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偽ニュース特集〜トランプ時代 真実はどこへ〜単純な記事が歪曲・ショーアップされ世界に広がる例も/Nクロ現
〔フェイクニュース特集〜トランプ時代 真実はどこへ/2月6日、Nクロ現〕
(一連のトランプ発言など)何がウソで何が真実なのか、混迷するアメリカ。昨年の大統領選挙でフェイクニュースがインターネット上に現れ人々を惑わせた。
フェイクニュース1:ローマ法王もトランプ氏を支持。
フェイクニュース2:FBI捜査官がクリントン氏のメール問題で無理心中。
フェイクニュース3:クリントン氏が児童売春組織に関与(これを信じた男が拠点とされるレストランを襲撃)。
フェイクニュースは何故、どのようにして生まれるのか。社会はどこへ向かうのか。
今回、米大統領選の最中、フェイクニュースを発信し続けたサイトの製作者が取材に応じた。そのサイト名は「Real True News」である。
マルコ・チャコンさん(48歳)は普段は金融機関の重役を務めている。仕事の合間を縫って運営。友だちにジョークを楽しんでもらう目的で3年前に開設。これまでの数百本の記事がすべてフェイクニュースだ。今では一本の記事に2万回以上のアクセスがあるという。
チャコン「ニュースの見出しだけ見て読みもしないで拡散する人が結構いるんだ。こうしてフェイクニュースが広がっていくんだ」
たとえば、秘密の世論調査でトランプ氏がリードという去年8月の記事。メディアは隠しているがトランプ氏が圧倒的に有利だと(トランプ:72%、ヒラリー:28%)、明らかなウソを伝えた。ところがこの記事は数万のアクセスを記録した。
チャコン「明らかにバカみたいなトランプ氏有利の記事を乗せたら保守層は半信半疑で揺れ動くだろ、それを狙ったんだよ」
チャコンさんのフェイクニュースは手の込んだものになって行く。若者からの支持が伸び悩みの課題となっていたヒラリー。そこでチャコンはヒラリーが非公開の講演で「若者は負け犬だ」と発言したというウソのニュースを流した。
すると大手メディアがニュース番組で引用した。その後、ウソが明らかになり謝罪する事態にまでなった。
今もフェイクニュースを発信し続けるチャコン、ウソを真に受ける社会に問題があると語る。
チャコン「何が正しいかなんて彼らは気にしないんだ。この流れを止める方法はない。そういう時代なんだ」
フェイクニュースが広がる背景には、SNSを通して自分に興味のある情報だけを受け取ろうとする人たちの増加がある。
非正規の仕事をしているジンジャー・ベルさん(38歳女性)は、普段、テレビや新聞は全く見ず、持ち歩くスマートフォンだけが情報源だ。元々はフェイスブックを通してさまざまな人々と情報のやりとりをしていたが、自分と異なる意見や見たくないニュースに煩わしさを感じるようになり、設定を変えて情報が入らないようにした。今は、自分が好む情報だけを受け取るようにしている。
SNSに詳しい専門家は同じ考えの人から流れてくる情報ばかりに触れているとフェイクニュースが紛れ込んでも疑いを持たなくなるという。
薮内潤也(アメリカ総局)「一言で言うと、フェイクニュースによって社会の分断がより深まっていると感じる。
フェイクニュースは今も日々作られていて、最近も、オバマ大統領が『退任した後にホワイトハウスから離れるのを拒否した』」と述べたというウソ情報が広がった。取材してみると、フェイクニュースは軽い気持ちで作られている実態が分かった。
米国では今、何が真実かではなく自分が信じたいものを信じるようになっている。それぞれが自分のカラに閉じ籠り、多様な意見が耳に入らなくなる。そんな状況に危うさを感じる」
軽い気持ちで作られたフェイクニュースもあるが、政治的意図を持ったもの(プロパガンダ・差別・排斥)や愉快犯のものもある。
調査ではフェイクニュースを拡散してしまった人が23%にも上っている。
もう一つ情報の受け手の状態を表す言葉「フィルターバブル」というのがある。利用者はインターネットでさまざまな情報に繋がっているようだが、見えない泡に覆われ、偏った情報で真実が見えなくなってしまうことだという。
〔衝撃 ウソが事実を捻じ曲げる〕
ペーター・バンダーマン(ルールニュース記者/ドイツ、ドルトムント)は、ある広場で深夜1000人ぐらいが集まって爆竹を鳴らし年越し祝っていた。そこには移民もいた。その時、別の場所では教会でボヤ騒ぎがあった。花火の火がついたというものだった。バカ騒ぎは毎年のことで、火は10分ほどで消え、教会に影響はなかった。バンダーマンはそのことを記事にしてネットで伝えた。
だが想像もしていないことが数時間後に起こった。この記事がオーストリアで引用され、シリア人が「アッラーは偉大なり」と叫び教会に火をつけたかのように書かれていた。その時は、よくある移民排斥のプロパガンダで大したことはないと思った。ところがさらに二日後、移民やイスラム教徒に排他的とされるフライトバード(ロンドン支局)の記事に引用記事を掲載。タイトルは「1000人の暴徒が警察を襲撃、ドイツ最古の教会に放火」と、移民たちがISと関係しているかのような描写があった。
事実と異なるこの記事はヨーロッパを中心にSNSを中心に2万5千件ほどのシェアがあった。フライトバードでも2万件以上の反応があり世界28カ国に広がっていた。
バンダーマンさんのもとへは記事を信じた人たちから非難のメッセージが寄せられた。「何故移民の放火事件を隠していたのか」や絞首台の画像まで送りつけられてきた。
バンダーマンさんは、当日の詳細な反論記事を書いたが、それは思うように広がってゆかなかった。広まったのは国内を中心にわずか500件余りだった。世界に広まった誤った情報を打ち消すことはできなかった。
事実を捻じ曲げた記事は、今もさまざまな形で引用され続けている。
米国でこの記事を拡散させたのは、スティーブ・バノン氏(トランプ政権の上級顧問)であった。
- 偽ニュース特集〜あなたも知らぬ間に…ネットで拡散”デマ情報”〜広告収入にも結びつく実態/Nクロ現 仁王像 2017/2/13 20:33:11
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