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「安倍緩和」に議論百出! 金融緩和に関する6つの疑問に答える
http://www.asyura2.com/12/senkyo139/msg/851.html
投稿者 MR 日時 2012 年 11 月 29 日 01:57:25: cT5Wxjlo3Xe3.
 

【第53回】 2012年11月29日 高橋洋一 [嘉悦大学教授]
「安倍緩和」に議論百出!
金融緩和に関する6つの疑問に答える
 安倍晋三自民党総裁が総選挙の争点として掲げている金融政策について、各方面で反響を呼んでいる。「安倍緩和」ともいうべき方向感に、市場は素直に反応して、円安、株高になっている。

 解散後、安倍氏の金融緩和の主張によって株価は800円近く上昇し、9423.3円(11月27日終値)。野田政権の平均株価8925円。この水準をはるかに超えている。また、野田政権で今の株価より高い期間はわずか16%しかない(図1)。

 これはいわゆる政策レジーム・チェンジへの期待にほかならない。戦前の昭和恐慌でも、高橋是清が出てきて、政策レジーム・チェンジ(金本位制離脱、日銀の国債引受)が実施され、インフレ予想が上昇し、昭和恐慌から脱出できた。

自民党が総選挙に勝ち本当に政策レジーム・チェンジが行われ、デフレ脱却した暁には、後世の史家は11月14日の衆議院解散、その後の安倍氏の発言が政策レジーム・チェンジの転換点になったというだろう。

一方、現時点では、金融緩和の効果を疑問視する意見もある。それらの疑問はおよそ6つにまとめられると思うので、今回はそれらに答えることとしよう。


素朴だが本質的な
6つの疑問に答える

疑問1 日銀がお札(日銀券)を刷ってマネーを供給しても、物価を上げることはできない。物価はモノに対する需要と供給で決まり、いまの日本デフレは需要不足に基づくものだから、金融緩和では解決しない。

 こうした基本的な疑問に答えるために、もういちど基礎から洗い直しておこう。

 世の中のお金の総量と世の中のモノの総量をイメージしてみる。今のようにモノがあふれていると、相対的にモノは多くなる。多くなったモノは希少性がなくなり、価値が下がる。これがデフレだ。だから、それを直すにはお金を増やせばいい。

 疑問1は、このような子供でもわかるロジックを忘れて妙な先入観をもっているのだろう。子供でもわかるロジックだ。そのために教材としては、日銀のホームページにある「にちぎん☆キッズ」がいい。これは小学生高学年向けであるが、実によくできている。

 そこには、「デフレのとき、日本銀行がお金を多めにする」と書かれている。その下に「金利が下がる」となって、最後に「景気が活発になり、物価が安定する」と書かれている。なお、「金利が下がる」とあるが、これを名目金利ととらえて、ゼロ金利だからもう下がらないというのは、素人だ。これは「実質金利(=名目金利−インフレ予想)」である。

 金融緩和するとインフレ予想が高まるので実質金利が下がるからだ。実質金利が下がるということを確認できれば、金融緩和が需要不足を補うことも確認できる。実質金利が下がると、資産市場である為替と株式市場は早く反応する。円安になって、株高となる。円安は輸出を増加させ、株高はいずれ消費を増加させる。また実質金利の低下は後になって設備投資を増加させる。こうしてタイムラグはあるものの、金融緩和は輸出、消費、設備投資という有効需要を増加させる。

これらのメカニズムをさらに確認したいならば、2010年11月11日付けと12月2日付けの本コラムを参照して欲しい。

疑問2 日銀がマネーを供給(ベースマネーを増やす)しても、マネーストック(社会に出回っている通貨の総量)が伸びていない。それは需要不足であるあるため、企業も設備投資に慎重になっており、銀行の貸し出し(企業の借入)が伸びないためである。つまり需要不足がデフレの原因であることを示している。

 これはマネーストックが増えないと景気回復がないという思い込みだ。疑問1で明らかにしたように、ベースマネーが増えてインフレ予想が高まれば、それで十分だ。

 日米の大恐慌のデータから見ると、銀行貸し出しの増加は景気の回復から2〜3年後に起こる。つまり銀行貸し出しは遅行指標であり、銀行貸し出しがすぐ出てこないのはあまり前だ。実は、不況期では企業で内部留保などが多くなり、景気が回復しても当分の間は自己資金で設備投資をまかなうために、すぐには外部資金に依存しないのだ。

