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財務省の本音は景気回復なんて望んでいない・・・何故か?
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2013-10-13 22:24:34 いかりや爆氏の毒独日記
前回は幸田真音さんの本を読みもしないでおちょくった。さすがに気がひけたので、車をぶっとばして町の図書館にかけつけ、彼女の本「日本国債」上下を借りた。
読み始めたが、最初の数十ページを読んだだけで、読む気力を失った。ドラマ(ミステリー)仕立てにするなら、例えば「日本国債・取引の闇に迫る」とか、ドラマ仕立てに相応しい題名にしないと肩透かしを食う。題名を「日本国債」という硬い題名に拘るなら、「日本国債」の暗部に迫るドラマものでなければ面白くない。僭越ながら、こんな本がベストセラーになるなんて驚きである。
普通の人には、馴染み薄い「国債入札」の現場を描いた「もの珍しいさ」が、ヒットした原因だったのだろうか。彼女はこの本の中で何を訴えたかったのだろうか。
憂国のトレーダーたちが、借金まみれの日本に真剣に警鐘を鳴らそうとするのであれば、ミステリー仕立てでなく真正面から「日本国債」にメスを入れ、更には日本経済の行く末に警鐘を鳴らすべきである。
なーんちゃって、"えらそうなこと言うおめーさんはどうなのさ?"と言われそう(苦笑)。
そこで今回は、日本国債について書きます。
そもそも「日本国債」って何なのさ?ありていに言えば、日本国政府が発行した借金の証文です。財務省はそれに金利をつけて売っている(これが「国債の入札」です)。それを金融市場で売ったり、買ったりしているわけです。
財務省公表の資料によれば、今年6月末時点で借金の総額は、1008.6兆円(国債:830.4兆円、借入金:54.8兆円、政府短期証券:123.4兆円)です)。政府短期証券も国債の一種ですから、国債としての借金額は、約954兆円になります。最近外国人投資家が増えて、8.5%〜を保持していると言われています。
日本の借金の殆ど(7割以上)がバブル崩壊後に発生させています。経済政策に失敗し財政規律を無視して異常に借金を膨らませたものです。財務省は、「日本の財政を考える」というホームページで、日本の政府債務は世界最悪水準で、GDP比は飛びぬけて高い(悪い)ことをグラフで示しています。
消費税増税論者は、予定通り消費増税しなければ国債は暴落する恐れがあると言ってきました。
自民政権も、民主政権(菅、野田氏)も消費税増税を主張するにあたり、しばしば「財政規律」とか「均衡財政」と言ってきた。このまま行けば、「国際的に日本の財政規律への信認が失われ、日本国債が売られ暴落し金利が上昇する」と国民を騙す脅し文句です。
財政規律を失ったのは、時の政権政治家と財務省です、そしてそれに同調してきた御用経済学者、評論家、そして大手のマスコミです。
国はこの千兆円の借金を返せるだろうか?
これも何度も述べていることですが、日本だけに限らず、国は営利事業(金を稼ぐこと)をやっていない、従って返済手段をもっていないので原則として返済できません。但し、国家は「金」を発行する権限(俗に言う打ち出の小槌)を持っています、これについては過去に何度も述べています。
消費税増税と国債の暴落は直接関係ないにも拘らず、消費税増税論者は、予定通り消費増税しなければ国債は暴落する恐れがあると言ってきた。多くの国民も、日本はこれだけ膨大な借金があるので消費税増税も仕方がないと騙されてきた。
消費税増税論者の中には、「外人投資家が国債暴落を仕掛ける」という暴論を吐く者もいます。自分が保有する債権が暴落すれば、痛い目に遭うのは自分たちじゃないか。自分たちが損をすることをどうして仕掛けるバカがいるのだろう?
よろしいですか、国債は「日本円」そのものじゃないですか。日本はこれまで円高に悩まされてきた、国債だけが単独で暴落することなんてことはあり得ない。
但し国債も通常の商品と同様に考えれば、売り手と買い手の需要供給により、利回りは変動します。景気がよくなれば、国債を買うよりも実体経済への投資に金が回るので、国債の利回りは上がらざるを得ません。
アベノミクスはデフレ脱却を最大の目標の如く言っています。消費税増税して、国民の消費意欲を抑え込む政策をとるのでは、景気回復はあり得ない。ここ20年近くにわたって国民から収入を奪った上に消費増税で国民生活をさらに圧迫する政策では景気がよくなるわけがない。
企業優遇策(減税と公共投資)は、ブレーキを踏みながらアクセルを踏むという矛盾した政策であることはこれまでも述べました。どうして、安倍政権はこんな馬鹿げた政策をとるのだろうか。
次のように推測せざるをえない。
景気が回復すれば、どういうことが起こるか想像してみてください。仮に年間3%の経済成長をすれば、当たり前のことですが3%〜の金利状況が生まれます。
平成25年度一般会計予算(概要)をみれば、国債費22.2兆円のうち金利費を9.9兆円を見込んでいます。景気が回復して金利が上昇すれば、その3倍〜4倍以上の利払いが発生します。
景気が回復すれば、年間の国債費だけで4、50兆円を超えることは明らかです。景気が回復すればするほど、年間の借金総額は減るどころか逆に膨張していきます。
財務省は本音のところは、日本の景気回復なんて望んでいないのです。
景気が回復すれば、借金の蟻地獄(サラ金地獄と同じ)に嵌るからです。アベノミクスのデフレ脱却は景気回復という観点からはあり得ないし、財務省もそれを望んでいないのです。但し、円安が進めば、物価は高くなりますので見かけ上ではデフレ脱却(こんなのは正規のデフレ脱却とは言えないが)が起こるかもしれません。
その場合、庶民の痛みは消費税増税と物価高のダブルパンチを受けることになります。いずれにしても、深刻な事態であることに変わりありません。
- Re: 財務省の本音は景気回復なんて望んでいない・・・何故か?(いかりや爆氏の毒独日記) あっしら 2013/10/14 03:51:41
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