02. 2013年11月19日 19:36:07
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安倍首相の日本、何が問題か…日中の専門家にインタビュー(1) 2013年11月18日17時44分 [ⓒ 中央SUNDAY/中央日報日本語版] ◐http://japanese.joins.com/photo/804/1/105804.html?servcode=A00§code=A10&cloc=jplarticlelpicture 写真拡大 中国の楚樹龍精華大教授。米ジョージ・ワシントン大学で政治学博士学位を取得した後、韓半島および米国専門家として活躍してきた。現在、精華大公共管理学院教授、国際戦略および発展研究所副所長を務める。 「過去の影が色濃くなっている」。英エコノミスト誌の最新号が分析した韓日関係の現状だ。歴史と領土をめぐる古くからの紛争が、緩和するどころか次第に深まり、1965年の国交正常化以来最悪というのが同誌の診断だ。こうした険悪な気流の中には、右傾化に向かう安倍晋三日本首相がいる。昨年12月の就任当時から始まった安倍内閣の右傾化政策と歪んだ歴史観は韓中両国の激しい反発を招いた。14、15日に中国・北京では、今後20年間の韓中関係を眺める「峨山、北京フォーラム」が峨山(アサン)政策研究院の主催で開かれた。この会議に出席した著名な国際関係専門家、中国の楚樹龍精華大教授と日本の山口昇防衛大教授に、日本の現在の状況と北東アジアの協力について尋ねた。 ◆中国の楚樹龍精華大教授「閉鎖的日本の文化に問題がある」 −−日本での米国国家安保会議(NSC)と似た機構の新設は、軍事大国化の一環ではないのか。 「正常な国ならNSCのような機構を作るのが正しい。こうした機構を設置したからといって、良い、悪いということではない。問題はこれを正しく活用するかどうかにかかっている」 −−日本が「正常な国」になるのは問題がないということか。 「中国人の大半が日本といえば無条件に否定的に考える。日本の天皇や首相がすべて悪いという。集団的自衛権の問題も、自衛隊を海外に送って歴史の過ちを繰り返そうとしていると考える。しかし学者的な観点では、日本が正常な国になろうとするのは当然だ。すべての人が正常な人になることを望むように、国家も正常な国になろうとするのではないのか」 −−韓国では日本の集団的自衛権推進に対して否定的だ。 「日帝強占に苦しんだ韓国ではそのように見る理由があるだろう。中国でもそういう見方が多い。しかし一つの国が集団的自衛権を行使するのは正常なことだ。韓国もアフガニスタンで米国を支援したのではないのか」 −−日本が軍事強国になってもよいのか。 「強い軍事力の保有が直ちに脅威を意味するわけではない。韓国は米国を危険だと感じているのか。問題は脅威的な政策を使うかどうかだ」 −−安倍内閣の右傾化を中国ではどう見ているのか。 「安部首相が日本の大衆の意識を反映するという側面で、中国の指導者は強く懸念している。特に安倍首相は『侵略の定義は定まっていない』と述べた。しかし日本が周辺国を侵略したのは明白な事実だ。侵略ではないというのは、そのようなことを繰り返す可能性があるということか」 −−日本が進む望ましい方向は。 「ドイツの道をたどらなければいけない。先祖が日本軍によって虐殺されたということを思い出すのは中国人としても苦痛だ。ドイツのように完全に謝罪すれば誰も非難しない。ドイツを見れば分かる。ドイツが正常な国になり、北大西洋条約機構(NATO)に加盟したが、誰も心配しない」 −−日本は中国に謝罪したのでは。 「日中の国交が正常化した1972年にすることはした。しかしほとんど毎年違う言葉を述べている。安倍首相も言葉を変えたが、『侵略の定義は定まっていない』と述べた。侵略を否定するものではないだろうか」 −−日本が反省しない理由は何か。 「日本は自国も被害者と考えている。日本も米軍政によって統治され、2つの核爆弾で大勢の人々が犠牲になった。このため、なぜ自分たちだけに責任を負えというのかと反発する。今年、安倍首相が米軍政が終わった日を記念日に決めたのも、日本人も被害者であることを表すための措置だ」 −−その理由は。 「日本の文化に問題があるというのが個人的な結論だ。日本は開放的な社会ではない。日本は中国・ロシア、韓国、北朝鮮など、すべての隣国と仲がよくない。4カ国とも日本と領土紛争中だ。このうち何カ国と戦争をしただろうか。すべてした。これは日本が孤立し、閉鎖的で、度量が狭い国であることを意味する。日本は同盟国の米国にも心を開かない」 −−国防費削減のため米国が日本の軍事大国化をあおっているのでは。 「それは違う。軍事費が少し減ったからといって米国の力が弱まるだろうか。いかなる状況でも米国は日本により多くの戦闘機を保有するよう要求しないはずだ。軍事基地を借りて使用することを望むのがすべてだ。むしろ米国は日本の軍事大国化を牽制する。日本がイラクやアフガニスタンで米軍を支援することを望むだろうが、明白な限界がある。米国は日本が核兵器、原子力潜水艦、長距離ミサイル、戦略爆撃機などはもちろん、民間旅客機生産能力を保有することも望んでいない。日本はもちろん、ボーイングやエアバスのように大型旅客機を製造する資金と技術がある。しかし米国が抑えている。大型旅客機を製造すれば、軍用輸送機や爆撃機も生産できるからだ」 −−北東アジアの協力がうまく進むためには。 「中国の浮上を脅威と考えてはいけない。韓国は注目を引くほど中国と経済的・社会的交流をするが、安保分野では十分に協力していない。