 ちなみに、景気回復局面では外部資金に依存しないため、長期金利も遅れて上昇する。もちろん一時的な長期金利上昇はありえるが、本格的な金利上昇も景気回復後の2〜3年後である。これも過去の恐慌のデータからわかっている(図2、図3参照)。

疑問3 日銀が国債を直接引き受け、マネーを無制限に供給すると、円に対する信用がなくなり、物価上昇率は2〜3%にとどまらず、大幅な物価上昇と悪い金利の上昇が起こり、日本経済にダメージを与える。

 安倍氏が言うのはインフレ目標を達成するまでの間、無制限買い入れをするという意味であって、インフレ目標を突破してまでも、金融緩和するはずがない。インフレ目標を設定している国では、ハイパーインフレになっていない。

 安倍氏自身は国債の市中買い入れの意味で発言しているので、それが日銀引受だという批判は、ためにする議論だ。本人にも確認し、発言をチェックしたが、確かにそうは言っていない。それを発言したというのは誤報である。

 もっとも、仮に建設国債の日銀引き受けであっても、財政法の観点からいえば、程度問題である。今年度の国債発行は174兆円であるが、そのうち建設国債は5兆円にすぎない。

 一方で、国債の日銀引き受けが禁じ手であるというのは誤りで、今年度も借換債17兆円の日銀引き受けが行われている。日銀引受が毎年行われていることについては、2011年4月21日付け本コラムをみてほしい。借換債も建設国債を含む新発債も条件は同じで、市場では混在して取引されており、両者の区別はない。この区別はあくまで財務省サイドの話だ。

 ちなみに財政規律の観点から、今年度の日銀引き受けは30兆円の枠になっている。仮に建設国債5兆円を全額日銀が引き受けたとしても、借換債17兆円と合わせて22兆円なので、何の問題もない。法改正なしでできる話だ。

 なお、中央銀行の国債引受について、各国の法制を整理しておこう。日本は原則禁止だが国会議決で可能で現在もやっている。ECBは禁止規定あり。FRB(米連邦準備制度理事会)、BOE(英国中央銀行)は禁止規定はなく前例はあるが今やる必要はないというスタンス。中央銀行の国債引受について国際的に禁じ手と断言できるかどうか。法制面で見る限り、それは事実とはいえない。

疑問4 日銀がマネーをどんどん供給すれば、物価は上昇するかもしれないが、それは物価が上がるだけで、本当(実質の)の経済(GDP)の増加には結びつかない。物価上昇で低所得層の生活が苦しくなるだけだ。

 国民生活について重要なのは、名目のGDPだ。しかも金融緩和で実質GDPも増加する。疑問1で実質金利が下がり、その後設備投資が増加することを説明したが、設備投資は新技術を経済に取り込み生産力を向上させる。これは総供給を増やすので、物価上昇ではなく実質的な成長につながる。

 こう考えると、総供給を高める構造改革・規制緩和など他の措置を同時に行うことが実質GDPを伸ばすため重要なこともわかる。金融政策と構造改革・規制緩和はしばしば相反するものと考えられているが、それぞれ一方しか知らないから生じる見方といえる。

 筆者のように、小泉・安倍政権で、金融政策も構造改革・規制緩和も担当した者からみれば、まったく無意味な反目でしかない。金融政策はPOLICY TO HELPが多いが設備投資増を通じて、POLICY TO SOLVEにもある。構造改革・規制緩和はPOLICY TO SOLVEだが、POLICY TO HELPなしではできない

疑問5 為替レートは二つの国の通貨の量で決まると言われる。ドル・円の場合2000年ごろまでこの関係をよく当てはまるが、名目ゼロ金利になった2000年ごろから以降は、この関係とは無関係にドル・円レートは動いている。したがって、日銀がマネーを増やしても、円安になるとは限らない。

 いわゆるソロス・チャートでよく知られている考えであるが、円とドルの総量で考えれば、相対的に多くなったほうの希少価値がなくなり価値が低くなるという、疑問1で述べた単純なロジックである。国際金融で妥当しているマネタリー・アプローチからも導かれる頑強な理論でもある。

