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南北会談議事録公開：盧元大統領、北のNLL主張に同意
今月24日に公開された2007年の南北首脳会談の議事録は、当時の盧武鉉（ノ・ムヒョン）大統領と金正日（キム・ジョンイル）総書記の間で、西海（黄海）上の軍事境界線とされているものの北朝鮮が認めていない北方限界線（NLL）を無効化し、韓国側に極めて不利な共同漁労区域を設定する問題が真剣に議論されていたことを示している。
特に、金総書記が北朝鮮の主張する海上境界線とNLLの間を共同漁労区域または平和水域とするよう提案したのに対し、盧大統領が前向きな反応を示したことが判明し、論争が予想される。北朝鮮が1999年から主張し続けている海上境界線は、延坪島など西海5島（西海沖のNLL近くにある五つの島）を含み、NLLよりはるかに南側に引かれている。北朝鮮は翌年「西海5島の通航秩序」を一方的に公布し、西海5島を行き来する際には北朝鮮が指定した二つの通航水路を利用するよう要求した。
南北首脳会談で、金総書記が「われわれが主張する軍事境界線と南側（韓国）が主張するNLLの間の水域を共同漁労区域、あるいは平和水域とするのはどうか」（42ページ）と言及すると、盧大統領は「軍事（軍）を互いに撤収させ、共同で漁労を行い平和水域を設定しようという（金総書記の）お言葉に対して全く同じ考えを持っている」と答えた。
これと関連し、韓国軍の消息筋は「当時の議論通りにNLLと北朝鮮の主張する海上境界線の間に共同漁労区域が設定されていたなら、北朝鮮の漁船や漁船を装った船舶が延坪島南側の水域などでも操業できるようになり、警戒態勢に大きな問題と混乱が生じていただろう」と語った。
首脳会談から約1カ月後の07年11月に開催された第2回南北国防相会談で北朝鮮が見せた態度は、盧大統領と金総書記の間のこうした対話を裏付けている。北朝鮮は自らの主張する海上境界線とNLLとの間に共同漁労区域を設定することを何度も要求し、NLLを挟んで等距離、等面積の共同漁労区域設定を主張した当時の金章洙（キム・ジャンス）国防部（省に相当）長官に対し「（盧大統領から）話を聞いていないのか」と迫ったという。
ユ・ヨンウォン軍事専門記者
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/06/25/2013062500894.html
南北会談議事録公開：会談はどのように進められたのか
計4時間6分
時に冗談、笑うことも
2007年10月3日に北朝鮮・平壌で開催された第2回南北首脳会談は昼食を挟んで前半は2時間11分間、後半は1時間55分間の計4時間6分間にわたり行われた。
同日午前9時34分に会議が始まると、金正日（キム・ジョンイル）総書記＝当時、以下同じ＝はあいさつで「2000年に金大中（キム・デジュン）前大統領は空路を開き、盧武鉉（ノ・ムヒョン）大統領は陸路で来たが、意義深いとことだと思う」と述べた。これに対し、盧大統領は「軍事境界線を徒歩で越えて、私自身感動した。委員長（金総書記）自ら出迎えてくださったことも感謝する」と返した。
盧大統領は冒頭の発言で「南北の主導の下、統一志向的な平和体制を構築することが急務だ。そのためには朝米関係正常化と南北の軍事的信頼構築による冷戦体制の終結、そして核問題解決という二つの大きなことをする必要がある」と述べた。これに対し金総書記は「せっかくの首脳会談なのだから少し希望を与え、敵対関係を完全に終息させることについて共同で意志を一つ見せようと思う。西海（黄海）軍事境界線の問題、この問題を一つ投げ掛けられないか」として北方限界線（NLL）問題を提起した。
そして金総書記は9・19非核化共同声明（05年9月19日の6カ国協議共同声明）に関連、会議中の金桂冠（キム・ゲグァン）第1外務次官を呼び「良い文書が出てきたのだが、文書が出てきたことを概括的に説明して差し上げるように」と指示した。
会談ではデリケートな事案が数多く話し合われたが、合間に冗談や笑いも飛び出した。
「3大革命展示館見学は特別随行員がすること。大統領が3大革命について見てもいいけれど（笑）」（金総書記）
「ここまで来たのに委員長（金総書記）とわずか2時間ほど会い、語り合って帰れとおっしゃるのか（笑）」（盧大統領）
会談の終わりに盧大統領は「私が望んでいるのは時間を先延ばしするのはやめようということ。次の大統領が誰になるか分からないから、後ずさりしないようにくさびを打っておこう」と提案した。金総書記は「きょうは本当にお疲れさま。情熱的にたくさん話してくださってありがたく思う。林東源（イム・ドンウォン）先生（金大中政権時の林東源統一部〈省に相当〉長官）もお元気だろうね」と声をかけ締めくくった。会談が終了したのは午後4時25分だった。
李河遠（イ・ハウォン）記者
