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■幻の東京五輪 日本はこんなに貧乏になっていた ■人口減で街はスラム化
■そこまで増税するのか ■日本は戦争をするのか
■中国が攻めてくる ■胃がん患者が激増する
わずか7年後、日本の人口の約3割が65歳を超える。いまだかつて人類が経験したことのない少子高齢化だ。隣の大国・中国の経済も不安定化、大地震のリスクは1秒ごとに増す。この国が生き残るための道は、狭く険しい。
第1部
幻の東京五輪 日本はこんなに貧乏になっていた
人口減で街はスラム化
7年後の2020年は、オリンピックの年である。皇室では、皇太子が60歳で還暦を迎え、愛子内親王は18歳に。品川〜新大阪間を67分で結ぶリニア新幹線の建設が進んでいる。
そのとき、日本は我々の想像を超える激変の嵐に襲われていると専門家たちは話す。たかが7年と思われるかもしれない。だが、いまから7年前の世界を思い出してほしい。
2006年。世界第2位だった日本のGDPが中国に抜かれるとは世間の大半の人は思っていなかっただろう。スマートフォンの代表格であるアップル社のiPhoneもまだなかった。
そして何より、東日本の太平洋沖で大地震が起きるなどとは一部の研究者以外は誰も想像もしなかったし、まして大規模な原発事故で故郷を失う人が出るなど日本中が「想定外」だった。
専門家たちの予想する西暦2020年の世界をのぞいてみよう――。
67歳の会社員・鈴木さんは都心から電車で1時間の自宅の最寄り駅に着いた。
夕方6時過ぎだというのに気温は30度を超え、汗が吹き出る。連日の猛暑日、熱帯夜。先週1週間に全国で1万人の熱中症患者が救急搬送されたとニュースで言っていた。原発を全基再稼働できなかった当てつけか、電力会社が電気料金をやたらに値上げして以来、熱帯夜なのに冷房をつけずに寝て熱中症になる例が増えている。背に腹は代えられない家が多いのだ。
一緒に改札を通るのは、ほとんどが60歳以上の通勤客だ。70歳まで働くのが当たり前になったとはいえ、再就職組は定時で退社することが多い。給料は現役時代の半分以下だ。それでも、年金の支給開始が70歳からになった以上、働かざる者食うべからずで、生きていくには働くしかない。
駅ビルに入ったスーパーで夕食の惣菜を買う。妻もパートに出るようになり、家事は分担することになった。いまではご近所のどの世帯も、共働きになっている。若い世代では夫婦そろって派遣社員という家が多いらしい。
ひと昔前なら、夕方の街で買い物をしているのは主に30〜50代の主婦たちだったが、いまや帰宅途中の60歳以上の男女が中心だ。
「土用の丑うしの日」と書かれたパネルの立つ棚を見ると、アナゴのかば焼きが並んでいる。ウナギを使った商品は皆無だ。絶滅寸前のニホンウナギは、ついにワシントン条約で商取引を禁止された。近頃はサンマもイワシも漁獲量が激減したとかで、価格が高騰している。
魚がダメなら肉を買ってもいいのだが、TPPで規制が緩んで以降に入ってきた北米産の牛肉に、大量のホルモン剤が投与されているという報道を見て買う気が失せた。
結局、アメリカ産の遺伝子組み換え大豆で作られた揚げ出し豆腐を買う。2個パックで600円。デフレ脱却を目指していたと思ったら、物価が上がったうえに消費税率は15%になり、生活必需品はひと昔前よりグッと値上がりした。まだデフレ時代のほうが生活はラクだった。
以前は中国産の食品に安いものが多かったが、最近は減ってきている。中国の人口はいまや14.5億人。外国に食料を売る余裕はなくなってきているのだ。
帰り道、住宅街では明かりのともっている家は半分くらい。亡くなったり、老人ホームに入ったり、子供世帯と同居を始めて家を出る人が多く、空き家が急に増えてしまった。相続税が上がって持ち家を売る人が多くなったのも影響しているのだろう。古い家を壊して月極ぎめ駐車場にした場所もあるが、ガソリン価格の高騰が続いているので車を手放す人も多く、いつも駐車場は空いている。
後ろから自転車に追い越されると、思わず肩掛け鞄を手で押さえる。隣接する市は人口が減ってゴーストタウン化し、職を失った人々が入り込んでスラム化してしまった。そのせいか、最近は空き巣やひったくりの話を聞かない日はない。
再来週の7月24日には東京オリンピックの開会式が予定されているが、食品の値上げに反対するデモが暴徒化したり、原発を狙った爆弾テロ未遂事件があった。どれもこれも格差社会のせいだ。こんな状況では、東京オリンピックなど幻に終わってしまうのではないかとさえ思えてくる。
そうそう、明日は半休を取って胃がんの手術をした友人の見舞いに行こうと思っている。近頃、本当に胃がんが多い。かつての級友でこの病いになっていない男は自分だけだ――。
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