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ボルカー・ルール最終案の採択とその影響 闇株新聞
http://www.asyura2.com/13/hasan84/msg/369.html
投稿者 初心に帰るお天道様に恥じない生き方 日時 2013 年 12 月 11 日 00:39:29: 4hA5hGpynEyZM
 

NY時間の12月10日午前10時、つまり日本時間ではちょうどこの記事がアップされた11日の午前零時に、ボルカー・ルールの最終案が米国各金融当局で採択されます。

 ボルカー・ルールとは、2008年に発生した世界的な信用危機の再発防止のために2010年7月に成立した米金融規制改革法(ドッド・フランク法)の中心部分で、銀行業務を行う金融機関によるヘッジファンドへの投資や過大な自己勘定取引を規制するものです。

 3年以上も金融当局と金融機関の間で「激しい議論」が続けられたのですが、反対の急先鋒だったJPモルガンで昨年巨額損失が発生し、大勢が決したようです。同時にユーロ圏などの海外からの批判も下火になりました。

 ただ最終案は1000頁もあるようで、その実際の運用を巡ってはこれからも議論が続きそうです。

 最終案を採択する金融当局とは、連邦準備制度理事会(FRB)、通貨監督庁(OCC)、連邦預金保険公社(FDIC)、先物取引委員会(CFTC)、証券取引委員会(SEC)の5つです。

 さて最終案が採択されることは間違いないのですが、必ずしもその全貌が明らかになっていないため、市場には多少の疑心暗鬼があります。

 日本では、金融機関からの与信を制限されるヘッジファドがポジションを縮小しなければならず、ポジションが膨らんでいるはずの「円売り」「日本株買い」が巻き戻されて円高・株安になると懸念されているのですが、これは心配がありません。

 ボルカー・ルールの最終案が採択されたといって、そこから「慌てて」ポジションを縮小しなければならないヘッジファンドはありません。そもそも米銀大手は、とっくに自己勘定でのヘッジファンドへの投資や与信(貸出し)を大幅縮小しています。

 本誌が最も気にしていたのは、日本を含む外国国債への投資制限です。

 もともと米国で銀行業務を行う金融機関が、日本国債に投資していることはほとんどないので、実質的には何も問題はないのですが、もし改めて投資が制限されればそれなりの心理的な悪影響が世界的に広がります。

 つまり低下を続けている日本国債(特に長期国債)利回りが上昇に転じ、日本株にも悪影響が出る可能性があります。

 膨らむ米国の財政赤字をファイナンスするためには世界中の米国国債に対する需要を確保しなければならず、米国以外の国債(日本国債など)への需要を減退させる可能性も考えられるからです。

 米国の金融機関が日本などの外国国債の保有を制限すると、外国国債に対する心理的な悪影響が広がり、米国国債への需要が相対的に拡大するからです。

 しかし直前の予想では、日本などの外国国債への保有制限は行われないようです。

 大げさではなく、これが年内に残されていた日本株式への唯一の懸念材料だったので、当面の懸念材料がなくなったといえます。

 ボルカー・ルールとは関係がないのですが、日本株式へのもう1つの懸念材料として、次回のFOMC(12月17日〜18日)で量的緩和が縮小されることがあります。

 確かに米国経済が回復している兆しはあるのですが、かといって「目に見える弊害」がない限りは、わざわざ量的緩和を縮小する必要はありません。

 「目に見える弊害」がないとは、本年5月にバーナンキ議長が量的緩和の縮小をはじめて示唆したころに比べて、インフレの兆しがなく(10月の消費者物価は前年比わずか1.0%の上昇)、中国などの新興国経済に過熱感がなく、資源価格上昇の兆しがないなどです。

 さらに米国10年国債利回りが直近で2.84%と、9月に量的緩和縮小を見送った時点の利回りとほとんど同じです。つまりこれ以上の10年国債利回り上昇は米国経済に明らかなダメージとなるため、量的緩和の縮小に踏み切れないはずです。

 つまり12月にはFRBによる量的緩和の縮小は考えにくく、当面は円安・日本株高が持続することになりそうです。

ボルカー・ルール最終案の採択とその影響 闇株新聞
http://yamikabu.blog136.fc2.com/blog-entry-971.html

 

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コメント
 
01. 2013年12月11日 01:23:59 : mHY843J0vA
>低下を続けている日本国債(特に長期国債)利回りが上昇に転じ、日本株にも悪影響が出る可能性

