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2013/5/18 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
ストップ高 出来高トップ
東京電力株が連日の大商いだ。14日は522円のストップ高、16日も613円のストップ高で取引を終了。17日は626円をつけ、出来高トップを記録した。
大震災当日まで2000円台をつけていた東電株は、原発事故で暴落。一時は120円まで値を下げていたが、ここへきて高騰している。年初来安値の182円(2月13日)から株価は3倍以上になり、時価総額も1兆円を回復した。何が買い材料になっているのか。
「東電は“政治銘柄”ですから、原発推進の自民党が政権復帰した昨年12月からジワジワ上がっていた。安倍政権が原発再稼働の方針を打ち出したことで、カラ売りしていた人が買い戻しているようです」(市場関係者)
値動きが良ければ、動きにつられた個人投資家も乗っかってくる。加速度的に出来高は大きくなる。とはいえ、東電には懸念材料も多い。原発事故の賠償や除染費用はどこまで膨らむか分からないし、円安でLNG(液化天然ガス)などの燃料調達コストもかさむ一方だ。
株式アナリストの櫻井英明氏は、東電株は「完全に投機銘柄になっている」と、こう言う。
「バブル相場で主力株が軒並み高騰してしまい、出遅れた個人投資家にとっては、6万円で買える東電株は参戦しやすいのでしょう。同時期にダメになったオリンパスが値を戻していることも、期待値を高めているかもしれません。ただし、東電株が震災前の水準に戻すことは難しい。今はマネーゲームの対象になっていて、短期の取引が多いはずです。こうなると、目先のちょっとしたことで株価が上下するし、いつ暴落するかも分からない。あまりオススメはできません」
汚染水の処理もままならず、もはや企業の体をなしていないような東電株まで高騰してしまうあたりが、バブル相場の狂騒をよく表している。
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