http://www.asyura2.com/12/hasan76/msg/258.html
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●いい味だしているギリシャ急進左派連合のツィプラス党首
http://markethack.net/archives/51820591.html
この前のギリシャ総選挙で第2党に躍り出た急進左派連合(シリザ)のツィプラス党首がドイツのメルケル首相を敵に回して、なかなかいい味をだしています。
彼はニューヨーク・タイムズのインタビューに応えて、「私はポーカー・ゲームが好きだ」と言っています。
この場合のポーカー・ゲームとは、ギリシャのユーロ離脱を巡って、EUとギリシャ国民の両方を人質に取る格好で、恐怖のチキンゲームを演じることを指します。
急進左派連合の要求はギリシャに課せられた財政緊縮プログラムを3年間、凍結して欲しいというものです。
「通貨ユーロは17の加盟国から構成されている。これは鎖のようにつながっている。その一番弱いリンク、すなわちギリシャが壊れたら、チェーン全体が連鎖的に壊れる。ドイツはギリシャ一国くらい犠牲にしても構わないと思っているかもしれない。でも若しギリシャが脱落したら、金融市場は次に血祭りにあげるターゲットとしてスペインやイタリアに焦点を移すだけだ」
これは確かにその通りです。
リーマンショックの時は、ゴールドマンやモルガンスタンレーのような大手ですら、ギリギリのところまで追いつめられました。
またタイのバーツ危機のときは、インドネシアをはじめとするアジア全域にパニックが広がったのです。
ツィプラス党首はヨーロッパ全体におきている、「切り詰め疲れ」の風潮を敏感に読みとっています。
だから他の国々のリーダーたちも(ドイツだけを除いて)心の底ではツィプラスに応援のエールを送っているのです。
ツィプラスはほんの3週間前までは全く無名の、若くて(37歳)経験の浅い政治家でした。
しかし今はメルケル首相を前に互角にチキンゲームを戦っているわけです。
かれの武器は「死ぬときはギリシャ国民だけでなく、EU全体が道連れだ」という脅しです。これはいわば山積みにされたダイナマイトの上で起爆装置を抱えているのと同じ構図です。
メルケル首相は金曜日に6月17日のギリシャ再選挙までの間、幕間つなぎとしてギリシャ政府の留守番役を務めているパプリアス大統領に「同時に、ギリシャ国民に直接、ユーロに残留したいかどうかの国民投票を実施してくれ」と頼んだそうです。
これはギリシャの有権者が急進左派連合を支持している一方で、ユーロ残留を希望しているからです。つまり次の選挙で急進左派連合が勝った場合でも、勝手な真似はさせないという牽制の意味合いが込められているのです。
(記憶力の良い人は、パパンドレウが国民投票をしたいと言い始めた時、ドイツが猛反対したのを覚えているでしょう。あのときと180度、ドイツの態度が逆転しているのは、とってもデリシャスですね)
これに対してツィプラス党首は「ギリシャはドイツの保護領じゃない」と一蹴しています。
ドイツの切り詰め一本槍の価値観は、1930年代の大恐慌の際の金本位制度の弊害に酷似しています。
学術的にもそれは間違っていたということが多くの経済学者の賛同を得ているし、最近の欧州から出て来る経済指標にも、金本位制度下で起こるような様々な弊害が実際に数字として表れ始めています。
ドイツが間違いを認めるなら、今がベスト。
●ギリシャ急進左派党首:再選挙勝利してもユーロ離脱意味せず
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M4C8MV6JIJUU01.html
5月20日(ブルームバーグ):ギリシャの急進左派連合(SYRIZA)のツィプラス党首は、同国向け金融支援プログラムの条件に反対している同党が6月17日の再選挙後に政権を樹立しても、同国がユーロ圏を離脱しなければならないとは意味しないと述べた。
同党首は20日のアテネでの講演で、再選挙を国際公約を守ってユーロ圏に残留するかそれとも離脱するかの選択肢と位置付けることは「人騒がせ」なことであり、同党に対する「野蛮なプロパガンダのキャンペーン」であると同時に、偽のジレンマで「ギリシャ国民を脅す」試みだと批判した。同党が講演テキストを電子メールで配布した。
●ユーロ圏財務相の過半数はギリシャのユーロ加盟に疑念−シュピーゲル
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M4ATNA6K50XS01.html
5月19日(ブルームバーグ):ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のユンケル議長(ルクセンブルク首相兼国庫相)は、ユーロ圏財務相の過半数がギリシャのユーロ加盟国としての地位に疑念を持っていると述べた、独誌シュピーゲルが伝えた。情報源には言及していない。
同誌によると、議長は14日のブリュッセルでの会合でギリシャのサキニディス財務相(当時)に対し、「ギリシャのユーロ圏残留で秘密投票を行えば、圧倒的な過半数が反対するだろう」と語ったという。
同誌によれば、議長は6月17日の再選挙がギリシャにとって「最後のチャンス」であり、合意済みの改革計画を実行する政権が樹立できなければ、「もう終わりだ」と指摘したという。
ユンケル議長は14日、記者団に対し、ブリュッセルでのユーロ圏財務相会合ではギリシャのユーロ離脱に関して議論されなかったと発言していた。
●G8首脳宣言:ギリシャはユーロ残留を、ユーロ圏の結束重要
(http://www.bloomberg.co.jp/news/regions/europe.html )
主要8カ国(G8)首脳はギリシャのユーロ圏への残留を求めるとともに、各国の成長押し上げを支持した。ドイツは一段と孤立を強めており、欧州は支出によって債務危機を脱出できないとの立場を表明した。
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