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<洗練されているロシア人><勤労婦人の生の声><豆乳とスイカ><テレビで古典音楽><西単散策と散髪>
http://www.asyura2.com/12/china3/msg/176.html
投稿者 五月晴郎 日時 2012 年 6 月 08 日 11:00:35: ulZUCBWYQe7Lk
 

(回答先: <北京のお上りさん><平穏な天安門広場><長安街のポプラ並木><北京飯店の便所><王府井の軽食街>など 投稿者 五月晴郎 日時 2012 年 6 月 07 日 11:26:37)

http://blog.livedoor.jp/jlj001/archives/51984681.html

<洗練されているロシア人>

 そんなに大きくはない京都苑賓館には、外国人とりわけロシア人が泊まっていることに気付いた。毎朝、朝食のレストランで一緒になることがあった。女性中心の観光客のようで、男性は少なかった。決まったように二人連れで食堂に訪れた。たまに東洋人の団体客ともぶつかった。断定は避けなければならないが、感じでは洗練されたロシア人なのである。

 東洋人は一人で行動することが苦手な民族である。群れるのが好きである。自立下手な民族性といってもいいだろう。大いにはしゃいで楽しく振舞うのも悪いことではないが。
 その点で、すこぶる自由なのだ。ただし、そこは自分たちの独占的な場所ではない。他にも客がいる。そこで、折り合いが求められるのだが、東洋人はえてして、そこの調整が下手なのだ。
 ずっと貧しく生きていたことも関係しているのかもしれないのだが、ロシア人の女性らは、ほとんどが二人連れで来て、お互いほほを寄せあってよくおしゃべりしている。しかし、声は小さい。レストランでの声による存在感は小さいのである。見ていて何ともほほえましい。洗練されていると受け取ってしまった。

<勤労婦人の生の声>

 尊敬した友人の娘さんと、運よく電話でおしゃべりすることが出来た。原発問題や重慶事件の感想を求めて見た。彼女は大手のサービス業幹部である。日本語は上手だ。筆者が父親と親しかった関係だから、余計な質問にも率直に応じてくれた。
 学者らのそれと違うのか、それとも同じなのか。
 「中国の原発?中国は地震が少ない。日本と違う」といって、中国の原発推進政策に反対しなかった。四川巨大地震のことを忘れてしまったのだろうか。あるいは唐山地震のことを?専門家の中には「中国の原発は完璧ではない」と指摘している。北京にいると、確かに地震とは無縁であるが、そこには原発は建設されていない。
元重慶の要人の固有名詞を正確に記述できない。パソコン技能不足なので、読者はしばし辛抱してもらいたい。
 「あの人の印象は悪くなかった。実務家で評判が良かった。大連で成功して商務部の大臣に就任した。家族の問題、奥さんの事件だ。権力闘争?少しはあるかも?」
 「太子党の代表だということ、それに大変プライドが高い。強すぎた。威張っていた。奥さんのことで、こうなってしまった。もう駄目だ。いいイメージの人だったから、みんながっかりしている。優秀な人でも所詮、人間は人間。もう誰も同情はしていない」「奥さんが強すぎた。彼女は大連時代、いくつかの殺人事件に関与していたという噂まで出ている」
 世の中には威張る人間が少なくない。特に権力を持つと。永田町にも一杯いる。しかし、比例して嫌われている。
 「毛沢東・周恩来には財産はない。むろん、権力闘争での矛盾は存在した。それは太子党へと対立矛盾が反映されている。特に胡耀邦の息子との関係が悪い」などと指摘した。
 筆者はどちらかというと、腐敗の中味に興味を抱いている。腐敗資金がどれくらいなのか。どこから入ったのか。それをどこの秘密口座に保管してあるのか、などである。日本企業からのそれはどうなのか?残念ながら、こうした庶民感覚の期待に彼女のコメントはなかった。

