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2013-09-06 陽光堂主人の読書日記
米国はシリア軍事介入について、国連決議を取り付けることを断念しました。有志連合を募ってシリア攻撃を行うことに決したようです。「時事ドットコム」は、本日付で次のように報じています。
(http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013090600075)
シリア攻撃、国連決議を断念=「安保理人質」とロシア批判−米大使
【ニューヨーク時事】パワー米国連大使は5日、国連本部で記者団に対し、シリアに対処するための安保理決議を阻止し続ける常任理事国ロシアを批判した上で、「今の安保理に前進可能な道はない」と述べ、シリア軍事攻撃に当たっての決議取り付けを断念する意向を明らかにした。
パワー大使は「ロシアは安保理を人質にし、国際的な責任から逃れ続けている」と非難。「過去四半世紀で最大の化学兵器攻撃を行った政権の擁護者だ」と決め付け、ロシアの拒否権発動による安保理の機能不全にいら立ちをにじませた。
ロシアは、化学兵器使用疑惑を受けて8月末に英国が常任理事国に示した決議案に反対。パワー大使は英提案が事実上、ロシアに葬り去られたとの認識を示した上で、決議採決に向けた努力を今後は行わない考えを示した。
パワー米国連大使は、ロシアに対し悪態をついていますが、拒否権があるので致し方ありません。自分たち戦勝国間で国際問題を仕切る仕組みを作っておいて、都合が悪くなると難癖をつけて勝手に振る舞うのですから呆れます。悪ガキ同様で、こんな国には誰もついて行きません。(日本以外は)
安倍政権は意外にも中立的な立場を採っていたので、G20で予定されていなかった日米首脳会談が急遽開かれました。日本側の懇請をすげなく断っていたオバマですが、旗色が悪くなると途端に「会ってやる」というのですから真に身勝手この上ない。
安倍は折角の申し出なのでおべっかを使ったようですが、ゴマスリをしても逆効果でしかないことを学んでくれるとよいのですが…。習近平との立ち話もできたようですし。
軍事介入について、米国議会の承認を得るのは難しいようで、フランスなど有志連合を募ってシリア攻撃を行うことになりそうです。「地上戦は行わない」とか「90日間限定」とか、戦意を喪失すること甚だしい制約の下での介入で、軍需産業には干天の慈雨になるでしょうが、軍事行動としては失敗すると見られています。
ミサイル攻撃が効を奏すれば、押し込まれている反政府勢力を攻勢に転じさせることができますが、アサド政権を倒すのは至難の業です。それ故、手回しよく米国は、「アサド政権の崩壊が目的ではない」と逃げを打っています。米国は、本当にセコイ国になりました。
米露が水面下で結託して中途半端な軍事介入で終わらせようとしているという見方がありますが、これはどうでしょうか? 武力行使は遊びではありませんから、米露両国とも熾烈な情報戦を繰り返しています。妥協や取引も行われるでしょうが、成り行きの次第で、事態は流動的です。
判断を間違うと中東大戦争や第三次世界大戦に繋がりかねないことは、夙に指摘されている通りです。情勢判断の是非は事後になってからしか判りませんが、筆者は楽観視していません。
シリアはイラクやリビアと違って軍事大国であり、アサド政権による警告は単なる強がりではありません。もちろん、ロシアの支援があるからですが、米国がどこまで実態を掴んでいるかが焦点となります。米国の情報収集力が衰えていなければ、打ち上げ花火同然で終わり、大戦争はギリギリ回避されることでしょう。
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