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鎖国シンドローム(榊原英資氏)・・開国から鎖国へ、成長から成熟への転換が日本の課題
http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/302.html
投稿者 墨染 日時 2012 年 10 月 29 日 09:35:10: EVQc6rJP..8E.
 

http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=270046

・「成長」から「成熟」への転換
日本が再び鎖国の局面に入る、あるいは入るべきだ、などというと驚く人たちが少なくないだろう。もちろん、江戸時代的鎖国が訪れる可能性を論じているのではない。グローバリゼーション一辺倒から離れて、日本という国をしっかりと見つめ直す時だという意味での鎖国である。


・崩れた米金融システム
実は、日本は歴史上「開国」の時期と「鎖国」の時期を交互に経験してきた。第1の鎖国の時期は遣唐使廃止から平治の乱までの平安時代(9世紀末から12世紀)、第2の時期は元寇以降、日明貿易再開まで(13世紀〜14世紀半ば)、そして江戸時代の鎖国。また、日露戦争から第二次世界大戦までも、ある種の鎖国の時期だったといえるのだろう。

鎖国の時代は、開国の時代に取り入れた外来文化を「日本化」し、「和漢折衷」「和洋折衷」の日本独自の文化を作り出していった時代である。平安時代、江戸時代などはその典型だったといえるだろう。日露戦争から第二次世界大戦に至る時代も、ロシアという大国に勝利した日本が、明治維新後の「欧化」から、新たな「日本化」を目指した時代ともいえるだろう。残念なことに、この日本化は第二次世界大戦の敗北という結果に終わってしまったが…。

第二次世界大戦からごく最近までは、アメリカ化の時代、つまり開国の時代だったということができる。自動車、スーパーマーケット、ハリウッド映画などが導入され、日本に定着していった時期であった。そして、アメリカ化の時代はグローバリゼーションの時代に重なっていく。アメリカだけではなく、中国やインドなどの新興市場国に進出し、業務をグローバル化することが多くの企業にとって主要な戦略の一つになっていったのである。

グローバル化は金融によって先導された側面が強かったようである。製造業と違って、モノの移動を伴わないので、グローバル化がより迅速かつ広範にできたからである。しかし、金融に先導されたグローバリゼーションはリーマン・ショックと呼ばれたアメリカの金融システムの崩壊によって“終わりの始まり”を迎えることになる。

1990年代半ばからアメリカの金融資産は、グローバリゼーションを背景に100兆ドルも増加したのであるが、結局、それが金融バブルを生み、バブルはアメリカの住宅価格が下降に転ずると破裂し、アメリカの金融システムは崩れていってしまったのである。この間、住宅価格もダウ平均株価も3倍以上に上昇したが、結局、バブルの一局面に過ぎなかったのである。また、市場化が急速に進む中で格差が拡大し、ウォール街での格差反対の「99対1」のデモを生むことになってしまったのである。


・「日本化」の時代に
こうした中で各国とも悪化した財政を立て直し、国内経済に専心し自国経済の再建を図らざるを得なくなってきたのである。金融緩和を続ける中で何とか財政を再建することが、多くの国で最大の課題になってきた。つまり、内向きの経済の立て直し、金融緩和、為替の切り下げを各国とも選択せざるを得なくなったのである。

日本もまた、グローバリゼーションからの転換の時期に入ってきた。格差の拡大をどう食い止めるか、世界経済が縮小する中で日本の良さをどう維持していくか。日本の比較優位は一体何なのかを認識し、それを生かすことが必要になってきた。

つまり、「鎖国化」、あるいは「日本化」の時代に入ったのである。おそらく目指すべきは、平安時代、江戸時代のような「成熟経済」であり、「成熟社会」だろう。開国から鎖国へ、成長から成熟への転換が日本の課題になってきたのである。


 

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コメント
 
01. 2012年10月29日 12:51:24 : TqIQeJ04to
まあ色々と混乱していますよ。今は。上の人間も何が正しいのかさっぱり分からない状況なんでしょう。成熟社会に向かうとしても江戸時代は精神的に豊かだったのだろうか?さあ、どうなることやら。

