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(回答先: イスラム国の誕生、諸氏のコメント集/2014年 投稿者 仁王像 日時 2016 年 10 月 12 日 20:09:41)
・http://www.asyura2.com/15/warb15/msg/311.html#c10
10. 2015年3月20日 12:51:39 : DYcYbcceWG
>>08
なんか勘違いしてるようだがアサドはムスリムではあるが聖戦なんぞ唱えちゃいないし、シリアの内戦はもともとはアラブの春がリビアからシリアに飛び火したものであり、最初はアサド独裁体制への抗議とか民主主義の実現要求とかもっともらしいことを言ってたのが、デモ隊に混じって警察官を狙撃するスナイパーやどう見てもイスラム原理主義者としか思えない連中が我が物顔で暴れまわったりする中で、トルコ国境から反アサド派のシリア人武装勢力やスンニ派サラフィストたちが越境してきて街を占拠し始めた。
その街がアサドの父親が大統領時代に反乱の中心となり軍隊によって虐殺鎮圧されたアレッポという因縁の場所だったので、最初反体制勢力はアレッポの反乱の再興であるかのように報じられたが現実は傍若無人で残虐なイスラム原理主義のヌスラと政府軍の戦闘だとすぐ逃げて街の住民を盾にする自由シリア軍。
アサドは世俗主義を採っているので、宗教を政治にコミットさせることはしていない。
そして世俗主義は基本的に他民族、他宗派を尊重するという建前があるので、とくに少数民族やキリスト教徒やユダヤ教徒を保護している。
しかし、イスラム教はクルアーンに生活様式から法律まで細かく記されてある。
ムスリムはイスラム教徒たらんとすればクルアーンに忠実になるほかないので、国家体制が世俗主義を採っていようがそちらを優先する。
したがい、敬虔なムスリムであればあるほど現体制に懐疑と疑念を抱くのは無理からぬことではある。
ましてスンニ派は教義に忠実なうえに大勢の宗派であり、もうひとつのシーア派を同じイスラム教徒とは見なしていない現実がある。
アサドは代々、シーア派でもレバノンとシリアにしかないアラウィー派の部族の出であり、アラウィー派はイスラムでありながらキリスト教に非常に似た考えを持つ特異な宗派でもあるので、とくにその点スン二派からは忌避される傾向が強い。
はっきりとアラウィー派を倒すべきだと言う意見も根強くある。
アラウィー派のような超少数宗派がスンニ派の占めるシリアで権力を有することになったのか、それはシリアが植民地として宗主国フランスの統治によるものが関係しているが、一番大きな原因はフランスから独立後、アラウィー派はシリアからの独立を望んで3度反乱を起こしそのたび鎮圧されたが、シリア軍はフランス統治のまま残され軍隊には統治国フランスにスン二派からの保護を求める形で恭順したアラウィー派の軍人が多数残っておりスンニ派は軍隊をフランス統治の残滓とアラウィー派の多いことを持って嫌い入隊を拒否したこともあり、シリアではマイノリティーであったアラウィー派は軍隊にどんどん入隊しいつのまにかシリア軍はアラウィー派が占めるようになる。
また支配政党のバアス党もアラウィー派が要職を占める様になり、クーデターで政権が倒されるとアラウィー派のアサドが政権を握る。
現在もシリア正規軍のほとんどがアラウィー派で占められており、政権の中枢にいるスンニ派の閣僚たちもアサド体制下で数々の恩恵を受けてきたこともあり強固な関係を築いている。
アサド体制が崩れないのは、こうした歴史的経緯と宗派の対立が根にある。
アラウィー派少数宗派ゆえに団結力が非常に強く、また粘り強い。
軍隊が政権から寝返らないとわかっていれば、政権のやることは敵との我慢比べであり交渉である。
その意味ではシリアは闇に消えていくという記事は正しいとは思えない。
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