http://www.asyura2.com/12/china3/msg/495.html
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中国の抗日ドラマが「おかしい」(笑)という話は前から聞いていたが、中国共産党の反日愛国路線と、国民感情を当て込んだテレビ業界の商業主義の相乗効果で、とんでもない状況になってきているようだ。中国共産党も、抗日ドラマの暴走を看過できなくなり、規制に踏み込むらしい。今日付けの、産経新聞が報道している。
「キテレツ抗日ドラマ、中国人もキレた! 荒唐無稽すぎる表現に当局も検閲強化」
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130517/chn13051708240000-n1.htm
産経記事の元ねたとなった、Gloval Voices は、先月、中国のとんでも抗日ドラマを特集している。グローバルボイスは、CNNの元北京支局長が中心になって作ったウェブネットワークで、作家700人、翻訳家有600人がメンバーとなり、各国メディアの状況を、ブログ形式で報告している。以下、グローバルボイスの当該レポートを抄訳する。執筆者は香港のライター、活動家のオイワン・ラム。
「中国の抗日ドラマ、低俗さに批判」
ネチズンの監視の下、絶え間なく反日ドラマを制作してきた中国のエンターテイメント業界だが、今回、全裸の少女が人民軍に敬礼する2枚の写真がネットで流れたことで、メディア当局の不興をかったようだ。
東シナ海の領海問題を巡る対立が熾烈化する中、数百万の中国人を死なせた日中戦争を描く抗日ドラマが急増し、中国のメディア当局(国家广播电影电视总局)も、喜んで制作許可を与えてきた。
しかし、人気のブログサイト、新浪微博にアップされた2枚のヌード写真は、当局もさすがにヤリスギだと感じたようだ。中央電視台と人民日報が「低俗すぎる」と批判を展開している。
中国のテレビは、抗日ドラマであふれかえっている。ある国内メディアの報道によれば、2012年に主要なテレビ局のプライムタイムで放送されたドラマ200本のうち、70本が日中戦争をテーマにしたものだ。浙江省にある横店影视城(中国で有数の映画・ドラマの撮影所)のソースによれば、契約のある30万人の役者のうち、60パーセントが日本兵役を演じているという。
1年間に48のプロダクションクルーが抗日映画を制作し、日本兵役を演じる俳優が、一日に8回、死ぬこともあるという。ドラムの平均制作日数は4ヶ月(120日)だそうだから、浙江省だけで、年に10億人の日本兵が「殺されて」いくわけだ。(笑)
リークされた全裸写真を受けて、新浪微博のヘッドラインニュースは、「キャプチャーされた抗日映画の低俗場面」をまとめて掲載した。以下の一連の写真は、24時間以内に、3万回以上、再掲載され(リツイートされ・・・ということかな、英語はRepublish)、数千のコメントが寄せられた。
・・・・・以上、訳終わり。
写真は、以下のGlobal Voices のサイトで見てください。ヌードと言っても、別に過激なものではなく、少女の後姿だから、期待しないように。その他の写真は、人民軍の兵士が手榴弾で戦闘機を撃墜させたり、日本兵が青龍刀で一刀両断にされたり、カンフー少女が、武装した100人くらいの日本兵を素手でやっつけちゃったり、革ジャン来た暴走族グループのが抗日映画の主役だったり・・・その類のものだ。
http://globalvoicesonline.org/2013/04/14/chinas-anti-japanese-war-films-knocked-for-vugarity/
温州の新幹線列衝突事故の時にも、感じたことだが、微博のコメントを読むと、中国のネチズンの感覚はかなりまともだという印象も受ける。比較的「まじめ」な視聴者にとっては、この種のドラマは、神聖なる歴史的事実としての日本の侵略を、おちゃらけて娯楽化しているかのように見えて、不愉快なわけだ。また、中国共産党にとっても、彼らを権力に押し上げた他国の植民地支配の歴史をあまり軽々しく描かれては、一党支配の根幹が腐食するという危機感もあるのだろう。
しかし、中国の反日に、こういう、ポップな側面もあることは、押さえていてもよいと思う。端的に言えば、憂さ晴らしの娯楽として、反日を楽しんでいる面もあるわけである。「反日」は、かってハリウッド映画にあった冷戦もの、現在のイスラムテロリストものの、対応物であり、ジャンルとして確立している。それを、中国の反日の風化と見るか、進化と見るかは、判断がつきかねるが。
ほんじゃ
で爺
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