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尖閣「国有化」後の中国の対日論調(4) (21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ)
http://www.asyura2.com/12/senkyo135/msg/879.html
投稿者 gataro 日時 2012 年 9 月 18 日 18:59:16: KbIx4LOvH6Ccw
 

(回答先: 尖閣「国有化」後の中国の対日論調(3) (21世紀の日本と国際社会 浅井基文のページ) 投稿者 gataro 日時 2012 年 9 月 18 日 18:53:34)

http://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2012/475.html

尖閣「国有化」後の中国の対日観(4)

*9月17日付の人民日報、新華社及び環球時報のHPには、対日関係の主なものに限っても26の文章・記事があり、その文字数は約46000華字に及びました。主要なテーマごとに類別すると二つに大別できるように思います。一つは、敗戦日本に対する国際的な戦後処理にかかわるものです。戦後処理に対する日本とドイツの受けとめ方の比較、戦後のドイツと日本の違いを生んだ戦後日本政治の異様性、同じくその違いを生み出したアメリカの今日に至る対日政策というテーマが含まれます。日本政治の異様性に関してはロシアの学者の見解も紹介されています。二番目の大きな柱を構成しているのは、中国としての対処のあり方について論じているものです。その内容は、日本側の「無主先占」の主張を日本側の歴史的文書に基づいて突き崩す試みもあれば、「棚上げ」に関する歴史を中国の公式文献に基づいて詳しく明らかにしようとするものもあります。また、対日経済制裁に関して慎重なアプローチを提言するものもあります。さらに、感情的な激発に走る中国人の行動に対して警鐘を鳴らし、冷静沈着な対応を呼びかけるものが7つもありました。
 以下では、最初のテーマに関して私が注目したものについて紹介します(9月18日記)。

<尖閣問題を再燃させた日本政治とそういう問題と無縁なドイツとの比較>

 日独比較を行っているのは、「日本はなぜドイツを学ぶことができないのか」と題する光明日報の署名記事です。そこでは、記者が長年西欧諸国を観察してきた基礎の上に、日本が誤りを繰り返す根本的な原因として2点を挙げています。
 一つはよく指摘されることですが、日本の戦後歴代の政治家が、ドイツの政治家とは異なり、第二次大戦中に日本が犯した行動に対して深刻な反省を行っておらず、その罪を認める姿勢が欠落していること、したがって、アデナウアー、シュミットなどの事実を尊重し、これと向かい合い、誤りを真剣に認め、断固として悔い改める政治家を持たなかったということです。
もう一つは、私が常に感じてきたことなのですが、日本の保守勢力に対する国際世論の警戒感の欠落という問題です。西側世論は、ナチ勢力の復活に対しては断固として厳しく当たってきたのですが、筆者は、「奇怪なことは、ドイツと同じく第二次大戦の敗戦国である日本に対しては、この「主流世論」を操作する連中が極めて淡泊で、軍国主義保守勢力の台頭に対して無関心であるだけでなく、見て見ぬフリをしてきたことであり、まったく悔い改めない日本の政治家に対してほとんど批判らしい言葉を向けたことすらないということ」だと指摘しています。そしてこのことが「今日におけるような、何ごとも恐れない日本の態度を助長した」とするのです。

<日本を利用するアメリカに対する見方>

 以上の国際世論の無関心、見て見ぬ振りについてもっとも責任を負うべきはアメリカです。環球時報HPは、中国国際問題研究基金会研究員の呉祖栄の「アメリカが真珠湾奇襲の教訓を忘れないことを忠告する」という文章を掲載しています。この文章は、冷戦終結後の日米軍事同盟の動きは、アジア及び世界の平和及び安定に対して破壊的な影響を及ぼしていると指摘した上で、日米が呼応して軍事同盟を推進している中で、日本の極右勢力が軍国主義思想を復活させていること、及びアメリカの単独世界支配戦略が日本の軍拡を促す主要な原因になっていることを挙げています。そして、「中国が台頭するにつれ、アメリカは、中国を押さえ、抑止することを主要目標とし、日本の軍事システムを扶植し、日本の強大な軍事力をもって中国に対抗させ、日本をしてアメリカのアジア太平洋戦略の支柱にしたこと、特にアメリカの財政が厳しい状況のもとでオバマ政権がアジア回帰戦略を進めるなかで、日本の軍事力をしてアメリカの軍事費を負担させ、アメリカのアジア太平洋支配に協力させることがアメリカの戦略重点になったこと」が日本の危険な軍事的動きと思想を助長してきた、という判断を述べています。
 しかし、この文章は、こういうアメリカの日米軍事同盟強化の政策は大ばくちであり、次の理由からして非常に危険であるとする指摘を忘れません。
まず、冷戦終結後の20年以上で、グローバリゼーションの流れは増すばかりであり、「大国関係に対処する伝統的な考え方及び戦略と平和的発展を主題とする新しい国際情勢とはまったく相容れないものであり、世界の平和と安定を損なうものだ」ということです。「金融危機がもたらした困難に打ち克ち、世界経済を振興することこそが各国共通の緊急課題であり、軍拡して戦争に備え、軍備競争を行うことは時代の潮流に逆らうもので、各国にとって有害無益であり、人心を得る所以ではない」ということです。
第二に、「中国は確固として平和的発展の途を歩んでおり、アメリカと覇権を争う気持ちはない。アメリカが中国を潜在的な戦略的ライバルとみなし、日本と手を結んで押さえ、抑止するというのは深刻な戦略判断の誤りである」ということです。
第三は、「日米軍事同盟は脆くて堅固ではなく、見かけ倒しである」ということです。つまり、「日本人民の願いに反して、日本の極右勢力に依拠して無理矢理駐留する軍隊は戦闘力を持っていない。日米軍事同盟は真の敵もなく、現実的な軍事脅威もないのであって、アジアの人民の中に根を張ることもできず、あたかも空中楼閣の如きもので、…実戦に対処しようがない」というのです。
第四に、「アメリカは、日米軍事同盟を強化し、日本の軍事システムを扶植し、アジア諸国間の海洋領土紛争に手を突っ込み、アジア人同士を戦わせ、アジアをかき乱そうとしているが、それは漁夫の利を収めることができないのみならず、逆に我が身に飛び火して自らの利益を損なうだけだ」ということです。
 私は以上の指摘にまったく同感です。

