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(回答先: 「で爺」さんへ 投稿者 あっしら 日時 2013 年 2 月 21 日 13:01:44)
[真相深層]制裁強まる北朝鮮、なぜ強気か [日経新聞WEB]
2013/2/20 22:57
3度目の核実験をした北朝鮮が追加実験の可能性まで示唆し、挑発をエスカレートさせている。経済規模が韓国の30分の1にも満たない国の独裁体制が国際社会の制裁を受け続けながらなぜ持ちこたえ、強気の姿勢を崩さないのか――。
「経済は上向きで、食糧生産も大幅に増えた」。ミサイル発射への制裁論議が繰り広げられていた昨年末、北朝鮮の政府高官は中国での非公式会合で胸を張った。
■活発な中朝国境
北朝鮮の経済難は金正恩(キム・ジョンウン)第一書記の時代に入っても変わらないが、発言は強がりばかりでもない。エリート層が集まる首都・平壌は金日成生誕100周年の記念事業で街並みが一新。困窮する地方でも細った配給を補う形で公式、非公式の市場が広がり、対応力がつきつつあるのだ。
それを支えるのが中国。北朝鮮が初の核実験に踏み切った2006年以降、中朝の貿易額は3倍に膨らみ、全体に占める割合も4割から7割に高まった。北朝鮮が無煙炭や鉄鉱石などの鉱物資源を中国に売り、必要な物資を輸入する形態だ。
中朝が共同開発する北東部・羅先の経済特区を昨秋、訪れた在日の中国人学者グループは目を見張った。市場には中国製品があふれ、人民元が使える。スリや路上生活の子どもがいる一方で、おしゃれな女性も。富裕層もいて、中国資本が開発した5棟の中層マンションが3カ月で完売したことが話題になっていた。
下層に位置する地方の住民は生きるのに必死だ。昨年、来日した脱北女性によると、住民の命綱はいまや副業。職場の工場などがまともに稼働しないから自営で食いつなぐしかないのだ。
市場での商い、採炭、酒造、菓子製造……。職種は多岐にわたるが、対中貿易や輸送、事業許可などの利権を握るのは軍などの権力機関。付き合い方を間違えれば食いぶちはおろか、命さえ失いかねない。餓死者の情報も絶えない極端な格差社会だが、秘密警察や相互監視システムが健在で、不満があっても組織的な反乱は起きにくい。
中国は近年、北朝鮮との経済協力で市場運営、企業中心の方針を掲げている。経済発展が遅れた中国東北部の振興と連動する形で、特区建設のほか両国を結ぶ道路や橋などを整備。中朝経済の一体化が進み、吉林省図們市などでは労賃の上昇にあえぐ工場が北朝鮮労働者をまとめて雇い入れる試みも始まった。
中国にとっては安全保障上の緩衝地帯という位置付けに加え、経済面でも北朝鮮の戦略的な価値が高まった格好。「中国が制裁の強化に加わっても一定の冷却期間を置いて関係の修復を図り、いずれ正恩氏の招待などを模索する」(中朝関係筋)との声も漏れる。
今のまま中国が経済協力を拡大すれば、制裁の効果は限られる。制裁の対象をどこまで広げ、力点をどこに置くか。関係国がしっかり議論し、すきのない対応をする必要がある。
■住民に変化
正恩氏はトップへの就任に際して軍事力の強化とともに人民生活の向上に決意を表明した。しかし、2つの目標が短期的に相反するのは明らかで、関係機関の利害調整も絡んで路線対立の火だねがくすぶる。親族を束ねる叔母の金慶喜(キム・ギョンヒ)氏の健康も不安材料だ。
従順だった住民も市場での活動などを通じ、少しずつ変わり始めている。禁制品の韓国ドラマのDVDなどがひそかに流通。外貨稼ぎの目的で海外に派遣中の労働者は推計で6万人以上に達し、当局も外部情報の流入を防ぎきれない。
以前に強制的な通貨交換や市場制限などの引き締め策に反発する住民が暴動を起こしたことがあり、今後も似たようなことがないとも限らない。強気の言動を繰り返す金正恩政権も、国内外の動きによっては大きく揺らぐ可能性がある。
(編集委員 伊集院敦)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM1805Z_Y3A210C1SHA000/
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