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(回答先: 日銀:物価1%達成を半年以上先送り、追加緩和も−30日会合 IMFが示す「財政再建急がずに」の真意 投稿者 MR 日時 2012 年 10 月 17 日 21:23:49)
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財政再建も雇用創出も日本人のメンタリティ次第
働きたい人がもっと働ける社会の実現を
2012年10月19日(Fri) JBpress
今回の『中山泰秀のやすトラダムス』(Kiss FM KOBEで毎週日曜24:00-25:00放送)ゲストは、株式会社カトープレジャーグループの代表取締役兼CEOを務める加藤友康氏。
「麺匠の心つくし つるとんたん」をはじめ、ホテル、フードサービスなど多岐にわたる事業を手がける経営者の視点から、政治家の世襲や日本の財政、雇用情勢などについて語った。
父親の背中を見て育ったからこそ、今の自分がある
中山 今回は、株式会社カトープレジャーグループの代表取締役兼CEOである加藤(友康)さんにお話を伺います。
まずは、政治に関するこの話題から。今期限りでの引退を表明した自民党衆院議員の後継に、議員の子息が名乗りを上げるケースが相次いでいるそうです。
公募による選考を受ける仕組みにはなっているものの、すでに2人が決定し、選考で強みを発揮。自民党は2009年の政権公約で世襲制限を打ち出しましたが、「かけ声倒れに終わっている」との指摘も出ていると読売新聞が伝えました。
世襲に対しては厳しい声が多いようですが、若くしてお父様の事業を継がれた加藤さんは、この記事についてどう思いますか。
加藤 私は現在47歳ですが、22歳の時に父親を亡くし、以来25年間にわたり社長業を務めてきました。年齢の割にキャリアが長いのも、早くに父親を亡くしたからです。
22歳で社長業に就くというのは、普通では考えられないことです。ただ、ここまで無事にやってこられたこと、また当グループが今年で50周年を迎えられたのも、やはり私が商売人・経営者の子として父親をずっと見てきたからです。
ですから父親の背中を見て、魚屋の子が魚屋になりたいとか、政治家の子が政治家になりたいと考えるのはごく自然なことだと思いますね。
中山 お父様が他界され、事業を継いだ当時はどんなお気持ちだったのですか。
加藤 22歳で生意気でしたが「自分は父親の子だ」というプライドが非常に高かった。この商売人の子なんだからやってみせる、という気持ちが強かったんです。
今考えると大変な状況だったにもかかわらず、苦にせずやってこれたということは、それだけ私に父親の血が流れているんでしょうね。
中山 「親の七光り」とは言いますが、誰にでも親はいるわけで、感謝する気持ちが大切だと思います。
加藤 そうですね。子どもの教育でも言えることですが、親子関係では特に大事です。
スポーツの世界では、五輪選手の父親が元五輪選手、あるいはその種目のスペシャリストというケースが多いですが、素晴らしいことだと私は思います。
政治家の場合でも、普通の子どもは「地域社会のため」「天下国家のため」と考えることもなければ教えられることもありませんが、それを幼少時代から教育されるのは立派なキャリアです。自慢していいし、国家のために大いに活躍してほしいですね。
納税に喜びを感じられれば、日本はもっと元気になる
クリスティーヌ・ラガルドIMF専務理事〔AFPBB News〕
中山 国際通貨基金(IMF)の諮問機関である国際通貨金融委員会(IMFC)は13日、世界経済の減速に強い懸念を表明する共同声明を採択しました。
先進国に対し、財政健全化などの構造改革を成長に配慮して進めるよう要請。日本には赤字国債発行法案の早期成立を求めました。またラガルドIMF専務理事は同日の記者会見で、日銀の追加金融緩和に期待感を示したそうです。
今、与党民主党が臨時国会を召集しようとしないなかで、IMFがこの声明を出したことについてどう思いますか。
加藤 基本的に、政争とは関係なく国として財政再建をしっかりやらなければなりません。
民主党はかつてこう言いました。「今は無駄な物がたくさんある。そのロスをカットするから、マニフェストにいろいろな政策を盛り込みます。私たちには素晴らしい夢があるんですよ」と。しかしそれを実現できなかった。
だから国民、そして我々のような中小企業の経営者たちは大きな失望感を抱いています。財政出動をどんどん行って公共事業を増やすのも大事ですが、原理原則としてはロスをカットした上で良い物に投資をしていくべきです。
今、メディアを含めてネガティブに捉えられがちですが、消費税の問題があります。消費税が今後上がると、一般消費は必ず落ち込みます。そこに次の良いアイデアを投入しないと、消費が落ち込んで税収は下がるという負のスパイラルに陥ってしまう。
私は増税に賛成ですが、それに見合うカンフル剤をどう打つのかを明快にしてほしいと思いますね。