<米中の間のコマに過ぎない日本>

 環球時報社評「日本がアメリカのおもちゃになるのであれば、中米は必ずそのおもちゃを一緒にもて遊ぶだろう」は、皮肉たっぷりに次のような論調を掲げています。

-----------------------------------------------------

 「…日本が周辺諸国とりわけ中国に対して強硬であるのは、中日間のいかなる衝突においても、アメリカは日本の側に立つという彼らの認識と大きな関係がある。…しかし、中国の戦略家たちは、アメリカは他国の利益のために戦争することはあり得ず、ましてや釣魚島の主権が誰に属するかについて今に至るも何も言えない中で、アメリカが日本のために戦争することはなおさらあり得ないと認識している。…
 中米が釣魚島をめぐって戦略的に対決するということを信じる戦略家は誰もいない。釣魚島は日中間では大問題だが、中米間では局部的にしか過ぎない。ましてや、中米間において日本がますます「ちっぽけな日本」になるにつれて、中米が酒を酌み交わすにせよ毒を盛るにせよ、それぞれがもっと大きなそろばんをはじくのであり、日本は決定的な要素にはなり得ないのだ。
 アメリカは確かに日本を利用して中国に面倒を起こしているし、中国人は、日本が釣魚島で事をしでかす背後にアメリカの存在があると広く信じている。しかし、日本は所詮アメリカのおもちゃに過ぎず、しかも安物であって、戦略的意味からすると、日本が中国と領土争いをすることのアメリカにとっての価値は、フィリピンと大差ない。
 日本とフィリピンはともに中国外交に牽制しており、日本の牽制力の方がもとよりずっと大きいが、日本もフィリピンもアメリカが東アジアで中国を牽制するコマであり、アメリカの核心的利益ではなく、高い安いの違いはあるが、アメリカにとっては他の利益と交換できる類のものだ。
 中米が戦略的に争う舞台はますます広範になり、争いの性格も分明ではないのであり、アメリカは、一方で自らの覇権的地位が挑戦されないことを確保しようとしつつ、他方ではその覇権的地位が平穏で快適であることを望んでおり、中国と戦略的に衝突することが堪えられない結果をもたらすことを非常に心配している。アメリカの掌中には中国の周りを囲んだ多くの雷管があるが、これまでのところ、どの一つについても引っ張るだけの決意はない。
 したがって、アメリカは自己の利益に基づいて日本やフィリピンを手の中で弄んでいるのであって、日本はフィリピンよりは強いが、しょせんは…電動式かそうでないかの違いに過ぎない。…
 中日対立の長期的な勝敗の形勢ははっきりしており、日本は中日間の矛盾を中米衝突に転換させようとするだろうが、そうすることができるかどうかの決め手は日本の手にはなく、アメリカそして中国の手の中にある。日本の戦略的位置は間違いなくますます小さくなっており、ロシアですら手を伸ばせば日本を弄ぶことができる。
 中米があるとき戦略的に対決するというときには、日本は両国が遊び慣れた道具であり、この対決においては、まずお互いにとってのこのおもちゃを先につぶすという可能性がもっとも大きいだろう。このプロセスにおいては、日本は西太平洋の火薬庫となることを意味し、まっとうな終わり方をする確率は非常に低い。…」

 

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コメント
 
01. 2012年9月18日 20:36:53 : Dtqk3uzvX6
ここまでくると、中国も苦しくなってきているのが分かるw

米中による日本包囲網などTPPの時点で明らかなこと
自らの手の内を少し明かしてまで日本に自重を求めている

ところで今日、ロムニーがオバマの中国への態度(WTO提訴が遅いと)を批判したそうだよ
当然、全米にデモの様子は流れているわけで、ある種の説得力は持つ
なんというタイミング。。。w

そういや、中国でも権力闘争
日本国内では、原発、基地。オスプレイ・・・右派に不利なネタばかり

タイミング良過ぎて気持ち悪いぞ、お前らw


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