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2013/7/16 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
最悪に近い幕切れが図られてしまった。自民党がTBSの取材や番組出演を拒否すると決定したが、同局の対応を〈事実上の謝罪と受け止め〉(HPから)て、これを解除した顛末のことである。
問題にされたのは、6月26日放映の「NEWS23」で、電気事業法改正案が廃案になった経緯に関する報道だ。VTR出演した環境活動家が、安倍晋三首相の記者会見の映像を見ながら、「選挙アピールだけしている。もともと(発送電分離を含めた)システム改革の法案を通す気がなかった?」と述べた場面に、自民党は噛みついた。〈わが党へのマイナスイメージを巧妙に浮き立たせた〉〈TBSの報道姿勢を看過することはできません〉として、前記の措置を7月4日付で発表。TBS側は翌5日に〈重く受け止めます〉〈今後一層様々な立場からの意見を、事実に即して、公平公正に報道して参る所存です〉とする報道局長名の文書を提出し、一件落着と相なった、のだが――。
自民党側が一方的に「謝罪」と表現した。慌てたTBSは「放送内容について訂正・謝罪はしておりません」との、今度は政治部長名でコメントを発表したものの、いかにも政権与党の軍門に下った印象だけが残った。
件の番組は筆者も見た。「国会空転の責任は全政党にある」旨をキャスターが強調したり、むしろ自民党への必要以上の気遣いばかり感じさせられたことの方が不満だっただけに、ほとほと呆れる。あんなので謝らせられた日には、権力にだまって従わない人間は登場させるなと命じられて従うのも同然なのに。
なるほどTBSは正式には謝罪していないのだろう。どうにでも読める文書でなれ合う伝統的な腹芸は、しかし安倍政権には通用しない。自民党の憲法改正草案を読めばわかる。彼らは本気で報道の、いや、言論表現の自由の統制を狙って――もっと言えば国民主権そのものの制限にまで踏み込むつもりでいるからだ。
参院選の先にはなおさら、安倍政権はこの手の恫喝を積み重ねていくに違いない。それでも、人間の尊厳を守り抜くために報道機関ができることが、たったひとつだけ。
公式の取材を拒否されようが、何が何でも権力のチェック機能に徹した調査報道だ。潰されても本望ではないか。ジャーナリズムに携わってよいのは覚悟を決めたプロだけである。まず会社ありきのサラリーマンでいたければ、とっとと報道の世界から去れと言いたい。
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