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原発は巨大な不良資産 〜不良資産化する原発によって電力会社が経営難に〜
2012年09月08日 :(暗黒夜考〜崩壊しつつある日本を考える〜)
廃炉もしくは長期間の運転停止により、電力会社にとって巨額の「不良資産」と化すのが原発というものの一側面である。
原発推進・再稼動を目指す理由としては、無論、原発に纏わる”利権”が大きく、政府・官僚・経団連・大手マスゴミと電力会社・地元と実に多くの利害関係者がこれに群がっているというのが、その「利権の構図」である。
そしてもう一つの理由が、”国防オタク”で愛娘が東電縁故入社という石破茂や”ゴロツキ右翼”石原慎太郎を筆頭とする「核保有賛成派」らが主張する”抑止力としての核”である。
即ち、現行法の下では日本は核保有国とはなれないが、原子力政策を維持する限り、いざとなれば核兵器を保有できるという妄想に似た思惑である。
これら2つに加え、原発推進・再稼動を目指す理由として大きいのが、「原発ゼロ社会」の実現により、電力各社の原発施設が不良資産化し、経営に与えるダメージが甚大という点である。
電力各社が決算発表にて、揃いも揃って「火力発電による燃料コスト増云々が・・・」と言い訳をしているが、そんなものはデタラメである。
本当に大きな理由は、原発プラントというものが電力を生み出さずともその維持管理に莫大なコストがかかる上、実態(実額)以上に高い評価額にて資産計上しているがために「減価償却費」が重く圧し掛かる一方で、「廃炉コスト」は過少に見積るという”ご都合主義”的な決算を電力会社がおこなってきたためである。
特に東電については、ここにフクシマ原発事故に起因する天文学的な損害賠償費用が上乗せされるのであるから、企業の体(てい)を維持できようはずのない話である。
以下の記事にてグリーンピースのギョルギー・ダロス氏が指摘しているように、原発への投資リスクは大きいものであり、実際、東電に投資してきた投資家が巨額の損失を被ったことも重要な視点であろう。
即ち、東京都といった地方公共団体や大手金融機関が大口投資先が株価急落により大損を被っており、東電が破綻し東電株が”紙屑”となれば多額の株式評価損を計上せざるを得なくなるため、銀行救済目的に東電を倒産させず実質国有化したのである。
実際、東電に注入された数兆円のカネは我々の血税であり、フクシマ原発の安定化・廃炉に向けたコストや同賠償費用を電気代値上げにより実質負担するのも、電力消費者たる国民である。
ここ数日、フクシマ原発事故を教訓とした自身の「脱原発論」をコメントさせていただいているが、何故、ここまで多くの国民が「脱原発」を訴えて毎週のように官邸前に押しかけても尚、「原発維持」の声が容認されるのか、全く持って理解できない話である。
ここで、以下の2〜3つ目に取り上げた記事をご覧いただきたい。
何故、尖閣問題で中国との外交を滅茶苦茶にしている”ゴロツキ右翼”石原慎太郎が、もはや「夢物語」でしかない高速増殖炉『もんじゅ』の必要性を訴えるという”大馬鹿パフォーマンス”を繰り広げても、大手マスゴミはこれを何ら否定しないのであろうか?
何故、原発の”地元”で苦境に陥っている宿泊施設に対する「同情」を促す記事を平然と書くのであろうか?
大手マスゴミの書く記事は「原発を再稼動させないとみんなが不幸になる」という言葉がその先に続く内容のものばかりであり、政府・官僚・東電が”主犯”とすれば、大手マスゴミは立派な”共犯者”と断じてよいであろう。
兎にも角にも、不良資産化する原発によって電力会社が経営難に陥るという観点だけで「原発再稼動」が喧伝されているという、ちょっと違う視点にて、身の回りで起きている事象の”真意”を読み解いてみることも時として有効であろう。
(転載開始)
◆【私論 エネルギー・環境戦略 エネルギー投資の動向は】
原発は巨大な不良資産 グリーンピースのダロス氏
2012/09/05 22:31 47NEWS(よんななニュース)
発電所の建設資金など、投資の動向がエネルギー開発の将来を決める大きな要素の一つとなる。原子力や再生可能エネルギーへの投資の現状や将来について内外の専門家に聞いた。
原発への投資は金融機関にとっての重荷になりつつあると話すグリーンピースのギョルギー・ダロス氏
発電コストが安い、と言われた原子力発電だが、原子炉建設には多額の費用がかかり、事故対策費用も巨額になる。環境保護団体、グリーンピースのシニア・アドバイザー、ギョルギー・ダロス氏は、原発への投資リスクは大きく、結果的に投資家に大きな損失をもたらすと指摘する。
× ×
―日本の金融機関や投資家は、原発に巨大な投資をしてきたが。
「2000年から11年にかけて社債や株式の購入などの形で多数の大手金融機関が540億ユーロの資金を、低金利で東京電力に提供してきた。東電の株価が事故後に急落したという事実だけを見ても、これらの投資家が巨額の損失を受けたことは明白だ」
―原子力への投資は有利だとされていたが。
「原発への投資が有利だとされてきた背景の一つは、彼らがコストやリスクを過小評価し、それを費用に算入してこなかったからだ。廃棄物処理のコストも将来世代に回されている。福島のような巨大事故の発生確率も過小評価されてきた。原子力産業は、研究開発支援や補助金などさまざまな形の政府からの援助、つまりは税金による支援を受けてきた。実は原子力への投資が大きなリターンをもたらすものではない」
