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(回答先: こんなに不景気なのに、メルセデスが売れてるのはなぜか?・・軽!それとも外車!の二極化 投稿者 墨染 日時 2012 年 12 月 08 日 10:55:55)
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1211/28/news056.html
若い男性でも「マイカーは軽」が急増 小型車へのダウンサイジングは今や多くの先進国に共通する傾向である。これまで海外のコンパクトカーといえばフォルクスワーゲンの「Polo」やプジョーの「208」、MINIの「MINI」などが属するBセグメント※が主流だったが、今年はフォルクスワーゲンの「Up!」(参照記事)やメルセデスベンツ「スマートED」(Smartの電気自動車版、参照記事)など、最小クラスのAセグメント※に相次いで意欲的な新型車が投入された。
「スマートフォーツー」の電気自動車モデル とはいえ、日本市場の動きは欧州とは様相が異なる。欧米市場ではダウンサイジングが進んでいるといっても、ベーシックカーの主流はBセグメントやCセグメントである。しかし日本では、軽自動車が自動車の主流になろうとしているのだ。
※セグメント……主に欧州で利用されている自動車の分類方法。最も小型の車格がAセグメントで、2座席+αの小型ハッチバックが主流。その上はB、C、D、E、Lセグメントとなっている。
■2012年、ホンダ「Nシリーズ」の大ヒット
(略)
■軽自動車に対する消費者の意識も変化している。
ソニー損保が11月26日に公開した「2012年 全国カーライフ実態調査 前編」(参照リンク)によると、軽自動車の所有率は前年代を通じて増加しており、この2年で6.6ポイントも上昇しているという。とりわけ顕著なのは10代・20代男性層の変化で、ここだけ見ると軽自動車の所有率は2年で11ポイントも上昇している。これまで軽自動車というと、若い女性や主婦層がユーザーの中心であり、男性層は普通車を選ぶ傾向が強かった。ファミリー層である30代〜40代の男性はミニバンを、20代の若い男性でもコンパクトカーやミニバンを選ぶ人が多かったのだが、それが確実に変わってきているのだ。
全回答者3000名に対し、主に運転している車のボディタイプを聞いたところ、「軽自動車」が最も多く34.9%、「ミニバン」「コンパクトカー」「ステーションワゴン」と続く むろん、その背景に経済的な事情が大きくあることは間違いない。今回のソニー損保の調査でも、クルマで負担を感じるものとして「車検・点検料」や「自動車諸税」、「ガソリン代・燃料代」が挙げられており、クルマの維持費に対する消費者の割高感が年々強くなっていることが分かる。とりわけ最近の若年層は、正規雇用・非正規雇用を問わず可処分所得が目減りしており、高齢化社会を押しつけられる閉塞感も加わって節約志向が高くなってきている。「男が軽自動車なんてカッコ悪い」などと見栄をはる昭和的な古い発想が減少し、維持費の安さから“賢い選択”として軽自動車を選ぶ若い男性が増えてきているようだ。
■新たなコンパクトカー市場を議論・定義する時期
国内自動車市場全体を俯瞰すると、コンシューマー向けのボリュームゾーンで「軽自動車」が従来より大きく膨らみつつある。ホンダのように自動車メーカーが軽自動車市場に大きく舵を切るのはもちろん、自動車の周辺市場にとっても拡大する軽自動車マーケットの需要をどのように取り込むかが重要になるだろう。国内の自動車ビジネスにおいて、軽自動車が無視できない存在になっていくのは間違いない。
他方で、軽自動車の市場が拡大すればするほど、「軽自動車の在り方」にも見直しが必要だと筆者は考える。クルマのダウンサイジングそれ自体は望ましい方向であり、この分野で日本企業が強みを持つことはよいことだ。グローバルでも、今後はA/Bセグメントの小型車は成長市場になる。しかし、だからこそ、軽自動車の在り方が再定義されなければならないのだ。
この中でとりわけ重要なのが、軽自動車の排気量規制と安全基準の見直しだろう。
現在の軽自動車は排気量660cc以下という制限があるが、燃費向上で考えるとこれはデメリットの方が大きい。Aセグメントのサイズ・重量では、900〜1000cc程度の排気量の方がバランスがよく実用燃費もよくなる。今後の技術革新を受け入れやすくするためにも、軽自動車は660cc以下という制限を取り払い、実用燃費もしくはCo2排出量ベースでの規制に切り替えた方が現実的なのである。
また、安全基準の面はさらに重要だ。1998年に行われた規格改定で軽自動車の衝突安全基準は以前より高くなったが、事故抑止の先進安全技術の搭載や、事故を緊急回避するために必要な運動性能という点では、軽自動車は普通車よりも大きく見劣りしている。軽自動車が今後も増えていくことを考えると、トータルでの安全確保に向けた新たな安全基準が必要だ。
少し暴論を述べれば、筆者は日本の「軽自動車」という区分けそのものをなくした方がいいと考えている。軽自動車と普通車のコンパクトカーを合流させて、「小型車 (コンパクトカー)」という新たな区分けを作り、グローバルのA/Bセグメントのトレンドに沿った形の燃費規制と安全基準を設ける。一方で、サイズ制限は大幅に緩和し、市場ニーズによる選別に委ねる。その上で、これまでの軽自動車と同等の税制優遇・維持費の安さを実現すべきと考えるのだ。
日本が軽自動車で培ってきた"小さいクルマ"作りの技術・ノウハウは、グローバルな基準で再定義されれば、必ず日本の自動車産業の強みになる。国内市場全体で軽自動車シフトが進む中で、この市場の動きを産業の強みにつなげられるような制度や仕組み作りも、また重要である。(抜粋/神尾寿)
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