<豆乳とスイカ>

 朝食の最後はコーヒーを飲む。昔は飲まなかった。喫茶店に入っても紅茶を選んだものである。宇都宮さんも「コーヒーは胃に悪い」と言っていた。最近になって「ガン予防に効果がある」と友人の誰かが言っていた。車を運転する際の覚醒にいい、ということも。
 かくして、薄いコーヒーにミルクをたっぷり入れたものを飲むようになった。ホテルの食堂でも励行したのだが、その近くの大きめの容器に入ったミルクに手を出した。
 ミルクではなかった。愛すべき飲料である豆乳である。客の多くが手をつけようとしていない。筆者はコップに数杯注いで飲みほした。これを数日続けることが出来た。途端に一段と健康になった気分にさせられた。
 スイカのシーズンである。北京人に限らない。スイカのない夏など考えられない中国人である。冬場でもおいしくないスイカが出るが、やはり旬でなければおいしくない。いまが季節である。
 食堂のスイカは、果物の代表として客に好かれていた。路地裏で山のように積まれているスイカのことを思い出した。かつて肖向前さんが「中国のビールは水より安い」といって、何度も庶民向けレストンで薦めてくれた。これに「スイカも安い」を加えると、正に夏の北京風物である。
 日本ではべら棒に高いスイカ、べら棒に安い中国のスイカ。暮らしやすい中国から、帰国したがらない日本人サラリーマンをよく理解できる。

<テレビで古典音楽>

 筆者は何度も外交学院に泊めてもらった。理由の一つは衛星テレビを見られるからだ。NHKの衛星テレビによって、世の中の変化に追いつくことが出来る、ただそのためだ。
 このホテルにそれがない。テレビをつける気がずっと起きなかった。しかし、それでも退屈がてら点けて見た。チャンネルが50とか100以上もあるではないか。偶然、懐かしのクラシックの名曲が流れてくるではないか。
 新発見である。古典音楽専門のチャンネルがあるのである。以来、好んでクラシックで時の過ぎるのをやり過ごすことが出来た。

<西単散策と散髪>

 5月25日の夜に天津の蘇君らと最後の勉強会が待っていた。それまで昼の間は自由である。西単(シータン)行きを思いついた。ここは79年の大平訪中時に、初めて泊まった民族飯店と近い場所である。
 北京初日の未明に防寒服で身を固めてホテルを飛び出して、長安街の西に向かって歩いて、カメラを切ったものである。壁新聞である。ケ小平時代の幕開けの象徴だった。知識人が壁に意見を発表、それを市民というよりも外国特派員がシャッターに収めて世界に発信していた。
 暗い文化大革命を経て、中国が近代化の歩みを始めたころである。そんな場面に大平は日本国首相として訪問、ODA支援を申し出た。侵略戦争の天文学的損害を放棄してくれた中国への、日本代表が出来る最大の支援だった。
 西単の大変化は既に承知していた。なんどか来たことがある。しかし、今回は一人での散策である。お目当ては二つ。一つは中国土産の木耳(キクラゲ)探しである。
 地下鉄で乗り込むと、辺りのデパートなどを歩き回った。見つからない。ようやく地方特産コーナーを見つけたが、そこにもなかった。食料雑貨店を見つけて入ったが、そこでも?
 だいたい木耳のことを店員に問い合わせる術がない。そこで一計を案じた。相手の迷惑を考えずに携帯で苑教授に電話した。講義中だった。大変な失礼をしてしまった。やむなく今度は社会科学院の胡さんを呼び出して、携帯を店員に渡して聞いてもらった。
 果たせるかな、見つけることが出来た。目的の一つを達成した。残るは散髪である。昨今、キラキラした感じの理容店が多くなってきている。どうも、それは好きではない。昔風の庶民的な床屋を好む。
 デパートの裏手に入ると、あった、あったのである。山東人という女性が散髪してくれた。15元である。外交学院OBの陳梅君が電話してきた。友人の張剣君が近く東京勤務についてだ。彼からは既に東京に連絡が入っていた。
 北京―東京は近い。友好が良いに決まっている。中国大使が勇気を出して石原を批判した。友好活動に勇気は必要なのだ。

2012年6月8日記(最終回)  

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