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2013年08月13日 天木直人のブログ
私は7月17日のメルマガ第526号「寺島実郎が語る原発容認論」
で次のような彼の発言を引用して彼を批判した。
すなわち彼は7月16日の毎日新聞「原発再稼働を聞く」というイン
タビュー記事の中で、原発ゼロを選ぶなら日米同盟関係の変化も辞さな
い覚悟がないと無責任だ、と言ったのだ。
私が彼を批判したのは、この指摘ではない。
その言葉の裏に彼がほのめかしている、「日米同盟は原発よりも重要
である。だから原発維持は止むを得ない」という日米同盟最優先論を批
判したのである。
私の考えは日米同盟絶対視から決別し、対米自立外交を目指すべきだ
というものだ。
そして彼が言うように、その覚悟をした上で、堂々と脱原発政策を国
是とすべきだと私は考える。
しかし、この私の考えが、いまの日本の指導者層の考えから見て、い
かに実現困難か。
その事を私は身にしみて痛感して来た。
そしてその事を見事に教えてくれる極めて重要な記事を、きょう8月
13日の産経新聞に私は見つけたのだ。
「エネルギー同盟」と題する特集連載記事の一回目にあたるその記事
は、原発建設に向けて米国と中国が見事に手を結んだという記事であ
る。
すなわち、米国は1979年のスリーマイル島原発事故以来はじめて
あらたな原発建設をゴルフの聖地オーガスタで始めたという。
導入される原子炉は米原発大手のウェスチングハウス(WH)が開発
した次世代原発だ。
そのWHが中国の4基の原発建設を受注し、来年秋にも1基目が稼動
するという。
中国は米国の最新技術を欲し、米国は中国で自らの技術の優秀性を実
験したい。
原発建設で米中の利害が見事に一致し、いわば核大国米中が原発維持
で見事に同盟を組んだのである。
日米同盟を最優先し、日米同盟に頼って中国を牽制しようとする日本
にとっては耐えられない現実だ。
おまけにWHはいまや東芝の子会社だ。
日本の経済・技術力を強化し、日本経済の脱出を図ろうとする安倍政
権や、生き残りをめざす財界にとっては悪夢のような現実だ。
そんな中で日本が原発から撤退できるはずがない。
寺島実郎はそう言っているのである。
しかし、私はだからこそ日本は対米自立する覚悟を持つべきだと考え
るのである。
米国、中国という二大核大国、二大軍事覇権国と、憲法9条を持つ日
本は、根本的に目指す国が違う。
そしてこれからの世界は憲法9条の精神こそ求められるのである。
憲法9条の精神に基づく国造りこそが、脱原発に限らず、沖縄の米軍
基地問題、TPP問題、消費税問題など、この国のあらゆる政治問題の
根底にある基本問題なのである。
脱原発を叫ぶだけでは脱原発は実現出来ない。
その根底にある対米、対中自主外交の実現こそが、日本の目指すべき
最重要の政策課題なのである。
そしてこの実現は左翼や市民の力だけでは不可能だ。
この国を動かす支配者層の中から、その事に気づく強力なリーダー
シップが出てこなくてはいけないのである。
それは容易な事ではない。
しかしそれを目指さなければ日本の将来はない(了)
- 米の原発技術 中国で“実験” 両国の利害が一致(産経) -「『脱原発』は世界に逆行している」と言いたいらしい JAXVN 2013/8/13 11:41:54
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