こういう規制によるリスクプレミアムに関しては、確実に追加緩和で日銀が対応する(と予想されている)ので、ほとんど影響はないでしょう
逆に、リスク資産の金融バブルがあまり大きくならないという予想が強まれば、金利が低下する可能性もあります。


02. 2013年12月11日 14:58:03 : xEBOc6ttRg
ヘッジファンドの成績が振るわない5つの理由−リットホルツ
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  12月10日(ブルームバーグ):運用者の報酬が金融の世界で最も高い部類に入るヘッジファンド業界だが、2013年の成績は米国株との比較で少なくとも05年以降最悪となりそうだ。
ブルームバーグがまとめたデータによると、1−11月のヘッジファンドのリターンはプラス7.1%と、S&P500種株価指数のプラス29.1%(配当の再投資分を含む)を22ポイント下回った。ブルームバーグ・ニュースが6日報じた。
私はここ数年、ヘッジファンドの成績について興味を持ってきた。
ブルームバーグの記事によれば、ヘッジファンドのリターンは「08年末以降、S&P500 種指数を97ポイント下回ってきた」。08年はヘッジファンドの成績がS&P500を上回った最後の年。同年の成績はデータ元によりけりだが、マイナス19−29%だった。S&P500は37%下落。これより前にヘッジファンドの成績が株を上回ったのは1993年になる。この年はファンドがプラス31%、株が10%の上昇。
ハーバード大学ケネディ行政大学院で夏に行われた退職生活に関する会議でのプレゼンテーションで、私はヘッジファンドの成績が振るわない理由を5つのカテゴリーに分けて説明した。これらは@業界の規模Aファンドの規模BヘッジをしないヘッジファンドC手数料と運用報酬D成績が正規分布しないこと−の5つだ。
肥大化する業界
1.業界規模。ヘッジファンド業界の規模は1997年の1000億ドルから13年の2兆5000億ドルまで拡大した。運用組織(個人含む)もかつての数百から今では1万ほどになっている。規模がこのように巨大に膨らんだ結果、アルファ(市場の動きに関わらず運用者の手腕によって生み出されるリターン)が損なわれた。つまり、プロのスポーツチームと一緒で、スタークラスの才能を持った運用者は限られるということだ。ある人数(私は1000人未満だと思っている)を超えると、残りはそこそこ優秀か、中程度の人材になるのではないか。
さらに、アルファ自体に限りがあるのかもしれない。ある一定のサイズを超えてしまった業界が特定し、そこから全体が恩恵を受けられるような非効率性が市場に十分に存在していないように見受けられる。
2.ファンドの規模。ファンドの規模と運用者がアルファを生み出す能力の間には逆の相関があるという研究が複数ある。成績の良いファンドに資金がどんどん流入すると、そのファンドは際立つアルファを生み出し続けることが難しくなる。多くの場合、運用資産が増えると通常、成績は下がる。
名称変更が必要か
3.ヘッジ欠如のヘッジファンド。こうしたファンドをヘッジファンドと呼ぶのは恐らく正しくないのだろう。ここ10年での最大の変化の一つは、典型的なヘッジファンドはヘッジをしなくなったことだ。もはや、高レバレッジのアクティブトレーディングを行う集団と呼んだ方がいいかもしれない。主に上昇相場を相手にしている年なら、ヘッジの欠如はパフォーマンスを悪化させないし、むしろ高める。しかし金融危機があった08年のような年には、多くのファンドが巨額損失を被った。
4.手数料2%と運用報酬20%の呪縛。この高さは業界にとって克服が難しい弱点だ。他の条件が同じでなくても、手数料が低いファンドの方が投資家にとって有利であることを示す投資信託についての調査結果がある。また、業界情報会社オパレスクによれば、ヘッジファンド業界の運用者報酬は13年まで3年連続で増えた。同業界について、投資家から運用者に「富を移転させる巨大な機械」だと呼ぶ者もいる。
5. ヘッジファンド業界の成績は正規分布しない。平均値からかけ離れた一握りの高パフォーマンスファンドを取り除くと、業界全体の数字は悪化する。スーパースターを除いてしまえば、手数料が高く成績はベンチマーク以下の業界になってしまうのだ。
それにしても奇妙なことだが、ヘッジファンドは成績が振るわないにもかかわらず、資金を集め続けている。この投資運用の分野は、波乱の機が熟しているかもしれない。
原題:The Five Big Reasons Hedge Funds Underperform: BarryRitholtz(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Barry Ritholtz britholtz3@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Barry Ritholtz britholtz3@bloomberg.net
更新日時: 2013/12/11 07:15 JST

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