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EUが対イラン制裁強化、銀行・輸送・産業セクターに全面制裁へ
2012年 10月 16日 02:36
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[ルクセンブルク 15日 ロイター] 欧州連合(EU)は、15日開いた外相会合で、核兵器開発が疑われているイランに対し、追加制裁を実施することを決定した。経済圧力を強化することで、核問題協議の進展を促す狙いがある。
EUはこれまで、一般市民への悪影響などを懸念し、制裁対象を特定の個人・企業に限定していた。だが今後は方針を転換し、銀行・輸送・産業セクターに対し全面制裁を課す。
EUのアシュトン外務・安全保障政策担当上級代表は「一段の交渉余地があると確信している」とし、早期の事態進展に期待を示した。
アシュトン上級代表は、イラン核問題協議で6カ国側の代表を務める。
EU外交官によると、人道支援や食料・医療関連など一部の例外を除き、金融取引全般が制裁の対象となる。
また欧州の業者は、対イラン取引に関して、政府から事前承諾を得ることが義務付けられる。
さらに政府による短期貿易保証の延長も禁止する。
イランでは西側諸国による経済制裁で通貨が暴落、反発した市民によるデモが発生するなど、すでに経済に大きな影響が出ている。EUの追加制裁決定はイラン経済をさらに危機的な状況に追い込む可能性がある。
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http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTJE89E01020121015
【コラム】これこそ天下の愚行、ノーベル平和賞−Aロバーツ
10月15日(ブルームバーグ):これほどの愚行がまかり通るとは想像だにできない。そう思わされたのが先週、ノーベル平和賞を決定したノルウェーのノーベル賞委員会だ。同委員会は欧州連合(EU)に平和賞を授与したが、同賞は過去20年間、ペテン師やテロリスト、全体主義者はたまたワールドクラスの愚か者たちに与えられてきたことを思い出させてくれた。
驚くべきことに、過去60年間、実際に欧州大陸に平和をもたらしたのは北大西洋条約機構(NATO)であることに目をつぶり、魂がなく、堕落し、弱い者いじめをする見かけ倒しの関税同盟に賞を与えたのだ。
ノーベル賞というものはかつて、そびえ立つような栄誉と最高の尊敬に値するものに与えられたものだ。半世紀ちょっと前、1953年にアルベルト・シュバイツァー博士とジョージ・マーシャル元帥が同じ日に平和賞を受賞し、ウィンストン・チャーチル元英首相には文学賞が与えられた。しかし、1990年代に入ると「政治的正当性」といったばかげた考え方を取り込み始める。ノーベル賞委員会の委員はノルウェーの議会が任命する。この年代に平和賞が与えられた者の中にはグアテマラの人権活動家で自伝をねつ造したとされるリゴベルタ・メンチュウ氏やパレスチナ自治政府の議長を務めたヤセル・アラファト氏らが含まれる。
2000年代にはジミー・カーター元米大統領、モハメド・エルバラダイ前国際原子力機関(IEA)事務局長、アル・ゴア元米副大統領、そして大統領就任1年目のバラク・オバマ大統領らが選ばれた。判断に当たっては本物の実績に対する認識に代わり、リベラルな象徴的人物に迎合する最悪の形になった。
拡大する暴動
EUへの授与ほどノーベル平和賞の価値をおとしめるものはない。EUが平和実現のために何をしたというのか。それどころか隷属的地位に置かれた諸国では現在、暴動や破壊行為が広がっているではないか。EUが各国経済を単一通貨、単一金利、共通為替レートで拘束しようとしたことでリセッション(景気後退)に陥り、ファシスト政党の台頭を招き、移民たちを脅かしている。若者の失業率はスペインで50%を突破し、イタリアやポルトガル、ギリシャではわずかに50%を下回るにすぎない。彼らに聞いてみるがいい、平和はもたらされたのかと。
さらに、EUはテロリズムを資金的に支援した可能性さえあるのだ。毎年EUは5億ユーロ(約507億円)余りもの資金をパレスチナ自治政府に与えている。そしてそのお金の使途もほとんど検証されていない。
最近の平和賞受賞者の顔触れを見ると、1901年の平和賞創設時に規定された受賞基準を全く満たしていないことが分かる。アルフレッド・ノーベル氏は遺言の中で、選考委員会が国家間の友愛、兵器の廃棄・削減あるいは平和会議の維持促進に最も顕著な貢献をした人物を選ばなければならないと記している。
1980年代初めには、平和賞には反米、少なくとも保守主義者や親資本主義者の米国人には難色を示す風潮がはっきりと見て取れるようになった。かつてはセオドア・ルーズベルト元米大統領らが受賞したこともあったが、レーガン元大統領やサッチャー元英首相らが旧ソ連崩壊への役割を評価されて受賞することは決してなかった。
EUに加盟しないノルウェー
ノーベル賞受賞者には100万ドル余りの小切手が与えられる。さて、EUはそれをどう使うのだろうか。EU予算の第三者による監査の費用に充てるのか、ブリュッセルの豪華な本部ビルに部屋を増設するのか、それとも最も得意な効果のないものへの無駄遣いか。
こうしたもろもろを踏まえて私の頭から離れない疑問が一つある。もしノルウェーが本当にEUをそんなに称賛するのであれば、どうしてEUに加盟しないのか?(アンドルー・ロバーツ)
(アンドルー・ロバーツ氏は歴史家で12冊の著書があります。このコラムの内容は同氏自身の見解です)
原題:A Nobel Prize for Idiots, Signifying Only Bias: AndrewRoberts(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:パリ Andrew Roberts aroberts36@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Marc Champion mchampion7@bloomberg.net
更新日時: 2012/10/15 15:13 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MBX2WW6S972901.html
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