中山 世論調査では、増税についての賛否は半々に分かれます。賛成派の意見を聞くと「少子高齢化に伴う社会保障費を捻出するには増税しかない」と言います。
一方、反対派は「デフレ下で増税すれば景気にブレーキがかかる」と主張する。双方ともに間違ってはいないわけですが、政治が今後どう舵を取っていくかが重要だと思います。
加藤 一番大事なのは、税を納める喜びを日本人のメンタリティに訴えかけることです。
国からすれば、大事なのは多くの税金を納めてくれる大手上場企業です。しかし中小企業にしても同じこと。できれば税金を納めたくない経営者の方も多いと思いますが、やはり税金は重要であり義務なんです。
税金を納めることで社会がどう変わっていくのかを知り、プライドや喜びを感じられる。そんな世の中にしていきたいですね。
「納税によって日本は素晴らしい国になる」という考え方が社会に浸透すれば、この国はもっと元気になるのではないでしょうか。
中山 欧米では寄付金控除が充実している国も多く、例えばスマトラ島沖地震が発生した時にも世界中から多額の義捐金が寄せられました。
当時日本がなかなか寄付に踏み切れなかったのは、寄付金にまで税金がかかる制度に一因があると思います。寄付金優遇税制の拡充も今後進めるべきではないでしょうか。
雇用喪失と産業空洞化を乗り越えるには景気回復しかない
中山 今は大学全入時代と言われますが、同時に若者の雇用喪失という問題も存在します。
今春の大卒者は約56万人ですが、そのうちおよそ20万人が就職難に直面しているそうです。中小企業を含めた企業経営者は若者の雇用問題についてどう見ているのでしょうか。
加藤 11月に発刊される私の著書『経営者が欲しい本当の人材』にも書いたので是非読んでいただきたいのですが、まず一番大事なのはメンタリティです。
若い人たちは甘い考え方を持っていて、やりたいことを選り好みします。仕事というのは選ばなければ必ずあります。だから就職できないことはない。
今、非正規雇用という言葉をよく耳にします。これは、景況が不安定なので正社員を雇うにはリスクがあり、コストも高いため派遣社員で賄おうということ。
不況下でこうした状況が続き、また厚生年金が破綻すると予測される中でパート・アルバイトなどの非正規雇用枠が大きくなっています。雇いたくても雇えない、働きたくても働けない。そんな厳しい状態なんです。
例えば平均時給が1000円だとすると、今は700円でも働きたい人がいて、700円ならば雇いたい経営者もいる。
これと同じことが今の新入社員にも起きています。「こういう条件なら雇いたい」という雇用のハードルがどんどん上がり、逆に景況は落ち込んでいく。それによって中小企業も大企業も苦しんでいるのが現状です。
中山 泰秀(なかやま・やすひで)氏 前衆議院議員(自由民主党所属)。1970年大阪市北区生まれ。電通勤務を経て政治の道へ入る。2003年衆議院総選挙で初当選、2007〜2008年8月まで外務大臣政務官を務める。(撮影:前田せいめい)
中山 今はネット上でエントリーシートを書いて提出できる時代ですが、学生によっては100社以上受けるケースもあるそうです。
これでは面接で自分がどう見られるのかという客観的な視点を失ってしまうと思うのですが、経営者は面接で学生のどこを見るのですか。
加藤 まずはマナーです。これは求人情報サイトにも問題がありますが、エントリーをたくさんできることで、企業に呼ばれても来なかったりドタキャンする学生がいます。
だから企業側も募集をカットしたり、応募者を相当絞り込まなければならなくなる。出会いの最低限のマナーは守るべきです。今のリクルーターはここができていません。
また、企業も一人ひとりと誠意を持ってコミュニケーションを取る努力をしなければなりませんし、それ以上にもっと多くの人を雇えるように日本全体を変える必要があります。ですから、財政面でも努力して景気を良くすることが大事です。
今は、成長中のメーカーも含めて多くの生産拠点が海外にあります。中国に進出した日本企業が尖閣諸島の問題で被害を受けましたが、アジア諸国の方が人件費が安いから進出するわけです。日本は人件費が高くて雇えないという状況を、今後変えていかなければならないと思います。
『中山泰秀のやすトラダムス』 10月14日 24:00-25:00放送
※Kiss FM KOBE "中山泰秀の「やすトラダムス」" は、radiko.jpでも聴取できます(関西地方のみ)。auの対応機種では、LISMO WAVEを利用すると、日本全国で聴取可能です。また、「ドコデモFM」のアプリでは、日本全国でスマートフォン(ドコモのAndroid搭載端末、auとsoftbankのiPhone)で聴取できます。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/36336
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