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出典 http://www.nikkei.com/article/DGXNASGC1701J_X10C13A4EE8000/
日銀、金利1%上昇で銀行損失3.2兆円 金融システムレポート---(日経)ついに日銀、今までの嘘を事実上認める。
2013/4/17 21:11
日銀は17日、金融システムの現状や見通しをまとめた「金融システムレポート」を公表した。
国内の金利が全ての年限で1%上昇した場合、海外拠点を持つ銀行が保有する債券の評価額が、2012年度末から13年度末までに3.2兆円減ると試算。
2%上昇すると6.2兆円、3%では8兆円の損失になると分析したが、その程度の金利上昇なら銀行の自己資本には深刻な影響は出ないとの見方を示した。
試算の対象は海外業務を手がける国際統一基準に適応した大手行と地域銀行の合計。
長期金利が上がる一方、短期金利があまり上がらない場合も試算した。
その場合、長期金利が1%上昇した場合は1.7兆円、2%では2.1兆円、3%では3.6兆円の損失が出ると見込む。
貸し付けなどの利回りで得る資金利益の変化も算出した。
長期金利のみがあがる場合は、金利の上昇幅にかかわらず、評価損を上回って資金利益が改善する。
一方、金利が全般的に2〜3%ずつ上がる場合は、評価損が資金利益の改善幅を上回る計算となった。
2%の上昇では自己資本(ティア1)を0.7%、3%では1.1%押し下げる。
いずれの場合も「自己資本基盤が大きく損なわれることはない」との見解を示した。
同レポートは年2回まとめている。前回は具体的な損失額は金利が全般的に上昇するケースのみ明記していた。
ただ市場からは「日銀が大規模な金融緩和を実施するなか、短期金利も上がるケースは想定しにくい」との指摘があり、2つに場合分けして分析した。
市場では「影響をより細かく分析することで、金利上昇の現実味がより高まっていると警告する効果がある」(みずほ総合研究所の高田創チーフエコノミスト)との指摘が出ている。
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[コメント]
黒田総裁に代わり、やっと本当の事が出てきた。
今まで日銀が知っていながら公表していなかった2つの真実がやっと公表されたと言える。
それは以下の部分だ。
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>貸し付けなどの利回りで得る資金利益の変化も算出した。
>長期金利のみがあがる場合は、金利の上昇幅にかかわらず、評価損を上回って資金利益が改善する。
>「日銀が大規模な金融緩和を実施するなか、短期金利も上がるケースは想定しにくい」
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この事を一般の人に分かるように説明すると次のとおりになる。
長期金利が上がると銀行の保有する国債に莫大な評価損が出て経営に大きな影響がでるとされていました。
しかし、それは財務省とつるんだ「捏造」だったという事を日銀自身が認めたということです。
金融機関は主に短期金利に連動する「預金」を原資にして金利の高い長期の貸出等で「利鞘」を稼いでいます。
ですから長期金利だけが上昇し、短期金利が低いままの状態に金利体勢が変化すると長短金利差が大きくなり(イールドカーブのステープ化)国債の含み損以上に利益が出るようになるという事です。
専門外の人には、金利が上昇する際には、短期も長期も同じ幅で同じように変動すると思っている人が多いようですが、その筋の人間から言わせるとそのようなケースは非常に稀で、現実には起こらないと断定できる程の確率しかありません。
実際のマーケットでは、ほとんどの場合(絶対的と言っても良い)、長期金利の方が先に上昇し、短期金利は長期金利から相当に遅れて上昇します。
そもそも短期金利体系の中心には日銀がおり、その水準は今でもほとんど中心になりコントロールしています。つまり、短期金利を低水準に日銀が抑えている限り、金融機関は長期金利の上昇で利益が増える事になります。
つまり国債価格の暴落があっても金融機関の破綻等の金融システム的な問題は起きないことになります。
しかし長期金利は市場の「予想」(ちなみにヨソウを逆さまに読むとウソヨになる)で動くため、この上昇により日銀が努力して残存期間の長い国債の購入を続けても低く抑えることは難しいとされているのが、問題なのです。
ただし、ここで言っている「長期金利」は物価変動率を考慮した実質金利だと考えるのが適切で、絶対的な金利水準だと勘違いしない方が良いでしょう。
長期金利が上がっても、物価の上昇率よりも低ければ、投資は増えます。
投資は表面的な金利の高低ではなく、実質金利との関係が大きい事は過去の歴史で証明されています。
今まで、国会をはじめとする各方面に散々嘘八百をならべ続けていたので、普通の人には分からないような表現で書いていますが、その筋の人間から言わせるとこれは当然で、株式市場で外人がメガバンクの株を買いまくるのは当然なのだ。
ちなみにメガバンクをはじめとする日本の多くの金融機関のバランスシートは、現在では金利上昇で増益になるようになっている。(金利感応度がマイナス)
しかも長期金利の上昇により、バカみたいに儲かるようになっている事を申し添える。
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