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原発作業員である「ハッピー氏」と「サニー氏」の対談 現場の実態について語る
http://ameblo.jp/misininiminisi/entry-11715775936.html
2013-12-01 17:56:32NEW ! まっちゃんのブログ
12月1日の赤旗新聞の日曜日版が、福島第1原発の作業員で
ツイッターで現場の実態をつぶやいている「ハッピー氏」と「サニー氏」
の対談が報じられました。
先に結論を書きます。
・ホースを速く金属製にすべきと東電に提案しているけど、金がないと
後回しにされている。昼でも夜でも汚染水が漏れたら分からない。
・東電は仮設の設備までコストカットしている。
点検もまともにしていないため、どんどん劣化している
・アルプス(多核種除去設備)の工程は殺人的だった
・班長ができるベテランが減っている
・ハッピーさんがあと4、5年目には現場にいられなくなる
・危険手当が月100円の人もいた
・東電が危険手当を増加して発注すると発表したが、現場では
見合わせている企業が多い
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福島第1原発の事故直後からインターネットのツイッターで「ハッピーさん」
と「サニーさん」の名前で現場の実態をつぶやき続けてきた作業員がいます。
ともに事故前から同原発で働くベテラン作業員です。ツイッターのフェロワー
が合わせて10万人を超える二人に、収束作業の現状と課題について対談して
もらいました。
1時間で年間被ばく限度越え
事故当日はどこにいたのですか?
ハッピー : 僕は地震のときイチエフ(福島第1原発の略称)の原子炉建屋に
いた。3号機建屋で作業していた3月14日、経験したことがない衝撃を感じた
空から天井にがれきがドッカンと落ちる音がずっと続いた。
「ここで死ぬのかなぁ」って・・・。
サニー : 俺もイチエフの内部で作業していた。道路が地割れや建物の壁が
大きくはがれていた。水色に塗られた原子炉建屋のコンクリート片が爆発で
飛び散り、「水色のガレキは、放射線量が高いからやばい。原子爆弾
みたいだよね」と恐れられていた。
いまだに放射線量が高く作業が難航しているそうですね。
ハッピー : 4号機は使用済み核燃料の取り出しを始めたけど
1〜3号機は、全然めどが立ってない。溶け落ちた核燃料がどうなっているかも
わかんない。
サニー : 特に3号機の前は、プルトニウムとウランを混ぜたMOX燃料が溶けたから
放射線量が高い。事故直後は、3号機の前で作業をしていて3日で
70ミリシーベルト被爆していた作業員がいた。
ハッピー : 3号機の建屋に1回入ると1.5ミリシーベルトぐらい被爆するんだ。
一般人の年間被ばく限度である1ミリシーベルトを、30分や1時間の作業で
超えちゃう(表参照)。顔に全身マスクをつけ、全身は防護服でくるんで
の作業だから暑い。夏なんか1時間作業するのがやっとなんだ。
サニー : 雨が降って原子炉建屋から滴がはね返ると、体が放射性物質
で汚染される。汚染源はイチエフのあちこちにある。1号機の排気塔は
そばに近づくと死んじゃうくらい放射線量が高い。
排気塔は地震で亀裂が入ったのだけど、近寄れないから
補修のしようもない。
改善提案しても東電は後回し
現在も停電や汚染水漏れなどトラブルが相次いでいる原因は?
