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(回答先: 神の数式 第2回 宇宙はどこから来たのか〜最後の難問に挑む天才たち〜/NHKスペシャル 投稿者 短足鰐 日時 2013 年 9 月 23 日 21:35:37)
広瀬立成「図解雑学 超ひも理論」ナツメ社‘06年より抜粋
<10次元に住む超微小なひも>
超ひも理論は、時空の構造について、本当の次元は10次元であると、常識破りの発想をする。超ひも理論が提唱する10次元の世界からわれわれが認識している4次元の世界を作るためには、余分な6次元がプランク距離という超ミクロのサイズに巻き込まれている、と考える。われわれは、6次元の微小な世界を見ることができず、宇宙があたかも4次元の時空に満たされているものと感じてしまうというのだ。
<10次元の世界はどこにある?>
現在、われわれが持ち合わせている顕微鏡は10の(−19)乗メートルの解像度しかなく、プランク距離に巻き込まれている6次元の世界を見るためには10の15乗倍も分解能が不足している。もし、宇宙の大きさがプランク距離しかなかった時代があったとすれば、そこでは6次元は隠れているわけにはいかない。10次元の世界が存在し、超ひもはその中を飛び回っていたのだ。そして、そのような超ひもの挙動を記述するには10次元の量子力学「超ひも理論」が必要になるのだ。
<超ひも理論が予言する10次元の時空>
ひもは、プランク世界に住んでいる。そもそもマクロの時空に住み、4次元しか認識できないわれわれ人間が、重力が量子化された超微小なプランク世界を想像することには無理がある。
だが、10次元の世界が4次元の世界にしか見えないからといって驚くことはない。われわれはすでに「あるけれども見えない」という現象に出会っている。クォークは確かに存在するが、ハドロン内部に閉じ込められ単独で姿を見せることはない。
<すべての鍵は見えない6次元にある>
1本の毛髪は、人間の目で見ると1次元の線に見えるが、顕微鏡でみると3次元の物体に見える。これは、1次元の線の各点に、見えないほど小さな2次元空間が巻き込まれて付着している、と考えることができる。
超ひも理論の場合も、10次元のうち6次元の空間がプランク距離に縮んでいるため、われわれ人間は4次元時空しか観測できないのである。時空の次元が縮むメカニズムをコンパクト化と呼ぶ。
超ひも理論が最終的な素粒子の統一理論になるためには、それが標準理論の内容、…などを取り込んでいなければならない。超ひも理論では、標準理論の内容は6次元のコンパクト化された空間から導き出される。つまり、縮んで見えない6次元空間には、物質や宇宙の成り立ちを理解する鍵が潜んでおり、4次元の世界におけるさまざまな現象について重要な情報が蓄積されているのだ。
自然界を記述する最終理論が超ひも理論なのかどうか判断するためにも、コンパクト化の手法を確立して、現在の宇宙の現象を正しく説明することがこれからの課題である。
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