http://www.asyura2.com/13/dispute31/msg/339.html
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http://blogs.yahoo.co.jp/taked4700/13696800.html
福島第一原発事故後の円高は日銀の大幅緩和を引き出すために演出された!
311の大地震と原発事故の後、ドル円相場はとても不思議な動きをしました。なんと、震災から6日後の2011年3月17日にこの日までの戦後最高である1ドル76円25銭になったのです。(*1)
この理由として、日本の保険会社が換金性の高い米国債を売って資金確保しようとしたという次のような記事が出ています。
(*以下部分引用開始:)
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LHWTAN1A74E901.html
米国債(11日):下落、地震で日本の保険会社が換金売りとの思惑(1)
2011/03/12 07:58 JST
3月11日(ブルームバーグ):米国債相場は下落。東北地方太平洋沖地震の被害に対する保険金支払いで、日本の保険会社が米国債に換金売りを出すとの思惑が浮上した。
10年債利回りは一時、1月以来の水準に低下する場面もあった。大地震の影響で巨大な津波が東北各地に押し寄せ、数百人規模の犠牲者が出たため、安全を求める米国債買いが先行した。利回りは週間ベースで低下。リビアの石油関連施設をめぐる戦闘激化が背景にある。
UBSセキュリティーズの金利戦略責任者、クリス・アーレンズ氏は「地震で日本国内の保険会社が保険金支払いのため海外資産を売却せざるを得なくなるかもしれないとの見方につながった」と話した。
保険会社による米国債売りの思惑
ウンダーリッヒ・セキュリティーズのマネジングディレクターで米国債トレーディング責任者のマイケル・フランゼーズ氏によると、当初は米国債に逃避需要が高まったが、現在は多くの保険会社が保険金支払いへの充当で米国債を売却するとの思惑が出ている。
同氏は「保険金支払いで資産売却を余儀なくされる状況にある。海外の買い手の一団がいなくなるだろう」と述べた。
フランゼーズ氏は特に日本の保険会社が31日の会計年度末を前に日本国債よりも、最も流動性の高い米国債を売却する可能性があると指摘した。期末前に日本企業は海外資金を日本に送還する傾向がある。
日銀の米国債買いも
保険会社の換金売りの可能性に投資家の注目が集まっているが、グッゲンハイム・パートナーズの米金利トレーディング責任者、トーマス・ディガロマ氏によると、日銀が米国債を買って円安に誘導し、輸出企業を支援する可能性がある。
同氏は「日銀は景気を刺激し、輸出を促進するため、米国債を買って円を押し下げるだろう」と述べた。さらに「日本の問題の一つは生産施設が被害を受けたことだ。日本は輸出主導の経済国だ。日本の景気は減速するだろう」と語った。
(*以上引用終わり。)
つまり、以下の二つの理由が円高を招いた可能性があるという記事です。
1.保険会社が保険金支払いの原資を確保するために、米国債を売って換金し、そのドルを日本円に替えている。
2.もともと3月が会計年度の終わりなので、その前に海外支店が日本本社へ送金している。
1.については、3月11日に震災が発生し、そのまだ1週間たたないうちに米国債売却を決断することができるでしょうか?そもそも、どのぐらいの保険金支払いがいつごろまでに必要かは全くまだ分かっていない時期であったはずです。保険金の請求自体が全く行われていなかった時期のはずであり、この時期に、為替を円高に一気に何円も動かすほどの米国債を数日間で売却する決断を保険会社がするとは思えません。そもそも、日銀の追加金融緩和が3月14日に行われていたのです。日銀による金融緩和に続いて、3月18日には先進7か国で協調介入が行われました。こうした中で、大幅に円高になっているのに、更に円高を押し上げる結果になる海外資産売却をやってまで円資金を用意する必要があったとは思えません。繰り返しますが、当時、日銀は金融緩和をやっていたのです。2011年の年間の円ドルチャート(*1)を見ると、1月から地震発生までは1ドル81円から84円程度で上下していたことが分かります。