02. グッキー 2012年10月29日 13:59:09 : Cbr3d6O9vj7Mc : TuB3Er34dE
そうとう頭が混乱しているね

問題なのは
縁故経済
通貨制度
寡占市場経済でしょう


03. 無段活用 2012年10月29日 14:03:04 : 2iUYbJALJ4TtU : t4Q18rL20Y
で、道真や秀吉が果たしたような役割を、小沢氏が果たす、ということか。そうは
ならないように思える。まだ早い。

具体的には、日米同盟の中身を精査して、政策として反映させていくということだ
ろうが、道真の時には、唐は既に滅亡寸前だった。秀吉には、スペインと戦争し
てでもキリスト教は追い出すという気概があった。そういったものに相似したもの
を、今の日本に見いだすことは、まだできない。

米国への留学生が減少しているというのは一つの兆候だろうが、グローバル経
済の影響はまだ強いし、米国も日本の権力中枢に指示・監督するだけの強さを
まだ保持している。何よりも、日本の権力中枢が米国の指示・監督に喜々として
従う状況が続いている。

今は、一つ一つの具体的なものを変えていく局面なのだと思う。オスプレイは帰って貰おう、TPPはやめよう、というレベル。何十年か経って、米国留学に魅力を
感じなくなった若者たちが権力中枢に入る頃には「日本化」が進むとは思うが。

いずれにせよ、これは数十年〜数百年の尺度の話だから、今動けば来年はこ
うなる、ということではないように思える。



04. 2012年10月29日 23:16:47 : KqTOdwYJnY
今や 流れは 反グローバル。
[ユーロ]とフィンランドの通貨である[マルカ]の2本立てシュミレーション開始

  ユーロ離脱は ギリシアでなくてフィンランド?
  フィンランド ユーロ離脱のシュミレーションを開始?
    2012.10.29 / 朝倉慶
    http://www.asakurakei.com/newsDetail.cfm?newsID=47

 英フィナイシャルタイムズの報道によれば
 フィンランドは内々にユーロ離脱についてシュミレーションを開始した模様です。
 フィンランドはスペインやギリシアなどへの資金援助については
 他国と違って強引に担保を取ってきました。
 ユーロ圏でナンバーワンの優良国ですから絶えず他国への援助を強要され、
 自国には何のメリットもない現状のユーロ圏の動きにうんざりしているようです。

 一般的にはギリシアのユーロ圏離脱がニュースですが、
 一方でフィンランドも極秘でユーロ離脱のシュミレーションを始めた模様です。
 これはまず自国が2種類以上の通貨を流通させるところから始めるようです。
 具体的には [ユーロ]とフィンランドの通貨である[マルカ]を
 フィンランド国内で同時に流通させるという方法を取るようです。
 まさに離脱のためにワンステップのうまいやり方かもしれません。


05. 2012年10月30日 21:51:54 : NjsVKqBBdw
そもそも他国の市場に土足で入り込み、強欲拝金主義でやりまくるなんて米のスタンスだが、それを真似して何になる。国が壊れるだけである。日本の今の現実がそれを如実に物語っている。「誰のためのグローバリゼーションか?」というこの命題をしっかり問い直すべきだ。結局は竹中のような自己中と云うか自分のことしか考えない新自由主義者のためのものであって、決して国民のためのものではない。成長力ももちろん大事だが、結果的にはより良い社会に結びつく経済成長でないと何の意味もない。竹中ら新自由主義者の幼稚な思考は、正にここが欠落しているのである。自分が競争に勝って裕福になり這い上がることができればそれだけで良しとしているところが、こいつらの幼稚さであって、自分だけでなくみんなと共に高まっていこうとする、つまりよりよい社会づくりを全く意識していないのである。だから、竹中に象徴される新自由主義者らは、他人のことを考えないから他国の市場に土足で踏み込み、他国の経済を荒らしまくるわけなのである。こんなことはまともな人間がやることではないと思う。他国が向こうから日本で作っている製品などを売ってほしいと言ってきたとき快く売ってあげればいいわけである。それなのの厚かましく米のまねごとをして、他国に工場まで作り土足で踏み込んで商売をするなんて相手の国のことを全く考えていないことだ。これでは相手の国の社会も自国の社会もおかしくなるのは自明の理だ。「グローバル、グローバル」とほざいているようなやつは教育者とは程遠いとおもう。それは、自分ことだけ考えて、相手の立場になって考えることができない人間だからである。未熟なのである。
その点、榊原氏は、竹中と比べやはりするどいとおもった。

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