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(回答先: 竹崎長官は、『絶望の裁判所』が最初に書店に並んだ日から一週間後に、突然退任すると発表した(のは)、奇妙に感じられた/瀬木 投稿者 仁王像 日時 2015 年 5 月 10 日 16:53:50)
「絶望の裁判所」瀬木比呂志/講談社新書‘14年 から
第6章 今こそ司法を国民、市民のものに
≪キャリアシステムの実質的な崩壊の可能性≫
私は、このシステムはやがて実質的に崩壊すると思っている。その崩壊は、裁判官の能力とモラルの地滑り的な低下、裁判、和解、訴訟指揮の質の同様の低下といった一気にその結果が見えるというわけではない形を取って、徐々に、しかし確実に訪れるのではないかと考える。
そして、いったんそうなってしまえば、たとえ最高裁がいくぶん立派な判決を出していても、ほとんど意味はない。下級裁判所こそ裁判の生命線なのであり、それが致命的にそこなわれれば、その司法システムはもうおしまいである。もちろん、その時期はわからない。
私は、日本の裁判所・裁判官制度の根本的、抜本的改革については、法曹一元制度の採用、導入とともに、最高裁長官の地位をたとえば大学における学部長と同性格の同輩者中のトップと純化し、司法行政権は本来の建前どおり最高裁判所裁判官会議にガラス張りで帰属させ、諸悪の根源である最高裁事務総局を基本的に解体し、裁判官の任用、再任、配置は、最高裁から簡裁に至るまですべて真に開かれた透明なシステムで行われるようにし、人事局については完全に解体すべきである。
「ニッポンの裁判」瀬木比呂志 から
第8章 裁判官の孤独と憂鬱
≪客観的な批判にはきわめて弱い裁判所≫
おそらく、三権に財界を加えた四つの権力のうちで最も変えてゆきやすいのは、司法である。司法は、客観的な批判にはきわめて弱い組織だからだ。また、司法は、たった一つの裁判で日本という国家、社会のあり方に大きな影響を与えうる潜在的な力を秘めたセクションでもある。
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