http://www.asyura2.com/13/hasan80/msg/154.html
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米連邦準備制度理事会(FRB)による量的緩和の出口戦略をめぐる懸念がきっかけで日本株は急落し、米株の続伸は4週間でストップした。だが恐らく懸念が必ずしも過大評価されているというわけではないだろう。
「われわれはFRBや日本銀行に期待しすぎている。米国は量的緩和から容易かつ円滑に撤退する方法を見つけられないだろうとの懸念を私はますます強めている。その意味において日本も同じ現在は資産運用会社パートナーズグループでアメリカ部門の会長を務めるダラーラ氏は、2009年、10年、11年は量的緩和を強力に支持していたが、今は次のように問うべきではないかと話す。量的緩和は長期化しすぎたのではないか、そして「債券市場だけでなく、株式市場に対する大幅な修正」に向けて今種がまかれているのではないかと。
「米国では景気回復に向けた解決策でFRBが圧倒的手腕を発揮する余地がなくなりつつある。米国は財政赤字のかじ取りに苦戦していたため、多くの意味で量的緩和が唯一の選択肢となってきた。率直に言って、債券と株式市場で著しい修正が生じるリスクが高まっていると感じている」
バーナンキFRB議長は恐らく先週、市場に探りを入れ、債券購入ペースを「今後数回の会合で」減速するとの言及にどう反応するかを見極めようとしたのではないか、と指摘する向きもある。ノーベル経済学賞を受賞した経済学者のジョセフ・スティグリッツ氏はヨルダンで開かれた世界経済フォーラム(WEF)でインタビューに応じ、それら刺激策に待ったをかけるにはまだ早すぎると述べ、その理由について米国は「まだ回復段階にある」と説明した。
ダラーラ氏は、日銀の大胆な金融緩和措置については、「将来のインフレリスクを覚悟で賭に出た」ようなものだと述べた。日経平均は27日、前営業日比4%安にまで落ち込む場面もあったが、やや持ち直して3.2%安で引けた。相場は先週乱高下し、23日は7%強も急落した。
英首相の経済政策顧問やゴールドマン・サックスの世界経済部門トップを以前務めていたギャビン・デービス氏は27日、英フィナンシャル・タイムズ紙の寄稿で次のように述べた。債券も株もバブル状態にはないが、各国中央銀行の金融緩和策によって将来見込まれるリターンが減少しつつある。そのプロセスは、国債や信用市場ほどにはまだ株式市場では進行していない。
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■ボルカー氏が米FRBの緩和解除に警鐘、「後手に回らぬよう」
http://jp.reuters.com/article/jpeconomy/idJPTYE94S07I20130529
[ニューヨーク29日ロイター] - ボルカー元米連邦準備理事会(FRB)議長は29日、資産買い入れ策の効果は「限定的かつ衰えている」と指摘し、中銀の緩和解除は得てして後手に回りがちと警鐘を鳴らした。
ボルカー氏は講演で「米国でも他国でも、刺激策を解除し、引き締めに向け動く前に様子見姿勢を維持する傾向が強い」とし、「(対応が)遅過ぎ、不均衡の高まりやインフレ圧力が根付く前に、こういった状況を把握できないという結果に陥りがちだ」と語った。
そのうえで、金融政策の調整をめぐる決定には、的確な判断力や統率力、さらに政治的圧力に屈することのない「組織としての気骨」が求められると強調した。
また、FRBの量的緩和第3弾(QE3)については「紐を押す」ようなもので、これ以上の効果は見込めないとの見解を示した。
さらに「現行の政策に伴う、投機的なゆがみの助長やインフレ高進リスクは注視に値する」と述べた。同時に、バーナンキFRB議長をはじめ、FRB当局者の「手腕や見識」に疑念は持っていないと語った。
■FRB「LSAP縮小議論自体が縮小」していく可能性
http://ameblo.jp/eiichiro44/entry-11540871736.html
・米QE3縮小、今後数カ月で理にかなう可能性=ボストン連銀総裁
数ヵ月で理にかなうか否かは誰にもわからない。当初はMBS買取規模の縮小がシナリオだったが、ここにきて住宅ローン金利は上昇している。当レポートでは、昨年より30年住宅ローン金利が3.3%を割り込む事に懸念を表明していたが、その後の結果は危惧していたとおりの内容となった。
足踏みする住宅ローンの金利低下
FRBがMBSQEを公表した9月13日までの週は、3.55%、そして直近のデータではそれを上回る3.59%まで上昇、29日に発表された週間住宅ローン申請件数は、マイナス8.8%で前週のマイナス9.8%から引き続き下落している。(チャート在り)
MBS買取ペースを縮小すれば、当然ながら住宅市場に混乱を招く事になる。バーナンキの発言から、にわかに注目を集めてきた資産買い取り縮小議論だが、縮小議論自体が縮小していく事になっていくだろう。信用緩和どころか信用引き締めの兆候が、週間新規住宅ローン申請件数を観ても明らかに出てきたからだ。
かといって報道されているように、緩和継続=株価上昇トレンドと、すんなりいくのか否かは分からない。相場は金融政策動向ではなく、金利上昇の推移に俄然注目だと言えるだろう、それは日本とて変わらない。景気回復が経済化する前に、金利上昇で景気が腰折れするといったシナリオだ。充分に考えられる。
次回の雇用統計の結果が良くても、即、資産購入の縮小にはつながらないと考える。繰り返しになるが、LSAP(通称QE)縮小は出口とイコールの関係では無い。
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- Re: 米国のQE3は続けるべきか、縮小すべきか・・崖っぷち「経済教室」 墨染 2013/5/30 10:14:45
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