 日米で量的緩和などの急な変化がある、と現実世界がすぐには対応できず、一時的に乖離したように見えるが、実は方向性は同じであり、若干のテクニカルな修正を施せば、ほぼ結論は妥当する。経済学は精密な科学ではないので、ぴたりと当てはまるモノでないが、補正によっておおよその方向感はわかる。実際のビジネスには使えないが、中長期的な視野で政策をするには十分である。

疑問6 中央銀行の政治からの独立性は、財政赤字の中央銀行によるファイアンスに歯止めをかけ、通貨の価値を守るために必要なことである。だから、先進国では中央銀行の独立性が保証されている。

 現政権は「独立性」の意味を分かっていないか、わざとはぐらかしている。独立性には、目標設定までできるオールマイティーな「目標の独立性」と、与えられた目標の下での達成手段の選択が自由にできるという「手段の独立性」があり、先進国では独立性とは「手段の独立性」の意味である。

 これは、2010年5月26日、バーナンキFRB議長が日銀本店で講演した「中央銀行の独立性、透明性と説明責任」でも明らかにされているが、それでもわざと独立性を強調する。そもそも中央銀行は政府の“子会社”なので、政府がインフレなどの目標設定するのは当たり前だ。ほとんどの先進国でインフレ目標が導入されている。

 しかも、インフレ目標を設定することは、必要以上の金融緩和を行わないという意味で、通貨の価値や財政規律を守るためには好都合である。

 以上が素朴な疑問への答えだ。

日銀の国債引き受けがハイパーインフレを
引き起こしたという認識は誤り

 本サイトでも、山田厚史による11月22に付け「「金融右翼」が円を卑しめる「国債の日銀引き受け」は暴論」がある。日本のマスコミにありがちな、事実やデータなしで、言葉だけ威勢がいいというものだ。

 安倍総裁のいうインフレ目標による金融政策は、インフレ率と逆相関のある失業率の安定化に役立つので、政治的な立場の右、左にかかわらず、ほぼすべての先進国で採用されている政策だ(図4)。


 その歴史を遡ると、金融政策による雇用の安定化に着目して、いち早く正統性を主張したのは、ヨーロッパの左派である。ヨーロッパの社会民主主義政党の集まりの「欧州社会党」や共産党などの集まりである「欧州左翼党」の主張を調べてもらえればいい。この意味で、「金融右翼」という言葉は悪いジョークでしかない。

 国債の日銀引受では、必ず持ち出されるのが、戦前に国債を日銀引受したから、戦後にハイパーインフレになったという史実に反する思い込みだ。

 戦前の日銀引受は1930年代前半に実施された。戦後のハイパーインフレとは10年以上の間があるし、30年代後半のインフレ率は高くない。戦争で生産設備が壊滅的な打撃を受け、モノ不足でハイパーインフレになった。ハイパーインフレと日銀の国債引受は関係ない(図5)。


 次期イングランド銀行(BOE)総裁にカナダ中銀のカーニー氏が内定した。カーニー氏はカナダ人で、イングランド銀行総裁に外国人が就くのは初めてのことだ。もっともイングランド銀行もカナダ中銀もともにインフレ目標を採用しており、目標達成できる人物であれば外国人でも支障がないのだろう。

 日本では日銀法に総裁として外国人を排除する規定はない。みなし公務員規定があるがその適用は刑法等であるので、外国人でも問題ないようにみえる。国会での審議などで日本語で意思疎通できないと問題かもしれないが、目標の達成率からみると、これまでの日本人総裁は情けない。

 日、米、加でインフレ率がどの程度目標(日本は0〜2%、米、加は1〜3%)に達しているかを計算すると、2000年以降で、日本1割9分、米7割4分、加7割5分。日本の打率の低さは際立っている。この「打率」を見れば、外国人助っ人でもいいと思う人は多いだろう。
http://diamond.jp/articles/print/28610  

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コメント
 
01. 2012年11月29日 02:11:47 : F6OYpgiUtM
どうせ、お札を刷ったって、自民党が政権とれば、また金持ちにだけお金が
流れるようにするんでしょ?

お金刷って、どうせ誰かが中抜きするんでしょ?


