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近代における天皇は、キリスト教の神と同じ構造を持っていた。これによって日本国民は“神である天皇の前では皆平等”となった
http://www.asyura2.com/13/dispute31/msg/367.html
投稿者 仁王像 日時 2016 年 3 月 06 日 10:36:48: jdZgmZ21Prm8E kG2JpJGc
 

(回答先: 世俗的な価値の起源〜人権も主権や国家もみな、神のアナロジーなんです/橋爪大三郎 投稿者 仁王像 日時 2016 年 3 月 05 日 19:18:17)

第3章 三菱・三井を越える超巨大財閥

≪天皇という“操り人形”≫
 ヨーロッパ諸国では、近代憲法を導入したのはキリスト教というバックボーンがあってのことだった。キリスト教の神の前では。万人が平等となる。民主制の前提条件である。しかし、日本ではそれがない。それではキリスト教に代わり得るものを創ってしまえばいいーそれが近代天皇制である。小室は『天皇恐るべし』のなかで次のように述べる。

 「憲法政治を成功させるためには機軸が必要である。ヨーロッパ諸国は、キリスト教をもって機軸とした。しかし、日本には、ヨーロッパにおけるキリスト教に該当する宗教はない。しかたがないので、天皇をもってキリスト教に替えて、憲法政治の基軸にしようというのである(147p)」。

 近代における天皇は、社会学的には、キリスト教の神と同じ構造を持っていた。天皇という存在によって、日本国民は“神である天皇の前では皆平等”となった。
 近世までは、人間は平等ではない。士農工商の身分制度が存在し、農民として生まれた者は、(能力によらず)死ぬまで農民のままであり、こうした状況では近代化はできなかった。日本は、小室が指摘する“キリスト教ならぬ天皇教”によって、平等思想が生まれ、その後の近代化を達成した。

≪天皇を中心とする皇室が支配する“財閥”≫
 『大元帥・昭和天皇』の著者、山田朗が指摘しているが、2.26事件に対する天皇の反応は、まずもって“経済危機の回避”だった。政権や、人民の安全などではなく、経済パニックを憂慮したのだ(『昭和天皇独白録』にそのことが書いてある)。
 天皇家が金融を主とする財閥の性格を有していたことを考慮に入れるなら、当然の反応だろう。明治のころはまさしく「傀儡」でしかなかった天皇が、いつの間にか実質的な権力をもつようになった…ことが、天皇の政治権力を考える上では重要だ。
 「法人」として永続的に財産を蓄積した天皇だが、財産の蓄積だけで権力が増大するわけではない。ある時点で、蓄積された財産の「量」が、政治権力という「質」に転化したのである。蓄積された富によって、巨大な官僚機構のトップに君臨した天皇は、政治機構のトップに君臨することになった。これを「天皇財閥」と呼ぶことにする。
 日本最大の財閥である三菱、三井をさらに数倍上回る規模の財閥、それが「天皇を中心とする皇室が支配する財閥」−「天皇財閥」である。
 戦前の天皇は、立憲君主であるとともに戦争時の大元帥であり、さらに財閥総帥だったことになる(意外な事実かも)。
 明治から昭和にいたる日本の近代史は、要するに天皇財閥の興亡のことである。日本の対外侵略とは、天皇財閥の対外経営戦略であり、敗戦はその破壊的な終わりだったのだ。

≪戦前の日本は「天皇株式会社」によって支配されていた≫

【出典】「天皇家の経済学」吉田祐二/洋泉社‘16年
 

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コメント
 
1. 2016年3月06日 10:46:32 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[1771]

昭和天皇が戦争狂になった訳
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/321.html

2. 中川隆[1825] koaQ7Jey 2016年3月06日 10:55:06 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[1772]

2016年01月17日22:03
カトリック教徒になろうとした昭和天皇

「昭和天皇実録」を読む (岩波新書)

昨年公開された『昭和天皇実録』は、あまり新事実がないという評判だったので興味がなかったのだが、本書を読んで驚いたのは、戦後に昭和天皇がカトリックに改宗しようと考えていた事実だ。1948年には次期ローマ法王とされていたスペルマン枢機卿と面会し、改宗について相談している(当時は単なる儀礼的訪問と発表された)。

これは天皇が「現人神」だとするとありえない話で、靖国神社もカトリック教会に改造しなければいけない。しかし天皇はそういう矛盾を気にかける様子もなく、「こういう戦争になったのは宗教心が足りなかったからだ」と述懐している。つまり彼も、国家神道なんて宗教とは思っていなかったわけだ。

これは退位問題ともからんでいた。天皇自身は退位したいと考えていたようだが、皇太子が未成年なので摂政を立てざるをえない。しかしそれはむずかしいので、天皇は改宗して国家神道を捨て、戦争責任に決着をつけようと考えたらしい。今でも日本の「保守派」には天皇制=国家神道=靖国神社と信じている人が多いが、天皇は信じていなかったのだ。
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51969028.html


