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http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1304/23/news069_3.html
・マツダが、2013年3月期に最終損益で5年ぶりの黒字転換を果たす。
2008年秋のリーマン・ショック後、超円高による採算悪化に加え、米フォード・モーターとの事実上の資本提携解消で存亡の岐路に直面した同社。相次ぐ経営課題をはね返す原動力となったのが、独自の低燃費化技術「スカイアクティブ」を全面的に採用し、昨年2月に発売したスポーツ用多目的車(SUV)「CX−5」のヒットだ。中でもディーゼルエンジン車の販売が好調で、ハイブリッド車(HV)一辺倒だった国内の環境車市場に新風を吹き込んだ。
「6年間描いてきた戦略は間違っていなかった」
同社の山内孝会長兼社長は、2006年から開発を進めてきたスカイアクティブの手応えをこうかみしめる。
・8割ディーゼル車
スカイアクティブはマツダ独自の低燃費化技術の総称。エンジンや変速機の工夫、車体軽量化など多様な技術がある。CX−5は、それらを総動員した。
とくにディーゼルエンジン「スカイアクティブ−D」搭載モデルは、SUVながら軽油1リットル当たり18.6キロの高い燃費性能を実現。
CX−5は今年3月末までの1年強の国内累計販売が当初予想の4倍近い4万6099台となったが、そのうちディーゼル車が8割に達した。環境意識の高まりや、ガソリン価格高騰という背景に加え、ガソリン車との価格差を抑えたことが高い人気につながった。
日本では長く大気汚染の元凶のようなイメージが定着していたディーゼル車だが、技術の進化で欧州では環境車の代名詞となっている。CX−5の発売当時、社内では国内市場への投入について「懐疑的な声もあった」(山内社長)が、杞憂(きゆう)に終わった。昨年11月に全面改良して発売した同社の旗艦車種「アテンザ」も世界中で販売が好調で、国内では7割がディーゼル車だ。「マツダが国内ディーゼル車市場を創造する」という目標が現実味を帯びてきた。
同社は国内生産比率が7割と大手8社の中でもっとも高く、そのうち8割を輸出する。昨年まで1ドル=70〜80円台で推移した超円高で、「台数を売っても採算割れ」(関係者)となり、競合他社以上に大きな打撃を受けた。リーマン・ショック後、経営危機に陥った筆頭株主のフォードがマツダ株を段階的に放出。30年以上協力関係にあった後ろ盾も失った。
・身売りや破たんの噂
昨年3月には1400億円を超える巨額の資本増強を実施。海外での生産・販売強化が目的だったが、市場では不信感が広がり、同6月には1964年以来の株価100円割れという事態を招いた。
身売りや経営破たんなどの声もささやかれたまさにその時、CX−5の快進撃で息を吹き返した格好だ。
CX−5の強さの理由は、商品力だけではない。生産効率化による利益面での貢献が大きい。各車種共通の部品を増やしてコストを削減。
ガソリン、ディーゼル問わずにひとつのラインでエンジンを生産できる技術も確立し、設備投資を抑えた。地道な努力で「1ドル=77円、1ユーロ=100円でも利益の出る体質となった」(同社)。
さらに安倍政権によるアベノミクスで円安に転換したことが追い風となり、経営危機を脱出。黒字化を確実にした。
「大きな変化の時期を迎えた」(山内社長)同社だが、一層の成長へ手は抜かない。ディーゼルを含むスカイアクティブ技術搭載車をさらに拡充する方針で、2016年3月期までに同技術を総動員したモデルを8車種に増やす。
海外生産も増強し、同期には、世界販売台数を13年3月期見通しに比べて36%増の170万台に、営業利益を同3.3倍の1500億円に、それぞれ引き上げる青写真を描く。
マツダは今年、同社初めてのHVも販売する予定だ。HV参入は最後発で、技術はトヨタ自動車から提供を受けるが、スカイアクティブと組み合わせ、いかに「マツダらしい」車に仕上げるか。市場の期待は高まっている。
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