―福島事故の影響はどうか。
「原子力産業支援のため自ら原発の売り込みをするような政治家への目は厳しくなっているし、日本をはじめとする各国で政府の財政状況が悪化し、政府からの資金も先細りするだろう。大事故の発生確率がこれまで考えられてきたよりも高いことが明らかになったし、各国で安全規制が強化されて、廃炉になる原子炉が増え、稼働率も下がれば利益はどんどん縮小する。事故を起こせば経営母体の資産の100倍を超えるような損害をもたらす財産は原発だけだ。多くの投資家や金融機関にとって原発は潜在的な不良資産となりつつある」
―企業への影響は。
「特に老朽化した原発で大事故の危険性が増大していることなどへの警告は福島の事故前にあったが、金融アナリストやアドバイザーはその警告に耳を貸さず、誤った評価をしていた。だが、事故後にはさまざまな形で見直しが進んでいる。事故前には世界第4位だった東電株価の時価総額は90%も減り、多くの原発を抱える電力会社や関連企業の株価も軒並み暴落している。市場での資金調達はどんどん困難になるだろう。早期に原発から撤退し、再生可能エネルギーなどの成長分野への投資に向けるべきだ」(聞き手 共同通信編集委員 井田徹治)
× ×
GYORGY DALLOS
69年ハンガリー生まれ。エコノミストとして多くの銀行やコンサルタント企業での勤務を経て、11年から現職。
◆石原知事が「もんじゅ」は必要
9月6日 16時44分 NHKニュース
東京都の石原知事は、福井県敦賀市の高速増殖炉「もんじゅ」を訪れ、「画期的な技術で、廃炉はとんでもない」と述べ、原子力発電の研究は、今後も必要だという考えを示しました。
福井県敦賀市にある高速増殖炉「もんじゅ」は、一般の原子力発電所で出されたプルトニウムを燃料として、使った以上の燃料を生み出す研究用の原発で、夢の原子炉とも呼ばれてきましたが、相次ぐ事故で、現在、運転を停止しています。
原発を巡るエネルギー政策の行方が議論されるなか、6日、東京都の石原知事は、「もんじゅ」を訪れ、日本原子力研究開発機構の近藤悟所長から説明を受けながら、原子炉の上部にある制御棒を動かす装置や中央制御室を見て回りました。
視察のあと石原知事は記者団に対し、「今の原発の反対運動はナンセンスで、とても危ないと思う。もんじゅは画期的な技術で、廃炉なんてとんでもなく、絶対してはいけない」と述べ、原子力発電の研究は今後も必要だという考えを示しました。
そのうえで、多くの原子力発電所が再稼働していない状況について、「経済を疲弊させて、失業者を出し、社会の混乱につながると思う」と述べ、長期的な視野で、再稼働を検討する必要性を訴えました。
原発を巡って政府は、来週にも取りまとめる新しいエネルギー政策について、将来、原発をなくすことを盛り込む方向で最終調整を進めています。
◆原発停止で苦境、助成で宿泊誘致 佐賀・玄海町、1泊2千円
2012/09/06 15:50 共同通信
佐賀県玄海町は6日、1人当たり1泊2千円を助成する宿泊者の誘致策を発表した。立地する九州電力玄海原発の停止に伴って苦境に陥っている宿泊施設を活性化するのが狙い。
5人以上の団体が対象で、宿泊者数に日数をかけて10泊以上になることが条件。参加者は小学生以上に限定する。のべ500泊分を想定しており、9月補正予算案に約100万円を計上した。
玄海原発は昨年末までに全4基が停止。再稼働の見通しは立たず、13カ月に1度行われる定期検査が実施されないため、作業員など玄海町での宿泊者が激減していた。
(転載終了)
《関係情報》
文科省:「もんじゅ」廃炉費盛る 13年度に78億円
毎日新聞 2012年09月07日 20時01分(最終更新 09月07日 22時19分)
文部科学省は7日、13年度予算の概算要求で、核燃料サイクル政策の中心的な施設である高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の廃炉が決まった場合に対応できる「エネルギー政策対応費」として78億円を盛り込んだと発表した。政府が近く決めるエネルギー・環境戦略で中止される可能性があるため。研究を続ける場合には、出力40%で試験運転を行う費用などに充てる。
文科省や、もんじゅを運営する日本原子力研究開発機構によると、廃炉には原子炉などの解体に約1300億円かかる。もんじゅの場合、冷却剤に使われているナトリウムや、それが付着した機器を処分する費用が別に必要になるという。
廃炉が決まった場合、文科省は、プルトニウムを含む核燃料などをどのような順番で原子炉から取り出すかや、その処分法などについて研究計画を策定する。
もんじゅ関連では、設備の維持費や地震対策費などに、今年度並みの174億円を別途盛り込んだ。原発で生じる使用済み核燃料をそのまま地中に廃棄する「直接処分」についても研究費3億円を計上した。【野田武】
元記事リンク:http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22/e/10dc91ac7eb11d052e417789831f3335?fm=rss
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