これでは真の協力は難しい。韓中間の信頼を高めるレベルで、北朝鮮の問題に関し、両国が協力の幅を広めることになれば大きく役立つだろう。また、西側との関係を重視した学問的な風土から抜け出し、アジア地域に視線を転じるのも役立つ。日本も米国一辺倒の外交の重心を隣国に移すことが必要だ」 (中央SUNDAY第349号) ◐http://japanese.joins.com/article/423/178423.html?servcode=A00§code=A10 安倍首相の日本、何が問題か…日中の専門家にインタビュー(2) 2013年11月18日17時47分 [ⓒ 中央SUNDAY/中央日報日本語版] ◐http://japanese.joins.com/photo/805/1/105805.html?servcode=A00§code=A10&cloc=jplarticlelpicture 写真拡大 日本の山口昇防衛大教授。元陸上自衛隊研究本部総合研究部長で、日本国内の代表的な軍事戦略家。防衛大を卒業した後、米フレッチャー国際大学院で国際問題を研究した。 ◇日本の山口昇防衛大教授「“正常な国”という用語に違和感」 −−日本はなぜ米NSCと似た国家安全保障会議を新設するのか。 「日本の政治システムでは、首相が効率的かつ迅速な意思決定をするのが難しくなっている。大統領制ではなく、各省庁が独立的に仕事をする傾向が強い。このため首相が各分野の情報を一つにまとめるのが容易ではない。東日本大震災のように予想できない緊急事態の発生に対応し、首相に核心情報を効率的かつ迅速に提供する必要がある。このような機能を担当するのがこの機構だ」 −−韓中はこれを軍事大国化の一環と見ている。 「軍事問題は一次的に防衛省で扱うことになる。東日本大震災当時もそうだったが、今回のフィリピンの台風被害を効率的に復旧するためには迅速な対応が必要だ。今回、超大型台風のために大きな被害を受けたフィリピンに数千人の自衛隊員が派遣される。このようなことには迅速な意思決定が絶対に必要だ」 −−日本の「正常な国」化をどう思うか。 「正直、“正常な国”という用語自体に違和感がある。何が正常な国なのか。米国か、それとも韓国が正常な国のモデルか。日本が責任ある国として国際社会に寄与するのが正しい。しかしそこには政治的に少なからず障害が存在する。これを克服すべきではないだろうか」 −−集団的自衛権も正当という意味か。 「法律の専門家ではないので、憲法上の解釈はよく分からないが、日本が何か意味のあることをするには法的に政治的に容認されなければいけないというのは明らかだ。現在の平和憲法の下では、非常事態が発生しても日本が他の国を保護できないようになっている。数年前、東ティモールで日本の自衛隊工兵部隊が韓国歩兵部隊の保護の下、作戦を遂行したことがある。時には自衛隊隊員が危険に直面した韓国軍の将兵を救わなければならない状況も考えられる。日本の憲法に手足を縛られて韓国軍を助けることができなければどうだろうか」 −−安倍首相の歴史認識に問題があるという指摘が多い。 「安部首相は時々誤った発言をするが、すぐに修正したのでは。侵略とは価値中立的な表現だ。米国もイラクを侵略したという事実を否認しない。侵略は他人の家に入るように物理的な行動だ。したがって論争の余地はない。問題はその理由が正当かどうかだ。侵略行為は周辺国に対する過ちであり、日本についても間違ったことだった。過去の歴史をすべて肯定的にのみ見てはいけない。100%否定的に考えてもならないのは同じだ。歴史をきちんと振り返らない人は極端に向かいやすい。真実は両極端の中間にあるはずだ。安倍首相はこうした点を苦心しなければいけない」 −−独島(ドクト、日本名・竹島)のために韓日間の武力紛争が起きる可能性は。 「0%だ。両国空軍間にすでにホットラインが開設されていて、双方ともレーダーを通じて相手の飛行機の動きを完全に把握している。非常状況が発生してもホットラインの受話器を取れば、相手が直ちに答えることになっている。ただ、感情が激しい双方の市民運動家が問題を起こす公算はある」 −−韓日中3カ国間の葛藤を減らすには。 「日本の士官学校では韓国・中国からの生徒が半年または1年ずつ勉強している。生徒はお互い交流しながら意見を交換することになっている。先日、南シナ海の領土問題について討論会が開かれたが、ある日本の生徒が民族感情を刺激する質問をした。それを中国の生徒が相手の気分を害することなく、説得力がある回答をした。それを聞いた日本の生徒は他のところに行って中国の同僚の主張を伝えると話した。本当に感動的ではないだろうか。こうした交流を通じて理解の幅を広げれば、自然に葛藤は減る」 −−北東アジアの安保状況はどう変わるだろうか。 「注目すべき点は軍事的に昔とは完全に違う世の中になったということだ。過去に隣国の軍隊とは宿命的に戦わなければならない敵を意味した。しかし今は争うことより、お互い手を握って協力するパートナーに変貌した。超大型台風で大きな被害を受けたフィリピンを支援するために、日本を含む世界各国が軍隊を派遣した。大地震や津波が日本を襲った後には、韓国と中国が救助隊を派遣した。紛争地域の平和維持と被災者救援のために各国の軍隊が協力する時代が開かれたのだ。こうした変化が北東アジアの平和の定着に前向きな影響を与えると期待する」 (中央SUNDAY第349号) ◐http://japanese.joins.com/article/424/178424.html?servcode=A00§code=A10 |