02. 2012年11月29日 02:33:17 : mHY843J0vA

>金融緩和するとインフレ予想が高まるので実質金利が下がる

ここが問題でしょうね

残念ながら、インフレ予想は、巨額の緩和にも拘らず、あまり上昇しなかったか

または投機による一時的な上昇にとどまり、実物投資や消費は膨らまず

投機の巻き戻しによって元に戻ってしまったのが過去の現実です


03. 2012年11月29日 02:38:01 : mHY843J0vA

またハイパーインフレが起こるという批判が間違いであるというのは、多くのリフレ派が主張する通りです

物価が倍になるような高インフレも、今後、際限のない財政拡張により、輸入が激増し経常赤字に転落しない限りは、起こらないでしょう

激しいインフレ(実際に起こるのはスタグフレーション)は、仮に前倒しで起こるとして、5年程度は余裕があるというのが一般的な見方です


04. 2012年11月29日 08:24:29 : BDDFeQHT6I
こんな机上でこうすればこうなる論を幾ら言ったって物価上昇と賃金上昇が同時に起こる訳ではないので庶民の暮らしは今よりずっと苦しくなる。
インフレはそれ自体が問題なのでは無く、所得と支出のバランスが維持出来ないことが問題なのだ、物価が上がれば今に賃金も高くなると言われても物価上昇の利益は資本に吸収されて庶民の所得に回るのは貧乏人が死に絶えた後になるだろう。

05. 2012年11月29日 09:21:35 : XF7MTTC3G9
民主党の2010年代表選で小沢一郎氏が日銀法改正とインフレターゲットに
言及したことは記憶に新しいが、亀井静香氏らのマクロ経済政策も基本的には一緒。
※無利子永久国債を政府が発行し、それを日銀に買い取らせる案なので
こちらの方が過激。リフレ理論無くして消費税増税の否定は不可能。

【デフレ克服最優先、日銀法改正やインフレターゲットも視野=小沢氏】
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-17222120100914
[東京2010・9・14ロイター] 民主党の小沢一郎前幹事長は14日午後、
同党代表選で国会議員投票前に最後の政見演説を行い、「景気対策とデフ
レ克服に最優先で取り組まなければならない」とし、「日銀法改正など制
度改革やインフレターゲット10+ 件政策も視野に入れ、金融政策と財政政
策の両面からあらゆる手段を尽くす」と述べた。

小沢氏は「いま政治を変えなければもう間に合わない」との切実な思いが
立候補に駆り立てたと指摘。「いまここで政治を見直し、行政を見直し、
国のあり方を見直さなければ、もう日本を立て直すことはできない」と述
べ、政治主導による改革の必要性を訴えた。


06. 2012年11月29日 09:32:20 : qhIrjwWV0c
別に安倍ちゃんが日銀に無理に金融緩和なんかさせなくてもいいの
政府が適切な規模で大胆な財政出動をすれば
白川がそれを見て適正規模で金融を緩和するから
ようするにそんだけの話なの

07. 2012年11月29日 10:14:08 : XF7MTTC3G9
理論的には国債のロールオーバーを続けても、財政破綻には至らない。
だから日銀が直接引き受けをやる必要は無いとは言えるが、
「国の借金1000兆をどうするんだ!!!」という声に逆らえないね。
別に安倍だけが日銀法改正を言い出した訳ではなし
小沢、亀井、渡辺らも当然視野に入れているわけだし
財政負担ゼロの方向でやるしかない。

だいたい日銀のバカが自主的に歩調を合わせる分けないだろ。
政府が財政出動やってるのに、逆噴射して引き締めに回った
キチガイの速水みたいなことをやられても困る。


08. 2012年11月29日 10:31:23 : vQbBv9OPUk

6つの疑問の答えには全て同感する。
疑問1への補足説明。

> 疑問1 日銀がお札(日銀券)を刷ってマネーを供給しても、物価を上げることはできない。物価はモノに対する需要と供給で決まり、いまの日本デフレは需要不足に基づくものだから、金融緩和では解決しない。

> もっとも、仮に建設国債の日銀引き受けであっても、財政法の観点からいえば、程度問題である。今年度の国債発行は174兆円であるが、そのうち建設国債は5兆円にすぎない。