ハッピー : イチエフは仮設設備だらけなんだ。ネズミが入り
込んだのが原因で30時間も停電した事故があったよね。
普通は感電防止の端子カバーがついているんだけど
むき出しだったんだ。構内には、でっかいネズミやヘビが
いっぱいいるのだけど
サニー : 原子炉冷却水や放射能汚染水が流れるホースは
はやく金属製にすべきと提案しているけど、東電は
「金がない」といって後回しにしている。
ホースは事故直後に敷設したのでゴチャゴチャに絡まっていて
どこにつながっているの?という感じだ。
夜に汚染水が漏れたら分からない。
ハッピー : 昼間でもわかんないよ(一同苦笑)。
僕たち現場は「仮設では危ない」と分かっているから
東電に改善を提案するわけ。でも東電の本店は
もともと安上がりの仮設の設備までコストカットするの。
点検もまともにしていないから、どんどん劣化して
取り返しがつかないことになる可能性がある。
10年以上使うような設備は、きちんと本設にするべき
なんだけどね。
サニー :急いで作業をさせるから品質が落ちる。
汚染水から放射性物質を取り除くというアルプス
(多核種除去設備のこと)の工程は殺人的だった。
政府や東電が「急げ急げ」というので、残業の連続。
だからアルプスのタンクにゴムマットを置き忘れるという
初歩的なミスがおきる。
ハッピー : もともと東電は、"アルプスが稼動すれば
汚染水貯蔵タンクは必要ない"として、タンクを
増やさないようにしてたんだ。だけど、アルプスの完成が
遅れたからタンクを一気に増設することになった。
だからタンクは、ものすごい突貫工事だった。
ベテラン減って教育できない
ー現場は人手不足で苦しんでいますね。
サニー : 原子力で一人作業は絶対にしてはいけないのに
東電社員が一人で汚染水移送作業をして、タンクから
漏れ出した事故があった。
ハッピー : 特に、班長ができるベテランが減っていること
が問題だと思ってる。昔から作業員に新人はいたけど
ベテランが教育してきたんだ。
いま班長は10人ぐらいの作業員を面倒見てる。
本来は一人の班長が世話をするのは5人がやっとだった。
現物を見て「ここのボルトを締めて」と直接指示するべき
なんだけど、いまは図面上や口頭だけで教えてる。
だから新人だと間違えっちゃうんだ。
サニー : 作業員は法律で被ばく線量が制限されている。
班長ができるベテランの被ばく量が多くなって現場を離れざるを
えなくなっている。
ハッピー : 僕も4、5年目には現場にいられなくなる。
多くの企業は独自に上限を年間20ミリシーベルトに設定して
いる。これを1ヶ月に超えると、残りの11カ月は原発で働けなくなる。
だからベテランは、被ばく量が少ないほかの原発や除染作業にうつっていく。
収束作業は大事だと思っているけどみんな生活がかかっている。
全国の原発で再稼働が始まると、イチエフからベテラン作業員が
いなくなっちゅう。
サニー : 被ばく量を超えて首になっても、生活の保障がないもん。
何年か先に放射線が原因で健康被害がおきても、東電や政府が認めて補償
するなんてとても思えない。
ハッピー : だね。雇用と健康の保証が大事なんだ。
ヒューマンエラーが増えているのもベテランが減ったから。
作業員の質の問題ではなくて、管理監督上の問題だと思う。
危険手当 月100円の人もいた
ー下請け作業員の日当や危険手当が安すぎることも
問題になっていますね。
サニー : 危険手当なんかは、企業によって違うけど
安いところは1月で100円とか500円しかでないところもあった。
東電が危険手当を1万円から2万円にして発注すると
発表したけど、現場ではまだ見合わせている企業が多い。
ハッピー : 4次下請け以下では1日働いてだいだい1万円前後。
2011年12月に野田佳彦首相(当時)が「事故収束宣言」を
して以降、緊急作業ではないということで、単価が
安くなったんだ。
サニー : 発注は東電から下請け、1次下請け、2次下請けと
いう多重構造になっている。末端の作業員に危険手当に
危険手当がそのまんま渡ることはない。
きちんと払えというなら東電や国が直接作業員に払う形
にするといい。
ハッピー : そうそう。あと実際に作業員を集めるのは
東電でも下請け大企業でもなく、下請け企業なんだ。
そんな企業は従業員数人の小さな会社ばかり。
小さな下請け企業の経営が成り立つようにしてくれないと
収束企業はすすまない。
ー収束作業を東電任せにせず政府が前面に立つと
いっていますが・・・。
ハッピー : 今は経済産業省や原子力規制委員会とか
いっぱい司令塔がある。汚染水対策の会議だけでも
いくつもあって覚えられない。誰が責任をとるんだろう?
僕は頭ばかりが多い「キングギドラ」だと言ってるんだ。
サニー : 事故は会議室で起きているんじゃない。
現場で起きているんだ!
ハッピー : 僕は現場の状況を少しでも伝えたい
知ってもらいたいとツイッターでつぶやきだした。
イチエフの事故すら収束していないのに
再稼働するべきじゃない。
サニー : 俺は事故直後に、故郷の福島をなんとしても
救いたいとイチエフで作業している。福島がこんな状況なのに
原発を輸出するって何なんだよって感じだ。
ハッピー、サニー : テレビを見ていると事故が忘れられて
いるんじゃないかと不安に思うことがある。二度と同じ過ちを
繰り返さないために、頑張っている作業員をいることを
知ってほしいな。
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