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/06/25/2013062500900.html
南北会談議事録公開：両首脳の会談スタイルは？
盧武鉉元大統領、4歳年上の金正日総書記に最大限の礼儀
このほど公開された2007年の南北首脳会談の議事録を見ると、盧武鉉（ノ・ムヒョン）元大統領と金正日（キム・ジョンイル）総書記の会談スタイルをうかがい知ることができる。
盧・元大統領は4歳年上の金総書記に対し、最大限の礼儀を尽くそうとしていた。盧・元大統領は「委員長（金総書記）におかれましては」という敬語表現を多用し、しばしば「申し上げた」という言い回しも登場した。また、05年9月19日の6カ国協議共同声明について、盧・元大統領は「金委員長におかれましては」と述べた上で「格別な関心を抱いて指導力を発揮してくださった結果」と表現した。また、金総書記も「大統領におかれましては」との表現を用い、盧・元大統領に合わせようとしていた。だが金総書記は、北朝鮮の金養建（キム・ヤンゴン）統一戦線部長が「将軍様（金総書記）、スケジュールがお忙しいので」と伝えた際「大丈夫、大丈夫」ともったいぶった様子を見せる一幕もあった。また、金総書記は、自分が40年間昼寝をしたことがないということを自慢していた。金総書記は盧・元大統領のスケジュールに3大革命の展示館の見学が入っていることを金養建氏から聞かされた際「3大革命の展示館の見学は、特別随行員たちが行くのではないのか」と冗談めいて話した。これに対し盧・元大統領は、会談の時間が足りないとの思いを伝えるため、金総書記に対し「私から質問したいことがたくさんある。（見学は）午後の時間にしてほしい」と要請した。すると金総書記は「さらに何を話すのか。基本的な話はもう終わったのではないか」と述べた。一方、米国について盧・元大統領は「われわれは米国に頼ってきた。親米国家というのは客観的な事実」と語った。両首脳は、日本の福田元首相や安倍首相のスタイルについても意見を交わした。
両首脳は韓国メディアに対し、同じように不満を口にした。金総書記は「最近の記者たちは、特に南側（韓国）と日本の記者たちは、非常に鋭利で時流に敏感で、取材活動では本当に万民を捉えたり放したりすることができる。最近では記者ではなく作家だ」と述べた。盧・元大統領が「北側の記者にはそのような記者はいないのでは」と尋ねると、金総書記は「われわれは事実の通りに書く。良いことは良く、悪いことは悪く」と答えた。
鄭佑相（チョン・ウサン）記者
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/06/25/2013062500906.html
南北会談議事録公開：与党「内容に驚がく」
「民主党が公開拒否した理由分かる」
国家情報院が2007年の南北首脳会談の議事録全文を国会情報委員会所属の議員に渡した24日、与党のセヌリ党は対策会議を何度も開き、野党に対し攻勢をかけた。
同党の黄祐呂（ファン・ウヨ）代表は同日午後6時に緊急最高委員会議を招集、会議は1時間以上続いた。柳一鎬（ユ・イルホ）同党報道担当は記者会見で「公開された議事録の内容を見ると驚きを禁じえない。過去に民主党や一部野党がなぜあれほど強く公開を拒否したのか見当がつく。『護国報勲の月』と呼ばれる6月だというのに、護国英霊たちや国を守る韓国軍将兵たちに恥じ入るばかりだ」と述べた。さらに「野党は今回の公開を『クーデター』『内乱』という表現で激しく非難しているが、国家情報院長は公的記録法に基づき秘密を解除する権限があるので今回の措置は合法だ」と反論した。
そして「民主党は『今回の公開は、国家情報院ネット書き込み事件（昨年の総選挙や大統領選挙前に国家情報院が不当に政治介入する内容の文章をインターネット上に書き込んだとされる事件）の国政調査を拒否するため』と言っているが、これは誤った批判だ」と述べ、議事録公開が政局打開のための大統領府・与党による政治的合作だという野党の攻撃を否定した。また「国家情報院ネット書き込み事件の国政調査は議事録公開とは別の問題であり、セヌリ党は検察の捜査が終わり次第、国政調査を実施するという与野党合意を必ず守る」と述べた。
これより前、議事録が情報委員会所属のセヌリ党議員に渡された直後の同日午後4時30分には、チェ・ギョンファン院内代表主宰で緊急対策会議が開かれた。この会議には徐相箕（ソ・サンギ）国会情報委員長、趙源震（チョ・ウォンジン）、趙明哲（チョ・ミョンチョル）、鄭文憲（チョン・ムンホン）の各情報委員、キム・ギヒョン政策委員会議長、尹相現（ユン・サンヒョン）院内首席副代表、キム・テフム院内報道担当らが出席した。
キム・テフム院内報道担当は対策会議終了後の記者会見で「今回の議事録公開は南在俊（ナム・ジェジュン）国家情報院長の苦渋の決断と考えている。議事録全文公開により国民に歴史的事実を知らせ、消耗的な政争に終止符を打つ機会になることを願う。国民が望む民生国会を開き、残った6月の臨時国会が生産的な国会になるよう、積極的な協力を要請する」として民主党に圧力をかけた。
