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官邸デモ参加者 異常な数の開きは「視力の差」?
http://gendai.net/articles/view/syakai/137430
2012年7月3日 日刊ゲンダイ
<人の目にこんなに違いがあるものか…>
「エッ!? なぜこんなに数字が違うの?」――。思わず目をこすった人も多いのではないか。
先週末、すさまじい数の市民が首相官邸前に押し寄せた「6・29デモ」の参加者数のことだ。
「原発再稼働反対!」「野田ヤメロ!」のシュプレヒコールは地鳴りのようだったが、主催者発表が「20万人」と空前絶後のスケールだったのに対し、デモの警備に当たった“警視庁の調べ”によると、たったの「1万7000人」。この数字をもとに、規模を小さく報じたTV局もあった。
その前週も主催者発表4万5000人に対し、警視庁調べ1万1000人と開きがあったが、今回の差はちょっと異常だ。
ネット上では「警察は国民をバカにしているのか」「一体、どう数えたら1万7000人なんて数字になるのか」と怒りの声が渦巻いている。
そりゃそうだ。実は、警察は正確に数えちゃいないし、正しい数字を発表する気もない。
「警察は野鳥の会のように、カウンターで正確な人数を数えているわけではなく、『目視』でデモ隊の一部を数えて、全体を割り出しているのです。例えば、デモ行進Xメートルの間に横Y人の列がZ列あったら、全体のデモ隊の長さから大まかな数字はハジキ出せる。もちろん、正確かどうかは何とも言えません。そもそも、メディアは『警視庁調べ』と報じていますが、警視庁は一度も数字を“発表”していませんからね。あくまで、記者クラブが警備部に取材して、勝手に報じたものなのです」(捜査事情通)
体制側の当局がデモの人数を過少に見積もるのは、古今東西、共通のこと。デモに参加し続けているジャーナリストの田中龍作氏は、「警察はいつも夕方6時のデモ開始直後の数字をカウントしている」と指摘した。
官邸前デモには、仕事を片付けてやってくるサラリーマンや、ネット中継の盛り上がりを見て、「行ってみよう」と駆けつける途中参加組が多い。デモ終了時刻の8時に向けて、参加人数は雪だるま式に膨れあがる。
どの段階でどう数えるか、どんな数字がいいのか、「目」と「下心」で参加者数は大きく差が開くことになるのだ。
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