に1度開催し、今回が5回目。20日に発表した共同声明では「域内の包括的で持続的な開発を進める」ことで一致。今後、2018年までに301億ドル(約3兆6千億円)を投じ東西経済回廊などを整備する。
中国は前回会合では政府高官のみの出席だったが、今回は李首相が自ら、東南アジア首脳に支援を約束した。
李首相は20日の演説で、「タイで我々が建設する長距離鉄道は、インドシナ半島の鉄道網の発展の皮きりだ」と述べた。前日にタイのプラユット首相と合意した総距離800キロメートル超に及ぶ鉄道整備計画を披露、東南アジアのインフラ整備を中国が主導するという意向を明確にした。
李首相はGMS参加5カ国に対し、(1)鉄道や通関システム、水資源の確保、災害対策などインフラ整備(2)30億元の無償援助を含む貧困対策(3)域外国との協力関係構築――など5項目の支援を示した。
資金援助では中国政府系の中国国家開発銀行が東南アジアのインフラ整備に100億元の融資枠を設けるほか、道路整備など地域の連結性向上に10億ドルを拠出する。
支援を受ける東南アジア側は歓迎姿勢だ。タイのプラユット首相は「中国の協力のおかげで我々は発展できる」とわざわざ名指しし、積極性を評価した。
南シナ海の領有権問題で中国と距離を置くベトナムも、グエン・タン・ズン首相が「各国の違いを認め発展を進めるべきだ」と述べた程度で、中国に対する批判はほとんどなかった。
ただ、中国主導の開発によるきしみが域内で出ているのも確かだ。中国の南下政策最前線のラオス北部では、中国資本による経済特区開発が行き詰まり、廃虚に近い町もある。ラオス政府内には「投資国の多様化を図りたい」という声もある。
圧倒的な資金力を持つ中国の前に日本の存在感の低下は否めない。ある日本政府関係者は「中国の南進をいかに食い止めるかが今後一段と重要になる」と明かす。日本は域内の融資を担うアジア開発銀行(ADB)を主導、高い日本車シェアといったビジネス面の強みがあるが、東南アジアを舞台に中国とのせめぎ合いが激しくなっている。
[日経新聞12月21日朝刊P.5]
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