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アメリカ発のコンピューター・ウィルスの標的とされたレバノンの銀行
2012-08-24 09:04:33
http://ameblo.jp/t-kazuo/entry-11336360678.html
9日に『ニューヨーク・タイムズ』紙のインターネット版が報じたところによると、ロシアのコンピューター・セキュリティ会社のカプレスキー研究所が、レバノンの銀行を標的とした新たなコンピュータ・ウィルス「ガウス」を発見したと発表した。このウィルスは、5月に発見されたイランのコンピューターからデータを盗み出すためのウィルス「フレーム」と似ている。おそらく同じプログラマーたちによって作り出されたものであろう。また2010年にイランのウラン濃縮施設のコンピューターの攻撃に使われたウィルス「スタックスネット」を書かせたのと同じ国家組織が背後にいる。というのが同研究所の分析である。なお同研究所は国家名を挙げてはいない。しかしスタックスネットに関してはイスラエルとアメリカの共同作戦であったと信じられているので、今回のウィルスにも両国の、あるいは片方の国の関与が疑われる。
同研究所によると、中東の2千5百台のコンピューターでウィルスが見つかっている。大半はレバノンで、そして残りがイスラエルとパレスチナ自治政府支配地域で見つかった。ウィルスは、口座に関する情報を盗み出すためで、主として標的にされたのはレバノンの大手銀行のコンピューターである。レバノンの銀行が狙われたのは、イラやシリアの支持を受けているレバノンのシーア派の組織ヘズボッラーに関するお金の流れをつかみたかったからではないかと推測される。レバノンでは、スイスのように厳格な秘密保持法があり、銀行の預金者の秘密が保護される仕組みになっている。なお財務省を含めアメリカ政府は、この件に関しては沈黙を守っている。
付記すれば10日のアメリカのナショナル・パブリック・ラジオによれば、モスクワのカスペルスキー研究所は、諜報機関で暗号の専門家として教育を受けた人物が設立した会社であり、ロシア政府と密接な関係にある。同研究所を通じてアメリカとイスラエルのサイバー戦争の実態を暴露し、ロシアは両国を牽制しているのであろうか。
(8月12日、記)
畑中美樹氏の主宰するオンライン・ニュースレター『中東・エネルギー・フォーラム』に2012年8月21日(火)に掲載された文章です。
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