そして、それが協調介入などで4月上旬に向けて1ドル85円程度まで円安に振れ、その後は、だらだらと円高傾向に戻り、結局、この年の10月31日に史上最高値である1ドル75.54円になったわけです。その後、2012年年末の安倍政権の成立まで1ドル76円から84円あたりの円高が続きました。2011年10月はアメリカ政府のデフォルト危機が叫ばれていて、これがドル安の原因だとする意見もあります。しかし、このアメリカ政府のデフォルト危機は、単に、米議会により政府支出の上限制限がかかって、アメリカ政府が職員の給与支払いが出来なくなる可能性があるというだけの話であり、アルゼンチンなどが陥った海外へ売った国債の償還が出来なくなるという本格的なデフォルトとは全く性格の違うものでした。
2.について、もしこれが円高の理由なら、毎年3月には円高に振れていなくてはなりませんがそんなことは起こっていません。
当時の日本の輸出企業が想定していたドル円相場は1ドル90円から95円程度でしたから、15円程度の円高であり、この円高状況が続けば、日本の輸出企業は壊滅するか、または本社を海外へ移すしかなかったはずです。
当然、日銀による異次元の金融緩和に踏み切るしかないという判断がされていくわけです。この意味で、黒田日銀総裁による異次元緩和は当然必要な施策でした。しかし、現状は、緩和が行き詰ってしまっている面もあります。
2015年の年末にかけて、外資が買っていた日本株を売ったということです。外資が大規模に売り越すのは、1989年のバブル崩壊直前に続き2回目であると言うことで、欧米資本は、311の大震災で一気に円安になると、それまで投資していた日本株で大損をするので、日本円を買い支え、故意に円高誘導をし、日銀の異次元緩和を誘導したと言うことではないでしょうか。株高を演出し、欧米資本ではない海外資本や日本国内資本に買わせて、自分たちは売り逃げを考えていたと言うことのはずです。
事実、日銀の異次元緩和は、ポール・クルーグマンが唱えていたリフレ政策とそれを日本へ導入しろと勧めた内閣府参官房参与浜田宏一氏が主導したものでした。(*2)
もともと、311の大震災と原発事故の前から、西欧資本は日本での財政破たんや大地震を予測していて、優良な日本企業の乗っ取りをはかっていた様子もあります。それが2011年10月に表面化したオリンパス事件であるはずです。この事件については次の記事をご覧ください。
オリンパス問題、ウッドフォード前社長に関する疑問
http://www.asyura2.com/09/nihon29/msg/868.html
投稿者 taked4700 日時 2011 年 11 月 09 日 13:20:03:
2011年には他にもおかしな事件が表面化しています。それは大王製紙の御曹司100億円使い込み事件です。しかし、これも報道で言われているようなものではないことが明らかです。次の記事を読んでください。
大王製紙の闇
http://www.asyura2.com/09/nihon29/msg/871.html
投稿者 taked4700 日時 2011 年 11 月 24 日 13:09:22:
アメリカは日本にとり大切なパートナーです。しかし、同時に、アメリカ軍産複合体は非常に横暴で、自らの利益のためには非常に凶暴な手段に出ることもあるのです。今の日本は、戦後最大の危機であり、このままでは、世界中の核廃棄物を日本の国土へ受け入れると自ら表明しないと食べていけない状況にさえなりかねません。世界の問題は何か、アメリカや西欧諸国は何をねらっているのか、そういったことを長期的な視点に立って分析して判断をしないといけない時期ではないでしょうか。
参考記事:
*1:「2011年の円ドルチャート」:適当なものが見つからず、画面中央に「謹賀新年」という文字が入ってしまっていますが、当時何があったかを見るには非常に適しているチャートであると思います。
http://zai.diamond.jp/mwimgs/f/9/-/img_f9769e8bfec523626b6a429542364d2e192066.jpg
*2:「異次元緩和は失敗だった。クルーグマンの『Rethinking Japan』を読む=吉田繁治」(http://www.mag2.com/p/money/6246)
2016年01月14日22時55分 武田信弘
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