今年度の国債発行は174兆円で、日銀が市中からお札(日銀券)を刷って国債を買えば、市中にある国債の総量は変わらない。
政府は国債を売って得た金174兆円で国民の生活を維持向上、交通渋滞を減らすための道路の建設や道路の拡幅、道路の立体化、教育や国民年金の増額等のために使うことが出来る。

もし、政府が200兆円の国債を発行し、日銀が市中から200兆円の国債を買い、政府が200兆円のカネを使えば、より多くのことが出来るがインフレへ向かうだろう。

つまり、「いまの日本デフレは需要不足に基づくものだから、金融緩和では解決しない」は全くの間違いである。
「モノに対する需要」は政府が作り出すことが出来るし、それによって国民の生活は向上する。日銀が国債を買わなければ、国民の生活の向上は不可能になる。


09. 2012年11月29日 12:05:47 : wD7cWOSktk
馬鹿とばれている日本人がどんな弁解をつけてどんな政策をとっても、
結局は海外(の多数派)の評価によって決まるのが現実でしょう。

10. 2012年11月29日 13:13:43 : XF7MTTC3G9
以下は高橋洋一氏の解説だが、白川の発言のでたらめさは驚異的である。

白川日銀総裁のでたらめ発言のほうがよっぽど罪深い
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/19197?page=3

例えば、白川方明日銀総裁の発言。各国中央銀行のバランスシート規模が
拡大させ金融緩和する中で日銀だけが金融緩和をさぼり、デフレ・円高に
なっているという指摘がある (本コラム2010年1月8日号 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/60 本コラム2011年8月1日号)。

これに対して白川日銀総裁は、「日銀のマネタリーベースの対国内総生産
(GDP)比は24.6%に達しており、米連邦準備理事会(FRB)の17.4%
や欧州中央銀行(ECB)の11.5%を上回っている」とし、 金融緩和が足り
ないとの批判について「明らかに事実に反している」と反論した。

日本は現金決済取引が多いので、以前からマネタリーベースの対GDP比は、
カード決済などで現金をあまり使わない欧米より高かった。 問題はマネタリ
ーベースの対GDP比の「水準」ではなく「変化」である。マネタリーベース
の対GDP比の変化でみても、日本の金融緩和は足りない。

日銀のグラフ
http://livedoor.blogimg.jp/ikedanobuo/imgs/3/f/3fdc9463.gif

こんなグラフでは中学教師でも激怒する。

普通のグラフ
http://aki-ch.com/diary/060612.html

上が正しい解答。
種明かしをすると、名目GDPを分母にするのが間違い。
1990年の日本とアメリカの名目GDPを100とすると、2011年には日本は104.2、
アメリカは260.2となる。 世界基準ならば「名目GDPをコントロールする事が中央銀行の
仕事」のはずだが、日銀の仕事は意味不明なグラフを作る事になっている。


11. 2012年11月29日 15:33:02 : EAqZ2LpwUA

10の人のご指摘の通り、日銀の過剰なまでの自己正当化、責任回避の
姿勢は目に余るものがある。

戦後日本は朝鮮戦争特需で経済が急回復したと言われるが、この20年間の
世界的経済成長による「特需」はこの比ではなかったはずである。
にもかかわらず日本だけが殆ど成長できず、日本人だけが貧しくなった。
リーマンショックで世界的経済成長にブレーキがかかると、「日本への影響
は小さい」と豪語したが、実際には世界最悪の落ち込みとなった。
普通に考えればこの間の経済政策は失敗だったのは明らかだが、日銀総裁の
反省の弁など聞いたことはない。せめて結果責任くらいは感じてほしいもの
だが、その気配さえない。

「日銀も一生懸命やっている」と擁護派の人たちは言うだろうが、もし一生
懸命頑張ってもダメだったというなら、それは無能(少なくと有能ではない)
と言うべきだろう。それさえ認めず必死になって自己正当化のための怪しい
グラフなどを作って喜んでいるのだから、最早どうしようもない・・・・



12. 2012年11月29日 21:13:42 : uA1IKy88vk
物価が上がらないなら、インフレにならないなら、一般庶民に金を配ればよろしい。
ベーシック・インカムもありか?

13. 2012年11月29日 21:38:23 : 6kuobrWeYc
>>04
付け加えれば、都市部の住居費など暴騰、
借家住まいやこれから家を買う人たちは悲惨だろう。

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