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「景気回復を実感してない」が8割も/(C)日刊ゲンダイ
消費増税「評価する」50%以上…世論はなぜ安倍政権におもねるのか
http://gendai.net/articles/view/syakai/145085
2013年10月8日 日刊ゲンダイ
イヤハヤ、ぶったまげた。7日、報じられた朝日と読売の世論調査だ。
消費増税について、「評価する」が51%(朝日)、53%(読売)なのである。日本人はいつから、そんなに金持ちになったのか。アベノミクスとやらで、景気が上向くと信じているのか。これで社会保障の将来不安がなくなるのか、とまあ、頬をつねりたくなるのだが、世論調査を詳細に見ると、消費増税の見返り法人減税で、賃金や雇用が改善すると思っている人はたった21%(朝日)、22%(読売)。「そう思わない」は63%(朝日)、67%(読売)。景気回復を「実感している」は15%、「していない」が79%(読売)。社会保障の安定に「役立つ」が39%、「そう思わない」が47%(朝日)。
何のことはない。国民は圧倒的多数が今後、暮らしは良くならないと思っているのに、消費増税には過半数が賛成、評価したのである。
支離滅裂というか、庶民の従順さ、おとなしさには驚くばかりだ。ビートたけしはこう言っている。
〈(安倍が増税を宣言しても)別に大きなデモや反対運動が起こるわけでもなくてさ。みんなそれを当たり前のように受け入れちゃっている感じなんだよな。80年代後半に消費税3%が導入されたときは、消費者団体やらが猛反発してたけど、あの人たちは何やってるんだろ。もう諦めちゃったのか? みんな死んじゃったわけでもないだろうしさ。もしかしたら、今の若い人たちは「少しでもいい暮らしをしたい」なんてこれっぽっちも思っちゃいないのかもしれないよね〉(週刊ポスト10月18日号)
たけしは〈まあとにかく、「子孫にツケを残すな」なんて美しい言葉は疑ってかかった方がいい〉とも言っていたが、その通りだ。もともと、お人よしの国民が、時の政権の狡猾なプロパガンダにだまされ、すっかり、飼いならされ、白痴化したのである。
<野田バカ元首相が得意満面で手柄話のインタビューに応じている胸糞が悪い光景も出ているこの国も世の末>
許しがたいのは、こうした国民性に甘えて、野田前首相が「みそぎは済んだ」とばかりにしゃしゃり出てきていることだ。
今月1日、米ワシントンで講演し「増税決定は一定の前進だ」などとホザいただけでなく、6日には読売新聞のインタビューに登場、「最後は消費税を取るか、総理大臣を取るか、あるいは党を取るか、消費税を取るかも含めて、僕はこの最重要課題に決着をつけることに政治生命をかけた」なんて言っていた。
政党を壊滅させ、2大政党制をなきものにし、民主主義をぶっ壊し、日本経済を破壊しといて、胸を張る。恥知らずのバカにつける薬はないが、もうひとつ、野田は「(アベノミクスができるのは)我々が環境整備したからだ」とも語っている(清水真人著「消費税
政と官との『十年戦争』」=新潮社)。
自分が消費増税法案を通したおかげで、日銀の異次元緩和が「国債の事実上、引き受け」と受け取られずに済んだ。“感謝しろ”という論法で、だからこそ、こんな発想が出てくるのである。
「民主党の関係者によると、最近、岡田克也前副首相を中心に、野田氏をもう一度、担ごうという動きがあるそうです。その狙いは、自公民路線を復活させようということでしょう。もう一度、自民党と対決するのではなく、手っ取り早く、権力にありつくために、連立与党に入れて欲しいんですよ」(政治評論家・野上忠興氏)
吐き気を催すような話である。
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