琴元燮（クム・ウォンソプ）記者
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/06/25/2013062500951.html
南北会談議事録公開：民主党が猛反発
韓国の盧武鉉（ノ・ムヒョン）元大統領と北朝鮮の金正日（キム・ジョンイル）総書記が2007年10月4日に行った南北首脳会談の議事録全文を韓国の情報機関、国家情報院が国会情報委員会のメンバーに公開したことについて、野党・民主党は24日、強く反発した。民主党は今回の会話記録公開は違法だとし、あらゆる手段を講じ、法的責任を追及する構えだ。
■議事録公表は「クーデター」
民主党は同日、国家情報院側が国会を訪れ、会話記録の全文を提出したことを受け、緊急会議を開き、情報の把握に努めた。朴槿恵（パク・クンヘ）大統領が「国家情報院と関連する問題の疑惑を明らかにする必要がある」と発言した直後ことで、混乱を増幅させた。
国会「国家情報院真相調査特別委員会」の委員長シン・ギョンミン議員（民主党）は、同委会合後に記者団に対し「国家情報院がいかなる事前措置や通報がないまま議事録を公表したのは、クーデターまたは内乱に該当する命令違反だ。裏から指示を受けて行動したならば、背後に誰がいるのか、青瓦台（大統領府）と（与党）セヌリ党は立場を明らかにすべきだ」と迫った。
国会法律委員会の朴範界（パク・ポムゲ）議員（民主党）は、国家情報院が「2級機密」に分類されていた議事録の機密指定を解除して公表したことについて「事後に文書の機密等級を変更するずるい手口で違法性を覆い隠そうとしている。（機密文書の）再分類は厳格な手続きによらなければならない。国家情報院は実定法よりもはるかに強力かつ広い違法行為を犯している」と批判した。
民主党は、国家情報院が今月20日、8ページから成る議事録の抜粋を国会情報委員会のセヌリ党議員に提出したのも違法だと主張してきた。それだけに、4日後に全文が公開されたことについて「あり得ないことが起きた」と反発している。
民主党は国家情報院を秘密記録物公表などの疑いで告発するなど、強硬な法的対応を取る方針だ。
国会情報委に所属する民主党議員は、国家情報院が持参した議事録全文の受け取りを拒否した。民主党は国家情報院が保管している議事録ではなく、大統領記録館に保管されている原本を公表すべきだと主張してきた。
■院外闘争で国旗使用
国家情報院に対する国政監査問題で署名運動を行うなど、第1段階の院外闘争に入った民主党は25日、緊急議員総会を開き、多角的に対策を協議する。23日に議員・委員長共同会議で国会内外での闘争を並行して展開することを決めたのに続き、強硬な結論が出ると予想される。民主党はまた、首脳会談の議事録全文公表が既に既成事実となったことを受け、その対応にも着手した。
党指導部は「与党が盧元大統領の発言を口実に民主党を『北朝鮮追従勢力』『安保無能政党』と攻撃する可能性が高い」と述べた。
民主党は今後の院外闘争で国旗を掲げることを決めた。「安保無能政党」というイメージを中和させる狙いだ。
金慶和（キム・ギョンファ）記者
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/06/25/2013062500957.html
- 朴大統領 盧元大統領のＮＬＬ発言を間接批判 ：批判というレベルではないが．．． あっしら 2013/6/25 16:32:44
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- ［社説］07年南北会談にいたのは韓国の大統領だったのか：米国支配層をまったく無視した上での発言ではないはず あっしら 2013/6/25 18:24:11
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- 祖国平和統一委員会スポークスマン、緊急声明を発表する：北は口先とは逆でＮＬＬ問題が表に出て幸いという思いだろう あっしら 2013/6/29 18:43:27
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- 祖国平和統一委員会スポークスマン、緊急声明を発表する：北は口先とは逆でＮＬＬ問題が表に出て幸いという思いだろう あっしら 2013/6/29 18:43:27
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- ［社説］07年南北会談にいたのは韓国の大統領だったのか：米国支配層をまったく無視した上での発言ではないはず あっしら 2013/6/25 18:24:11
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