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http://biz-journal.jp/2013/01/post_1370.html
相次ぐトラブルに見舞われ、ついにアメリカ連邦航空局から34年ぶりに特定機種の運航禁止を言い渡されたボーイング787。「ドリームライナー」の愛称で、2011年のデビュー以来、順調な営業を続けてきたものの、年度内の運行再開は困難という見方も強まっている。
★ボーイング787の初期不良、日本の部品が原因というのは「濡れ衣」ではないのか? ー ニューズウィーク日本版(1月18日)
787機トラブルの原因として疑われているリチウムイオン電池。この電池を製造する日本の電池メーカー「GSユアサ」には、国土交通省とアメリカ連邦航空局が立入検査に訪れ、原因を調査中だ。しかし、ジャーナリストの冷泉彰彦氏は「私見」と前置きしながら「世界最先端の技術を持っている」GSユアサを擁護する。
GSユアサは部品メーカーとしてボーイングに電池を納入しているわけではなく、フランスのタレス社がその間を取り持っている。そして、電池と航空機電源のマネジメントをするシステムはこのタレス社が製造している。だが、このタレス社もまた、フランスの宇宙航空・防衛に関する技術を扱う国策会社であり、そのシステムには厳格な管理がなされている。
そこで、冷泉氏の推測する原因は「ボーイングによる最終組立における、配線のミス」だ。ハイテクな航空機であっても、その配線は手作業で行われる。推測の域は出ないものの、ユナイテッド航空に納入された787機からはすでに配線ミスが見つかっており、その可能性はゼロではない。世界最高峰の電池とシステムを使った夢の翼が「ヒューマンエラー」によって失墜したのだとしたら、あまりにもお粗末過ぎる。
★米ボーイング2012年の航空機納入は601機、エアバス上回り首位に ー ロイター(1月4日)
787機のトラブルが表面化する前には、こんな輝かしいニュースも流れていた。
これまで、ライバルのエアバス社に航空機納入数で10年にわたって差を付けられていたボーイング社。12年は、エアバス社の588機を抜き去る601機を納入し堂々の首位に返り咲いた。主力小型機である737を415機、787も46機を納入し、11年の477機から大幅増となったボーイング社。本記事にコメントを寄せる商用機部門マーケティング担当幹部は「生産システムが非常に良く機能した」と自信満々だが、まさかこの数日後にこんな事態が待っているとは、夢にも思わなかっただろう。
★エアバスCEO:「A350」はボーイング787よりリスク低い ー ブルームバーグ(1月17日)
787機のトラブルを受け、エアバス社のファブリス・ブレジエCEOは、同社で開発中のA350機について“ボーイング787型機よりも「リスクが低い」”とチクリ。失態続きのライバルを皮肉った。
エアバスA350は、787機に真っ向勝負を挑む中型機。今年半ばに試験飛行を実施し、年末には運行を開始する計画だ。787機と同じ部品が使われており、リチウムイオン電池などトラブルの原因と疑われる技術も採用されているが、ブレジエCEOは電気系統がボーイング社とは異なり「より伝統的」であると安全性をアピールする。
しかしながら、エアバス社の安全性も盤石ではない。10年にはA380のエンジンが破損し緊急着陸する事故が発生。12年には翼に亀裂が見つかっており、慢心できる立場ではないのだ。
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