マサチューセッツエ大教授のジョン・Dダワーは米国の公文書館で天皇ヒロヒトの発言を見出した。

@ 天皇は「日本人の心にはいまだに封建制の残澤がたくさん残っている。それも根こそぎにするには長い時間がかかるから占領は短かすぎない方がいい」といった。

A「神道を奉じる分子とその同調書は反米的だから警戒を要する」といった、というものである。
http://www.snsi-j.jp/boards/sirogane/152.html

昭和天皇の発言記録(1946・4〜6)ホイットニー文書


この文書は、昭和天皇ヒロヒトが占領軍司令部に対し表明した見解の要約が全編にわたり記された、「極秘」扱いの、英文三頁以上にわたるメモランダムである。

1946年4月から6月の間に、東京駐在の国務省員によって作成され、マッカーサーの腹心であったコートニー・ホイットニーの私物として保管された後、1970年代前半にヴァージニア州ノーフォークのマッカーサー記念館に寄贈され、1978年に機密解除されている。

ホイットニー文書【以下がヒロヒトの発言記録(1946・4〜6)】

二、三週間前に占領が長く続くべきであるとの希望を述べた根拠を説明したい。日本人の心には未だ封建制の残滓が多く残っており、それを眼こそぎにするには長い時間がかかるだろうと感じている。

日本人は全体として、自己の民主化に必要な教育に欠けており、さらに真の宗教心にも欠けており、そのため一方の極端から他方の極端へと揺れやすい。日本人の封建的特徴の一つは、進んで人に従おうとする性格にあり、日本人はアメリカ人のように自分で考える訓練を受けていない。

徳川政権は、民は指導者に従うべきであり、そのため忠誠心以外はいかなる道理も与えられてはならない、という論理のうえに築かれていた。かくして、平均的な日本人は、自分で考えることにおいて昔からの障害に直面している。かなり闇雲に従うという本能によって、現在、日本人はアメリカ的な考えを受け容れようと熱心に努力しているが、例えば労働者の状況を見れば、彼らは自分本位に権利ばかりに注意を集中し、本分と義務について考えていない。

この理由は、ある程度、長年の日本人の思考と態度における氏族性に求められる。日本人が藩に分割されていた時代は、完全には終っていない。平均的日本人は、自分の親戚はその利益を追求すべき友人とみなし、他の人間はその利益を考慮するに値しない敵と考えている。

日本人の間には宗教心が欠如している。私は神道を宗教とは考えていない。

それは儀式に過ぎず、合衆国では甚だ過大評価されてきたと考えている。

しかし、たいていの神道信者は超保守的で、彼らと、神道と超国家主義を同一視していた復員兵とその他の者は、しっかりと結びつく傾向を持っているので、依然として危険な面がある。

政府は、信教の自由に関する命令を厳守する立場にあり、現在彼らを取り締まる手段を持っていないために、こうした状況は危険だ。神道を奉じる分子とその同調者は反米的なので警戒を要すると考えている。

以上のようなことから、私は今は日本人のもつ美点を述べている場合ではなく、むしろその欠点を考える時だと感じている。

私は、マッカーサー元帥と元帥の行っていることにたいへん大きな感銘を受けている。また、対日理事会におけるアメリカの態度にとても感謝し、それが安定効果を持つと感じている。

しかし、私は今、この国の労働状況をかなり憂慮している。日本の労働者は、物事を真似する事において、義務を等閑にして自分の権利を利己的に追求しやすく 、米国のストライキから有害な影響を受けるので、米国の炭坑ストが速やかに解決するよう希望している。

自分の治世に与えられた名前 ―昭和、啓発された平和― も今となっては皮肉なように思えるが、自分はその名称を保持することを望み、真に「煌く平和」の治世となるのを確実にするまでは、生き長らえたいと切に願っている。

私は鈴木(貫太郎)提督の被った損失に心を痛めている。鈴木は、降伏準備のための内閣を率いるよう私が命じたのであり、海軍の恩給ばかりでなく、それは理解できるにしても、文官としての恩給までも失った。

彼は侍従長を長く勤め、そして降伏準備の任務をよくこなした。彼の提督という階級と戦時の首相という地位が追放に該当するのは当然としても、彼は、皇室に仕えていた地位の恩給の受け取りも現在停止されている。私は、鈴木提督個人のためだけでなく、このような価値剥奪が日本人に理解されず、占領軍の利益にも日本自身の利益にもならない反米感情をつくり出すという理由から、不安を募らせている。
http://zenkyoto68.tripod.com/CourtneyWhitney1.htm
http://nueq.exblog.jp/20875307/



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