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(回答先: 債券から株へグレートローテーション (Ddogのプログレッシブな日々) 投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 7 月 05 日 12:33:00)
私の書いた本文を訂正しています。
日経平均は14000を回復し為替は1ドル100円を一時回復した。
懸念されていた中国におけるシャドーバンキングをめぐる混乱が起きず、FRBによるQE3の出口戦略発動に対する不安感も、鎮静化する動きを見せている。しかしなが中国経済の調整は多くの市場関係者の予想を上回って深刻な規模になる可能性がある。
中国経済の病根は根深く、中国における理財商品をめぐる資金の流れには、水面下に隠れたままで実態が判明していない部分が多いと言われている。中国経済のハードランディングはいずれやってくるであろう。中国経済が崩壊するのか単なる経済の大きな調整なのかはわからないが、調整規模が大きくなれば、資源価格を中心にコモディティ価格に下げ圧力が強くかかることになる。
エジプト情勢やシリアの内乱の影響で原油価格が上昇しているものの、資源価格と資源国通貨は低迷している。
コモディティ市場や資源国通貨、資源国の株価が大きく拡大しないとなると、円キャリーで資金を調達しても、持って行く目ぼしい先がなく、円キャリー取引も盛り上がりに欠ける展開になりそうだ。
このところ国際的な安全資産といわれる金の先物相場も急落している。 2011年のピーク時から4割近く下がり、2年10ヵ月ぶりの安値圏にある。中国など新興国の需要がふるわず、白金と銅も大幅安となってきた。金融危機後の低迷を抜けつつある米国が量的金融緩和の縮小をさぐり始めたことで国際商品へのマネー流入が転機を迎えている。
世界がリーマン・ショックと欧州債務危機にさらされた2008年以降、日本と米国・欧州の金融緩和で金融市場にはマネーがあふれ、ドルとユーロは米欧から新興国に流れ、その一部は国際商品市場に流れ込んだ。日本、米国、欧州はデフレで、新興国には日米欧のマネーが流入し、特に中国は大量に流入したマネーで商品を輸出し、外貨準備(ドル準備国)で日本を抜いて輸出大国へと成長していった。長い間続いたドルの流出は昨年の初めで終わり、昨年後半から逆流の流れが始まってドルヘの回帰が始まった。米国では長い間続いた量的緩和の年内縮小が始まろうとしている。これは危機対応の「終わりの始まり」といえる。
米国経済の本格的回復を緩和マネーの収縮が予想されるなか、資金は債券や国際商品から基軸通貨ドルヘと向かい始めている。
長かったドル安・円高の時代は昨年の夏頃からその逆流の流れが始まった。この逆流の流れは7−8年周期で変化するといわれるのでまだまだ、ドル高・円安・株高の流れははじまったばかりである。米国経済は今年1月から10年周期のドル高・株高の周期に突入した。現状、米国の証券関連株の上昇は月次で上昇に向かっていく気配である。そして中国を初めとする新興国はこれから真冬の時代を迎える。現状、世界の景気通貨株価動向は米国と日本を中心に動いていくことは間違いない。 新興国の債券や商品先物がダメでも米国株や日本株は買える時代が続くからである。
海外投資家は日本は円安で今年度1株利益は52%程度伸びるとみており、海外企業より大幅に伸びが大きいのでこれからの日本株投資妙味は大きいとの考えを強くしている。米国経済の本格回復となる緩和マネーの収縮が予想されるなか、資金は国際商品から基軸通貨ドルヘと向かい始め、さらには日本株にも流入する。
今回の5月後半から6月にかけての市場の混乱は米FRBにとっても中国の景気後退が続く中であるいは危機が発生するかもしれない中で、米国の急速な金融引き締めと混乱は危険であるとの強い印象をFRBに印象づけた。
6月19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)会見後、バーナンキFRB議長は、生中継のテレビカメラを前に、精緻に構成された声明文の文言に頼ることなく、大規模な景気刺激策の縮小を開始し、最終的に終了する計画を説明した。しかし、FOMC声明文よりもかなり踏み込んだ政策指針を示すことを認めた当局の異例の判断は、完全に裏目に出た。
会見を受け、金融市場はFRBが来年後半に利上げを開始すると予想。それはFRBの想定時期よりも早く、バーナンキ議長は焦った可能性もある。
ブラックスワンは、だれの目にもとまらないところで羽音を立てていることが多い。今年の夏こそは、ショックシナリオとは無縁でいたいと考えている。だが、グレートローテーションは、新興国をただひたすらに経済発展への片道切符を手にした国々であるという固定概念を覆すであろう。新興国は政治的リスク要因でもあるのだ。グレートローテーションは、新たなグローバル経済の波乱要因として、新興国が時として不穏になるのにも慣れておいた方がいいかもしれません。
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