http://www.asyura2.com/12/hasan76/msg/530.html
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(回答先: 「日本を襲うのは二千年に一度の現役世代の減少と高齢者の激増である」/藻谷浩介『デフレの正体』から 投稿者 仁王像 日時 2012 年 6 月 13 日 20:27:59)
第9講 ではどうすればいいのか@
高齢富裕層から若者への所得移転を
(三つの目標を実現するために)
第一は高齢富裕層から若い世代への所得移転の促進、第二が女性就労の促進と女性経営者の増加、第三に訪日外国人観光客・短期定住者の増加です。
<団塊世代の退職で浮く人件費を若者の給料に回そう>
企業に何ができるか、年功序列賃金を弱め、若者の処遇を改善することです。そうはいってもよほど多くの企業が一斉に取り組まない限り効果は出ませんし、効果が出るまでにも少々の時間はかかります。
一義的には、現在進行しつつある団塊の世代の退職によって結構な額が浮いてくる人件費を、なるべく…若い世代の人件費や福利厚生費の増額に回すということです。
「赤字で苦しんでいるのに、そんなことできっこない」と思われましょうか。でもそもそも赤字で苦しんでいるのも、日本の企業社会がお互いに若者を低賃金長時間労働で締め上げて、内需を大幅に損なってきたからなのです。さらには今後四半世紀でさらに生産年齢人口が25%も減っていくわけですから、どこかで給与減→売上減→給与減…という悪循環を断ち切る努力をしない限り、御社は赤字体質から永遠に脱却できないのです。
そこを避け、非正規労働者を使うことでコストダウンし、現役世代向け商品を叩き売ってからくも生き残りを図っている企業は、結局国内市場の果てしない縮小を促進するだけです。…あなたのやっていることは緩慢な自殺にほかなりません。それに気づかないのはビジョン喪失以外の何物でもないのではないでしょうか。個々の企業が自分で気づいて行動を変えない限り、「景気回復」はないのす。
<「言い訳」付与と「値上げのためのコストダウン」で高齢者市場を開拓>
一歩進んで、高齢者が死蔵している貯蓄を積極的に取りに行く、つまり高齢者にモノやサービスを買わせるということを、戦略的に追及することも可能ではないでしょうか。それにより維持ないし増加できた売上を若い世代への給与に回せれば、内需はさらに成長し税収も安定し、高齢者の支えにもなります。これこそ高齢富裕層から若い世代へのとても有効な所得移転です。
第10講 ではどうすればよいのかA
女性の就労と経営参加を当たり前に
<現役世代の専業主婦の四割が働くだけで団塊世代の退職は補える>
今退職年代に入りつつある団塊世代のうち、有償労働をしていたのは500万人余りです。ということは、生産年齢人口の専業主婦1200万人のうちの四割がとにかく1週間に1時間以上お金をもらって働いてくだされば、団塊世代の退職が雇用減・所得減という形で日本経済に与えるマイナスインパクトは、なかったことになってしまうのです。
私は、「外国人労働者導入は必然だ」と主張する議論にを読むたびにいつも思う。あなたの目の前に、教育水準が高くて、就職経験が豊富で、能力も高い日本人女性がこれだけいるのに、どうして彼女たちを使おうとせずに、先に外国人を連れてくるという発想になるのか。
<若い女性の就労率が高い県ほど出生率も高い>
第11講 ではどうすればよいのかB
労働者ではなく外国人観光客・定住客の受け入れを
現実の観察から当然に導き出される戦略です。生産者ではなく消費者を外国から呼んで来ようということです。
直接効果(だけでなく)間接効果を含めますと、観光売上1兆円から生まれるGDP2.3兆円。雇用が19万人、税収が2200億円だそうです。つまり数兆円の観光収入増加は、日本経済にとって決してばかになりません。
<公的支出の費用対効果が高い外国人観光客誘致>
(略)
<おわりに>ー「多様な個性のコンパクトシティたちと美しい田園が織りなす日本」へ
・21世紀前半は、社会科学の中心が経済学から歴史学にシフトする…複雑系科学の成果も取り入れて/金子邦彦・安富歩
http://www.asyura2.com/12/hasan75/msg/359.html
投稿者 仁王像 日時 2012 年 3 月 10 日 14:57:57: jdZgmZ21Prm8E
・経済学の世界でも「経済学村」という利権の構造があるのではないか。…そして経済学の終焉
http://www.asyura2.com/09/dispute30/msg/563.html
投稿者 仁王像 日時 2012 年 3 月 12 日 20:14:35: jdZgmZ21Prm8E
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