http://www.asyura2.com/13/hasan80/msg/171.html
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米債券運用大手PIMCO(ピムコ)の共同最高投資責任者(CIO)であるビル・グロース氏は29日、CNBCテレビとのインタビューで、各国中央銀行が金融緩和に乗り出したことから、株式と債券は緩やかな相関関係という新たな段階に入りつつあるとの見方を明らかにした。
★ グロース氏は、金融危機以前の株式と債券は、伝統的なリスクオンとリスクオフの行動を反映して、株式が上昇すれば債券は下落する逆相関関係にあったが、金融危機によりこの逆相関関係は完全に消滅したと指摘した。
同氏は最近、債券の強気相場は終わったが、弱気相場はまだ始まっていないと指摘し、現在はその中間で中央銀行の金融緩和に支えられ堅調を維持しているとの分析を示している。
グロース氏は今後については、株式と債券は緩やかな相関関係を保つと予想した。同氏は「債券相場が下落すれば、株価も連動で安くなる。というのも、世界のレバレッジ取引は円や日本国債、米国債が安定するかどうかにかかっているからで、これらが不安定になればレバレッジ取引は解消され、住宅市場に影響が及び、株価も下落するだろう」と述べた。米国債10年物とS&P500種構成銘柄の配当利回りは今週逆転している。
グロース氏はまた、米経済のドライバーであるバーナンキFRB議長の政策運営については、同議長はこれまでもそうだったが、必ずしもハンドルを握っているわけではないと主張し、「議長は実体経済に関してはややコントロールを失ったようだ。実際問題として、これまでコントロールしてこなかった」と述べた。
◆債券市場荒れているのは米国も同じ・・座礁する債券市場!運用者担当者の本音は「金は錨」!
http://blog.goo.ne.jp/msi021112/e/08f1c475b8a7c48ce44031c422d506bc
29日のNY株式市場は、NYダウが一時180ドル近く売られるなど荒れた展開となった。このところ米国の景気関連の指標に好調さを示すものが増えたことから、FRBによる緩和策の縮小観測が株式市場に広がり始めている。それを映す形で米国債相場の値動きが荒くなっており、売りが先行し長期金利が上昇傾向を強めていることも株式市場には気掛かりな材料といえる。
実際に29日の米国10年債は時間外のアジアの時間帯に売りが広がり利回りは一時2.23%まで上昇。この水準は2012年4月上旬以来、約1年1ヵ月ぶりのもの。今月初めには1.6%台前半に位置していたので一般にはピンとこない話なのだが2.2%台乗せは債券価格の急落、金利の急騰といって過言ではない。日本国内でも10年国債の乱高下が懸念事項になっているが、同様のことが米国でも起きているわけだ。前代未聞のばらまき策の行方は、「海図のない航海」ゆえに、今後市場の値動きが荒くなると予期せぬ混乱に身構える投資家も増えると見られる。出口の難しさについて何度も書いたり、しゃべってきたが、その一端がチラチラしている感じだ。
現時点では米長期金利の上昇も一過性と見られているため、混乱が広がることはないと思われる。そもそもFRBが(毎月450億ドル)長期国債を買い進めているのは金利を低位に安定させるためであって、それが上がることは景気回復の前提が変わることになる。回復見通しが高まると(資金需要が増し)金利が上がるのは道理ではあるが、早すぎる市場の反応で上がってしまうのは困るわけだ。いずれにしても市場は都合のいいようには動いてはくれないということ。これからの日本にも同じことが言える。こうした部分に金保有の意味があるわけだ。
今日の日経平均はまた午後になって先物主導で売られ結局737円安。制空権を海外勢に握られていることからその売りは下げに直結するということか。皆が4月に言っていたsell in May がやってきたということか。このところの“期待の星” といえる日本株は、新興国株に比べはるかに流動性に富むため受け皿になってきた。それだけに注目度も高く他市場に連鎖しやすい。午後にドル建て金に買い物が入ったのは、やはり月末接近でショートの手仕舞いをしたいところにこうした荒れた展開に付き、買戻し(カバー)したということだろう。(亀井幸一郎)
◆「日本国に0.8%でカネ貸せるか」・・国債運用担当者 結局はサラリーマン
http://www.mmc.co.jp/gold/market/toshima_t/2013/1421.html
個人投資家は巨額の国債を保有しているから、日本国への最大の債権者といえる。
そこで、債権者の立場に立てば、利回りが0.8%前後の10年債を満期まで持ち切るということは、日本国に10年間、年0.8%の金利でカネを貸すということを意味する。アベノミクスが2年間で金利を2%にまで引き上げる非伝統的政策を採っているときに、10年間0.8%の固定金利で、巨額の公的債務をかかえる国にカネを貸す行為には、かなりの勇気(あるいは愛国心?)が必要だろう。
しかし、多くの個人は、銀行預金経由など間接的に国債を保有しているので、「債権者意識」が希薄だ。「国債暴落などの見出しは見かけるが、私は国債を持っていないから、大丈夫」という投資初心者が市井にはいかに多いことか。
直接的痛みを感じないと、政治問題化しにくいので、対策の優先順位も相対的に低くなりがちだ。
しかし、個人投資家マネーを預かり、集めて運用している機関投資家は、直接的痛みを感じている。
機関投資家にも2種類あって、バイ・サイド(買い手側)と呼ばれる(業界では顧客扱いの)年金基金や生保などと、顧客に売る立場のセル・サイドに分かれる。
バイ・サイドは運用が長期なので、イールド(利回り)によるリターンを重視する。「長期金利上昇リスク」といわれるが、安定的に金利が上昇すれば、イールドは高くなるので歓迎だ。しかし、国債価格が乱高下すると、国債価格そのものが下落して評価損をかかえることもある。
個人投資家の預金を、融資難から、国債で運用する銀行は、国債ディーリング(短期売買)による売買収益に依存する面もあるので、国債価格乱高下により思わぬ損失をこうむる。
そして、ダントツで国債の最大の保有者がゆうちょ銀行だ。かんぽ生命と合わせて国債全体の1/3を保有している。
更に、黒田日銀も積極的な国債買い入れ政策により、新たに発行される国債の7割を吸い上げている。
このような構造を不安視した機関投資家が、保有国債の一部を放出し始めたので、「長期金利上昇不安」が問題視されているわけだ。
それでも、機関投資家の国債担当者には、人事異動ローテーションの一環で2年ほどの任期を「とりあえずJGB(国債)保有で凌ぐ」というサラリーマン心理が働く。これまでも2年ごとに先送りされてきたが、今後は、任期中に金利上昇が臨界点に達するという「不幸な巡りあわせ」の担当者が出ることになりそうだ。但し、日本的組織では「運が悪かったが、よそさんも同じだ」ということで免責されるだろう。
最後のツケは個人投資家にまわる。だから、個人投資家は「自分だけは助かろう」と必死にもがく。しかし、機関投資家は「イベント・リスク」と冷静に説明すればよい。でも、本音では「JGB保有は気持ち悪い」と皆が感じている。
だから、その機関投資家の国債担当者がリタイアして自らの退職金を運用する立場になったとき、最も保有したがらない資産が国債だ。そこで、国債リスク・ヘッジのために金(ゴールド)はどうか、と筆者に相談に来る例などを見せつけられると、背筋がヒンヤリするものだ。(豊島逸夫)
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